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カテゴリ:ビジネス・起業
今回の「プロフェッショナル 仕事の流儀」は
パティシエ・杉野英実氏。 世界の頂点を極めながら、 支店もデパートへの出店もせずに ひとつのお店にこだわり続けているとのこと。 観る前は、パティシエの仕事では、あまり役に立たないなと 気楽な気持ちで見始めたのですが、 これが面白かった! 通常は、パティシエ自身が行う飾りつけはスタッフに任せ 自分は仕込みに専念。 なぜか? 派手な飾りつけではなく、 地味な仕込みこそ、ケーキの味を左右するからです。 例えばチョコレートのツヤ。 温まりすぎるとツヤが出ず、 冷たいとだまになってしまう。 絶妙なタイミングは一瞬。 それを見逃さず、一番いいタイミングでコーティングをする。 とても、おいしそうなチョコレートケーキでした。 世界で頂点を極めたのだから、 商業ベースでどんどん量産すれば売れるのでしょうが 氏がそうしないのは、ケーキ職人として 「人を幸せにする菓子」を作りたいからだそうです。 フランスに渡り、パティシエになれると思ったら ホテルでの、機械的な作業。 そんな中、パリですばらしいケーキ屋さん・ペルティエ氏を見つけ 雇ってくれるように頼むのですが、あっけなく断られ 挙句の果てには、「俺はお前が嫌いだ」とまで言われたそうです。 それでも彼は、なんと3年間にも渡って、雇ってもらえるように手紙を出し続けたそうです。 この味だ!と思ったんですね。 3年後にようやく念願叶ってお店に入ると そこにあったのは、特別なレシピやテクニックではなく ごくごく当たり前のレシピと作業でした。 しかし、その一つ一つが徹底している。 痛んだフルーツは絶対に乗せない。 焼きすぎた菓子は捨てる。 当たり前のことかもしれませんが、 それがなかなかできない店が多いということなんでしょうね。 これは、前回書いた、際コーポレーションの中島社長の 「きちんとしたこと」に共通するものがあります。 当たり前のことを積み重ねると特別になる。 これが、氏の原点のようです。 レシピは楽譜。 とも仰っていました。同じレシピを使ったから同じ味になるのではない。 オーケストラも、指揮者が違うだけで違う音を出しますからね。 杉本氏は、毎年クリスマスに新作を発表するというテーマを持っているそうです。 今回は、洋ナシと栗をベースに考えたようですが そこに加えたルバーブが思ったほどの効果がなく かえって不快感を出してしまうと 悪戦苦闘します。 そこに、あるアイデアがひらめきます。 「ルバーブではなく、黒胡椒をアクセントにする。」 これが上手くマッチング。 この「アイデア」について杉本氏は、 「記憶を組み合わせると創造が生まれる」と仰っており それに対して、 キャスターの脳科学者・茂木健一郎も「最新の脳科学」でも立証されているということを話していました。 結局は、黒胡椒を加えただけではなく ルバーブもソース?ジュレ?にすることで 更に味に深みを出したようです。 是非食べてみたい! 最後に、プロフェッショナルとは?という質問に、 永遠の未完成 今日より明日 明日より次の日を追い求める というようなことを言ってました。 この「仕事の流儀」は、「プロジェクトX」とは違い 比較的軽いテンポながら とても軽妙に、すばらしい仕事を紹介しているのが 見ていて気持ちのいい番組です。 まだ、見ていない人は 是非次回見てみてください。 ちなみに次回は、1/31(火)21:45~で、 「ヒットデザインはこうして生まれる」 アートディレクター・佐藤可士和さんです。 なお、こちらのサイトには、 杉本氏のお店「イデミ スギモト」のケーキが紹介されています。 どんなケーキだ?と興味をもたれた方は 是非どうぞ。 デリシャスweb http://www.delicious.ne.jp/html/toku02/kiji02/kiji02_0301_05.htm Cake.net http://www.ne.jp/asahi/cake/net/tokyo/idemi/idemi.htm 人気blogランキングに参加しています。 こんなケーキ食べてみたいな!と思われた方、 ついでにこちらもクリックしてください。m( )m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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