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カテゴリ:チラシの裏
スカイマークの件とか、中東の人質事件とかに関して「責任」ということが語られることが多い。
今回は、チラシの裏ネタ。株式投資における「責任」について取り上げてみたい。 1.不思議な言葉「責任」 「責任」という言葉は実にやっかい。色々な意味が1つの単語に押し込められているので、誤解が生じたり、話がかみ合わなかったりすることも多い。 中東の人質事件では、自己責任とか政府の責任とか語られるのだけど、今ひとつ話がかみ合わないように思う。 まず、「責任」という言葉に色々な意味があることについて、 例えば、クレーマーと会社の人の以下の会話。 クレーマー:おたくの商品でウチの子どもが怪我したぞ。おれは、子どもに代わってこのトラブルを解決する「責任(a)」がある。 クレーマー:あんたじゃ話にならん。「責任(b)」者を出せ。 会社の人:確かに、子どもさんの怪我については、わが社に「責任(c)」があります。 クレーマー:じゃあ、どう「責任(d)」取ってくれるんだ。 a.の責任は、義務とか役割といったような意味。 b.の責任は、組織を代表して対応できるといったような意味。 c.の責任は、悪いとか過失があったというような意味。 d.の責任は、被害を回復するとか金銭的に賠償するといったような意味。 役割・地位のような意味、善悪に関係するような意味、負担に関するような意味が混在していることが分かる。 「責任」という言葉に出くわしたときには、どういう意味で使われているかを注意深く見ておく必要がある。 2.株主責任とは 株式投資で出くわす「責任」という言葉の1つに「株主責任」がある。 では、「株主責任」とは何か。 まれに役割・地位的な意味や善悪的な意味で使われている例が無くはないが、 一般的には「株主責任」には、金銭的な負担面での意味しかない。 会社の負債に対して、出資した金額の範囲内での有限責任。借りたお金は出資を受けたお金に優先して弁済されるので、借金が返せない事態になった場合には出資したお金は戻らない覚悟が必要。 有限責任なので、最悪でも株の価値がゼロになるだけで、追加の負担を求められることは無い。 3.感想など 考えようによっては、「株主責任」とは気楽なもの。 会社が発展すれば儲けは株主のもので青天井なのに対して、会社がどんなにひどい状況になっても、株の価値がゼロになるだけで損失は限定的。 次回は、投資が失敗したのは誰の「責任」か、といったような意味での「責任」について。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 7, 2015 10:36:16 AM
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