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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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August 5, 2007
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 福井県といえば、私が思い浮かぶのは、東尋坊永平寺越前ガニ羽二重餅、竹人形くらいであろうか。

 ところで、竹人形といえば、水上勉が昭和38年に発表した小説「越前竹人形」も良く知られている。今回紹介する「竹人形殺人事件」(内田康夫:角川書店)は、その竹人形をモチーフにした浅見光彦シリーズの旅情ミステリーである。

 浅見光彦の兄陽一郎は、越前大観音堂建立に関係した不正について、地元の有力者・和村から圧力をかけられる。昔、浅見兄弟の父が、なじみの女性に送ったという竹人形を母の雪江に返したいというのである。亡き父親の女性関係に動揺する陽一郎。完全無欠と思えた彼にも、思いもかけぬ弱点があったものである。光彦は、真相を究明するため福井に向う。

 この作品中で、竹人形に関する一つの疑問が呈されている。果たして竹人形と言えるものは、水上勉の「越前竹人形」以前からあったのだろうか。もしかすると、「越前竹人形」の小説に触発されて、竹人形が作られるようになったのではないか。浅見兄弟の父親が竹人形を贈ったのは、昭和26、7年頃だという。しかし昭和38年に発表された「越前竹人形」以前に竹人形が無ければ、陽一郎にかけられた圧力は事実無根ということになる。

 実は、この答えは、案外簡単にネットで見つかった。越前竹人形協同組合の「越前竹人形の里」というサイトを見ると、竹人形は、昭和27年頃に、師田保隆と弟の三四郎兄弟によって創作されたのが始まりと書いてある。すると年代的には矛盾は無いことになる。竹人形というと、竹を組み合わせた素朴な民芸品のようなものを連想していたが、このサイトに掲載されている写真を見ると、見事な芸術品であることが分かる。

 ところで光彦の方は、竹人形のことを聞くために訪ねた野地という男が殺され、例によってその容疑者扱いされたりしているが、次第に事件の真相にせまっていく。

 それにしても光彦はあいかわらずよくもてる。今回のヒロインの女性記者・片岡明子に「ああ、この人に愛されたい-」なんて思われているのだから。もっとも、光彦の方は、相変わらず意気地が無いのであるが。

 なお、余談ではあるが、この作品は、金曜プレステージの浅見光彦シリーズ第27弾として、中村俊介主演でドラマ化されるということである。


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Last updated  January 16, 2010 07:26:44 PM
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