遊び疲れた日 笑 その2 映画「ホワイトクロウ」
三菱一号館美術館を出てお茶した後、みんなと別れて一人日比谷シャンテへ。近くのシネコンでは上映してないソ連から亡命した伝説のダンサー「ルドルフ・ヌレエフ」の自伝的映画「ホワイトクロウ」を見てきましたルレエフのバレエは、たぶん、テレビで見たんだと思おう。モーゴ・フォンテx-ンと長らくコンビで踊ってた。 が、彼もエイズで50代で亡くなってるのよね。 昔、ジョルジュ・ドンが出た「愛と哀しみのボレロ」が彼がモデルらしい人物が出てきたのを見ていたので、ヌレエフが電車の中で生まれたというのは知ってはいた。 今回の映画の冒頭はその生まれてくるシーンだったが、そういうことを知らずに見ると、?と思うかもしれない。 彼が亡命するころや、17歳でキーロフバレエ団に入るころ、子供時代が、交差して出てくるので、ざざっと彼の人生の経歴をしらないと、混乱するかもしれない。 それにたった2時間で描くのは、ちょっと無理があったかなとも思った。 とっても、彼の事をすごく極端な性格に描いていたようにも感じた。なので、私よりも先に映画を見た夫は、「彼は、バレエダンサーとして成功しなければ、ただの、エゴイストで、とっても、嫌な性格なやつだよね」と言ってた。 例えば、こんなシーンがあった。 彼が、フランス人のクララと一緒に食事に行ったレストランで、彼の嫌いなソースがかかったステーキの苦情を自分で言わないで、彼女に、言うようにといったシーン。 絶対に彼に自分からは、言わないと頑なで、「彼の眼には僕を蔑視してるのが出てるのがわかるんだ」 彼は、ソ連の田舎で貧乏で育ち、それも、ロシア人ではなかったから、たぶん、ずっと、差別を受けてたのだろうな~と思った。 そういうことや、貧乏だから、ほしいものも買えなかったから、いざ、パリに来た時に、ずっと、子供のころから好きだった機関車の模型が欲しいと子供のように言ったり・・ 子供っぽさが残ってる部分。 そして、バレエに対する情熱と、遅くバレエを始めたからみんなに追いつくための努力。絶対に成功したいという気持ち。 ボロボロの足とボロボロのシューズ。 束縛されて、監視されてる国を出たいという欲求。自分のバレエを世界中の人に見てもらいという欲求。 なので、ソ連で暮らしていたのに、英語は、不自由ないほどに話せて、パリオペラ座のバレエ団員との交流もできる。 彼は、傲慢でいながらも、そういう何か、寂しげだったり、満たされてないような部分や、スター性、そういうものが他の人達を惹きつけるのか?彼は、周りの人達に、恵まれてたように見えた。 最後、亡命を決意して、亡命を表明して、成功できるか?どうか?というのは、もちろん、結末を知ってるのにも関わらず、ハラハラドキドキした。 当時のソ連は今の北朝鮮のように、政府や、上の人達に、にらまれたら最後、もう表舞台からは抹殺されてしまうような国だったのだろう。 エンドロールで、彼の実際のバレエが流れた。キーロフバレエ団、今はマリインスキーバレエ団というが、私も、来日公演を見たが、他のバレエ団とは、やはり、ちょっと、手の動きなどが違う。 たぶん、今とはまた違うのだろうが、彼の手の動きが独特な気がした。 カリスマだったんだろうな~一度生で舞台を見てみたかった