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テーマ:住宅コラム(1809)
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Eさん宅で仕事をした後、帰りがけにお茶をご馳走になった。
お茶といっても、抹茶である。 そう、Eさんは、茶道歴何十年の、人にも教えことのできる立場の人である。 そこで、面白い話を聞いた。 茶碗は「作り上げていくもの」であるということだ。 つまり、その茶碗を初めて手にした時から、使いこむほどに 色や様相が変わるということらしい。 萩焼では、お茶がしみこんで、色が変わるというのは、 何となく知っていたが、それが茶碗によって違うらしいのだ。 そして高価な茶碗は、安い茶碗ともまた違う、らしいのだ。 年月を経るほどに風合いを増す。 仕事柄、すぐ住宅に結びつけてしまうが、まさに、昔の家がそうだった。 そう、このEさん宅の、あめ色に光った柱や廊下のように。 まさに、侘び・寂びの世界である。 でも、日本人は、この素晴らしい精神をどこかに置いて行ってしまった。 今日、茶碗の話、茶道の話をほんのちょっとお聞きして、 改めて、先人達の精神を垣間見ることが出来たと同時に、 現代の日本人の家作り、そしてもっと言えば、普段の暮らしに対する疑問が、 またふつふつと私の中に湧き上がって来た。 ・・・ちょっと大げさ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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