|
カテゴリ:チラシの裏
今回も、投資の役に立たない、チラシの裏の話。
今年の春闘は、政府の口先介入もあり、久方ぶりの賃上げ水準確保。春闘という言葉すら死語になりかける長期低迷、デフレスパイラルからの転機か。 株式市場が堅調な理由の1つとして、”賃上げを好感”との解説もちらほら。 個々の企業にしてみると労働コスト上昇による収益力の低下につながりかねないのだけど、 労働者=消費者でもあるので、日本中で賃上げが広がると、消費活動が活発になり需要の面から企業の業績向上につながるという側面を見ているのだろう。 いわば、1社1社にとっては不利な行動でも、日本全体で取り組めば全体では有利になるという、”合成の誤謬”の反対の現象。 逆に言えば、これまで20年近く続けられてきたように1社1社が賃金を抑えることは、その会社にしてみれば収益力の向上につながるのだけど、日本全体でそういうことをすると消費活動が低迷し需要の面から業績が低迷するという側面も。まさに”合成の誤謬”、デフレスパイラル。 実は、同じように、その局面だけ見れば不利なことでも、全体を見れば有利なことが結構あるのではないかと思う。デフレスパイラル期に否定されがちであった日本型経営。 例えば、 ・終身雇用、会社は一家 ・個人の評価は業績と人望で、長い時間軸でのポストで報いる ・取引先との安定的な関係 ・メインバンクが面倒を見る ・一般社員から社長まで比較的フラットな賃金体系 ・契約の細かな条項より浪花節的な解決 将来の不安の小さい安定的な状況においてこそ、会社・取引先のための行動ができるし、安心して消費活動もできるというものだろう。 昔は良かった的ノスタルジーにすぎないのかもしれないけれど。しみじみ、そう思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 21, 2015 12:15:59 PM
コメント(0) | コメントを書く
[チラシの裏] カテゴリの最新記事
|