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カテゴリ:TOB
今回は、久々に買付量に上限のあるTOBネタ。
トヨタ自動車グループのトヨタホームが、ミサワホーム(1722)に対するTOB(公開買付)を公表。 1.トヨタホームのミサワホームに対するTOBの概要 産業再生機構経由でトヨタ傘下に入っていたミサワホーム。いよいよ持分法適用会社という緩い関係から連結子会社化に向けて、11月22日にトヨタホームがミサワホームに対するTOB実施を公表。 ミサワホームも同日、TOBへの賛同を表明。友好的なTOB。 〇トヨタホーム株式会社による当社株券に対する公開買付けに関する意見表明及び同社との資本業務提携のお知らせ(ミサワホーム、11月22日) その概要は、 ・買付価格:1100円 ・買付上限:5,460,800株(発行済38,738,914株の14.1%) ・買付下限:なし ・買付期間:11月28日から12月26日 ・決済開始日:1月4日 ・取扱証券会社:野村証券 ・上場維持 なお、TOB前の時点で、トヨタホームはミサワホームの筆頭株主(所有割合27.84%)。TOB後に予定されている第三者割当増資引受けにより、増資後の所有割合は51%となるとのこと。 ちなみに、ミサワホームの株価の推移を見てみると、 〇最近5日間の株価推移 〇10年間の株価推移 2.損益分岐点株価 買付量に上限のあるTOBは、TOBに応募した全ての株を買い取っていただけるわけではない。今回の場合は、買付上限が発行済み株式の14.1%とかなり少ないのが特徴。 では、損益分岐点株価はというと、 ざっくり計算してみると、 ・応募可能な全株主(トヨタホームと自己株式を除く)の8割が応募(これまでの株価推移から応募すると利益が出そうな株主が多そうなことと、取扱いが野村證券とメジャーなことから比較的多くの応募があると予想) つまり 予想買付率 = 14.1%/(68.6%×80%)= 25.7% ・TOB終了後には、開始前の株価水準や、最近の上昇相場、増資による希薄化などを考慮し、900円程度の株価に戻る という前提で、 損益分岐点株価 = 買付価格×予想買付率 + TOB後の株価×(1-予想買付率) にあてはめ、 損益分岐点株価 = 1100円×25.7% + 900円×74.3% = 約951円 という感じなので、現在の株価1019円は見送るのが無難かなと思う。 3.とりあえず優待用に持っていた株を売却した ミサワホームといえば、年2回のミッフィーちゃん優待クオカード。私も優待利回りに引かれて100株だけ持っていたのだけど、TOB公表後の初日に売却してみた。 なお、買付量に上限のあるTOBでよくある株価の推移としては、 TOB公表直後:「買付量に上限がある」ということをあまり考慮せずTOB価格を意識した買いが集まり、高めの株価となる。 その後:「買付量に上限がある」ことの認識が広がり、失望売り的に株価が下がる。(下がりすぎと思える場合も) TOB応募期限前:失望売りが止まり徐々に株価水準を切り上げる。 なので、今後株価が大きく下がるようなことがあれば購入してTOBに応募することを考えるかも(ただ、今回は買付上限が14.1%とかなり低いので・・・) おそらくは、TOB期限後に株価が下がった時に、優待目的で100株買い戻す予感。 4.蛇足 公表前の11月22日の引け前に株価が大きく上昇しているのは、情報漏れかインサイダーかなんかなんだろうなー。 ちょっと露骨すぎるのでお縄になるといいな・・・ ※投資は、損しても得しても自己責任で! ※ランキングサイトに登録してみました。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 26, 2016 11:24:03 AM
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