カテゴリ:韓国
(韓国中央日報は、韓国内の中道系メディアです) この中に出てくる「共に民主党」は、親北派の文在寅(ムン・ジェイン)政権与党であることに注目してほしい (はんぺん) ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「北を信じるのか」…韓国議員を当惑させた独外交官の一喝 2018年12月06日 韓国中央日報日本語版 欧州を歴訪中、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が英国・ドイツ・フランス首脳に北朝鮮制裁緩和を要求して一刀両断に切り捨られたという便りを聞いた共に民主党の李相ミン(イ・サンミン)議員は欧州の冷遇に激憤した。「大統領のための弁明」をしたかった彼にチャンスが巡ってきた。ちょうどソウルを訪問した北東アジア担当のドイツ高位外交官が韓独親善協会の代表を務めている李議員に挨拶しに来た。
李議員は彼に遠慮なく問い詰めた。「ドイツは太陽政策援助国ではないのか。文大統領に前向きな言葉掛けの一つもできないのか」。 ドイツ外交官の返事は冷たかった。「非核化は欧州連合(EU)の普遍的かつ一貫した要求だ。するべきことをやらない北朝鮮へのムチを横に置くことはできない」。
李議員は逆説で対応した。「制裁を少し緩和すれば北朝鮮も交渉の効用を認めて非核化に出るかもしれないではないか」。 ドイツ外交官は反問した。「北朝鮮を信じるのか。国際社会が北朝鮮にだまされたのが1回や2回か。危険な国だ。非核化に進展がないのに制裁緩和はできない」。
閉口した李議員は「それでも平和のためには何でもするべきでは」と言った。 ドイツ外交官は冷笑を浮かべて鋭くこう言い放った。「北朝鮮は米国よりも欧州に近い。彼らのミサイルは欧州にとって脅威だ。これ以上申し上げる言葉はない。このあたりで失礼する」。
李議員は怒り心頭だった。今度は欧州でなく政府当局に向かってだった。「欧州の雰囲気がこうであることを知らないわけがない人々がまともに報告もせずに大統領に恥をかかせたということか!」さらに気が遠くなるのは、このような苦言を呈する窓口さえないということだった。北朝鮮政策を青瓦台(チョンワデ、大統領府)が独占して与党重鎮議員さえも入り込む隙間がないためだった。
朴槿恵(パク・クネ)政府時代、大統領は外交部が策定した政策をそのまま使った。今は外交部の口は内部に奥深く入り、青瓦台参謀陣が全権をふるっているような様相だ。「その問題は『大きい家(青瓦台)』に聞いてくれ」という言葉が外交官の口から普通に出てくる。文大統領が海外に出るたびに事故が相次ぐのはこれと無関係ではないだろう。
韓米同盟の亀裂の兆しも尋常ではない。ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は5日、「北朝鮮が約束を守らないので第2回米朝首脳会談をしなければなければならないと考える」と述べた。「金正恩を1年余り見てきたが、彼自身が言ったことについては必ず約束を守っている」という青瓦台高位関係者の話(先月30日アルゼンチン)とは正面から衝突する。
「韓米間で全く違う立場はない。一体何を根拠にそのような(両国間不協和音という)話をするのか分からない」という文大統領の発言(2日ニュージーランド行きの専用機内での記者懇談会)とも180度違うので開いた口が塞がらない。
ソウルとワシントンの間が乖離兆候は端々に見て取れる。まず鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長とボルトン大統領補佐官の間の通話からして少ない。青瓦台-ホワイトハウス、外交部-国務省、国防部-ペンタゴン、国家情報院-CIA間にチャネルが7~8個同時稼動していた前政権とは非常に異なる。
現政権と親交が厚い586運動圏出身の許仁会(ホ・インフェ)氏さえ苦言を呈している。1985年高麗大学総学生会長兼三民闘の委員長を務め、米国文化院の占拠を主導した反米学生運動主役のひとりだ。第16・17代総選挙に民主・開かれたウリ党候補として出馬して落選し、最近では太陽光エネルギー事業者として活動している。
--文在寅政府の北朝鮮政策を評価するなら。
「実事求是が弱い。『我々民族同士』も重要だが、北核はそれで解決するような問題ではない。韓半島(朝鮮半島)は米・中・ロ・日が絡みあうマルチラテラル(多国間)イシューだ。しかし政府はこのような現実を直視しないで(北朝鮮との)両者関係だけに固執している。とんでもないことで、問題が深刻だ」
--盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府を経た人々だが。
それでも経験が不足している。はっきり言って、青瓦台の中で英語ができる人が一人でもいるだろうか。米国を扱うやり方も一面的すぎる。対米チャネルは右派・左派・市民社会などいくつかあるがその使い方を全く分かっていない。
2007年7月米下院で慰安婦決議案が通過した。当時、ワシントンにいた私が草の根組織で現地市民社会に入り込んで議会を圧迫した末に成功させたことだ。私も過去ND(民族民主)運動圏だったが、3年間米国で暮らしてみて現実が見えた。『用米(米国を用いる)』のためには『知米(米国を知る)』から入らなければならないが、現政権は『知米』なく『用米』だけをしようとする。何も知らないからトランプだけに頼る羽目になっている。
大統領ではあるが、彼の力だけでワシントンが動くわけではない。今は下院を掌握した民主党がトランプの足を引っ張っているではないか。韓国政府は迂回的に民主党に接近して協力を引き出すべきだが、そのような努力が全くなされていないように見える」
--大統領府の運動圏の友人にこのような話をするか。
「彼らと話すと最善を尽くしてはいるようだが成果はアマチュアだ。鍾皙〔任鍾皙(イム・ジョンソク)大統領秘書室長、許氏の運動圏4年後輩)には申し訳ないが、正直言って力不足だ。だから文大統領が一人で太鼓を叩いて長鼓(チャング)を打って苦労している。参謀が今からでも米国に対して立体的なアプローチをしていくべきだ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.12.17 00:00:18
コメント(0) | コメントを書く
[韓国] カテゴリの最新記事
|
|