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カテゴリ:日々の読書(ホラー)
以前、このブログで、宮部みゆきの「震える岩」という作品を紹介した。「他人には見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる」という不思議な能力を持ったお初という少女が、江戸の怪異に立ち向かうと言う時代物のホラーミステリーである。
この「震える岩」の続編にあたるのが「天狗風」(宮部みゆき :講談社)である。「霊験お初捕り物控」シリーズの第二弾に当たる。前回「震える岩」で、お初が対決したのは、「死人憑き」であったが、今回は、題名からも推測される通り「天狗」と対決する。天狗と言えば、この間紹介した映画「妖怪大戦争」に出ていたような、鼻の長い妖怪を想像するが、ここでは、天狗を女の妄念が変じた物の怪として扱っている。 さて、内容の方であるが、嫁入り前の娘が、一陣の風と共に消えてしまうという不思議な事件が起こる。お初は奉行の根岸肥前守の依頼で、算学の道場に通う古沢右京之介と共に、事件を調べ始め、最後は謎のネコ軍団の助けを借りて「天狗」に立ち向かうというもの。 途中で、身代金目当ての便乗犯が現れたり、観音様に化けた物の怪に襲われたり、阿片の密売が絡んでいたりして、どんどん話が膨らみ、途中で読むのを止められなくなってくる。 一つ残念だったのは、お初と右京之介のキャラが対照的であり、組み合わせの面白さが生じるという部分が、前作と比べると、今回はあまり目立たず、右京之介がだいぶ後ろに引いたような感があることだ。 ○「震える岩」の記事は こちら ○「妖怪大戦争」の記事はこちら ○応援クリックお願いします。 「天狗風」(宮部みゆき :講談社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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宮部みゆきは妖怪物もやるんですね。
ぽち (May 22, 2008 03:01:27 PM)
★誰かが、勝手に名づけたのかもしれませんね。
北海道に天狗伝説はあるのかな? tora1947さん >こんにちは~! > >小樽に「天狗山」がありまして、天狗のお面が >たくさん飾られてました。 > >何故、天狗なのかは分かりません・・。 ----- (May 22, 2008 07:26:16 PM)
★江戸の怪異ものや、クロスファイヤーのように超能力ものがありますね。そういえば、妖怪大戦争にも出演していました・
龍鳳麟さん >宮部みゆきは妖怪物もやるんですね。 >ぽち ----- (May 22, 2008 07:27:50 PM)
★私なら、こんな能力、ない方がいいと思います。
幽霊、怖いですから。 yasu41asyさん >こんにちは > >見えない物が見えるとはすごい能力ですね >でも幽霊まで見えるから怖いですね > >ポチッと応援です ----- (May 22, 2008 07:28:43 PM)
もっと書いてほしかったなぁ。
分厚くて読み応えが有りますよね(b^-^) (May 22, 2008 10:57:38 PM)
★確かに、この巻は分厚かったですね。
このシリーズ、続きはでないのかなあ? たなぽん99さん >もっと書いてほしかったなぁ。 >分厚くて読み応えが有りますよね(b^-^) ----- (May 23, 2008 07:28:46 AM) |