衛藤晟一元衆議院議員が自民党に復党してからもうすぐ一月になる。今回の復党を巡っては、舛添陽一議員が「百害あって一利なし」と噛み付いたかと思えば、参院の有力議員は「彼は集票マシーン」と揶揄した。
同志の古屋圭司議員のブログでは衛藤氏について「二十団体が推薦」と書いたため、メディア関係者はその二十団体を探るため、これと思われる福祉団体や宗教団体に取材攻勢をかけているという。
さて今回の復党劇、保守層の中からも「そこまでされて自民党に戻りたいのか」と疑問視する声があがる通り、大分や九州選挙区を母体にした衛藤氏は今後は参院比例区での出馬。自公体制の中で、文字通りの国替え(改易処分)となった。これまでの地盤であった大分県内での政治活動できないというのだから、たとえ安倍総理との盟友関係であったとしても、自公体制の維持の観点からは別というわけで、かなり厳しい対応といえる。
メディアでは今回の復党で、「自民党の郵政反対派の巻き返し」とか、「新しい自民党が先祖がえり」と批判し、「郵政解散は何だったのか」「私達の一票を有効に活用しよう」などと、反安倍ー衛藤、反自民党を煽っているが、現実は決してそうではない。見えてくる構図は自公体制強化路線と自民党らしさを主張するグループの相克だ。
自民党内には衛藤氏の当落如何では安倍総理の足元を掬ってやろうとか、政権運営が行き詰った場合助け舟を出して点数を稼ごうという議員があまたたむろしている。そうした議員にとっては権力の座にいることが第一であり、党是や立党の精神と自身の主張の乖離などお構いなしだ。
今回の参議院選挙、メディア露出度や知名度に惑わされず、やはり政治姿勢と哲学で投票すべきと思う。
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最終更新日
2007年04月04日 15時12分51秒
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