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カテゴリ:社会&ビジネス&政治
昨日の続きです。 ■予想を超えたファンの動き 一部の人気ゲームソフトを除く、この手の売り方をする多くのゲームソフトは、 発売と同時にパッと売れて、あと2~4週間くらいぼちぼち売れ、その後ラン キング外にというがパターンです。 ところが、もう今週はランキング外に消えるかなと思っても、低空飛行ではあ るものの、各種ランキング情報の50位以内で推移します。 ショップからのバックオーダーも、減る気配はありません。 きっと一部のマーケットで何かが起こっているなと感じ始めたのは、 発売して3ヶ月以上たってからです。 なんと、ネット上で、『どうぶつの森』のファンサイトが立ち上がっていたのです。 もうマスメディアで取り上げられる機会もほぼなくなった頃、そのおもしろさ を伝えたいというファンが、個人(それも主婦)で次々とファンサイトを立ち上げていたのです。 親子のコミュニケーションのできるゲームが狙いだったから、 狙い通りといえばそうですが、予測を超えた動でした。 『どうぶつの森』にはそのパッケージの表にこんなキャッチコピーが手書きで書かれいます。 ひとりよりふたり、ふたりよりよにん、よにんより・・・た~くさん この言葉に開発者の思いは凝縮されていいます。 ■ゲームキューブへの移植と爆発的なヒット こうした草の根活動が功を奏してか?初回20万本がとうとう完売されましたが、 あまりにも完売に時間を要したこと、 それとすでに次世代ゲーム機ゲームキューブにソフトの生産が大きく環境変化をしていたことで、 追加の製造が不可能だという判断が下されました。 すでに中古市場では、プレミア価格で取引が始まっていました。 この状況を何とかしたいと思い、急遽ゲームキューブへの移植版、 『どうぶつの森+』を2001年12月に発売しました。 マスメディアでも取り上げられ、ゲームキューブ版『どうぶつの森+』が 50万本突破のスマッシュヒットに。 続いて、海外版『どうぶつの森』、『アニマル クロッシング』が逆輸入され、これまたヒット。 そしてニンテンドーDS版『おいでよ どうぶつの森』が2005年11月に 発売されました。 ニンテンドーDS版は昨年からのニンテンドーDS本体の爆発的なヒットに便乗した格好で、 発売当初からランキング5位以内に。年末は売り切れ店舗が続出し、 とうとう200万本を達成しました。 ■ゲーム機への思い プレイステーションやセガのゲーム機と戦った90年代半ば、 「任天堂はシェア争いはしない。シェア争よりももっと大切なことがある。 このままではゲーム業界全体がダメになる。 任天堂は子供たちに夢や感動を与える商材を出したい。 ゲームを変えるのだ」として、模索してきたと言います。 任天堂は、据え置き型ゲーム機のシェア争いでは、 プレイステーションに大きく差がつき、 業績も一時期悪化しました。 しかし、無謀なシェア争うよりも大切なこと、 その思いが、『どうぶつの森』シリーズや『脳を鍛えるシリーズ』を生み出したのです。 (引用終わり) 単なるゲームにとどまらない、社会的な効果を与える、 そういう社会的な使命をミッションとしたことから、 現在のニンテンドーが始まっていると思います。 やはり企業は業績を上げるだけではなく、 社会に対し何が出来るか、何をしなければならないかを、 明確に打ち出すことが必要であることを痛感させられますね。 このゲームはユーザーに心の触れ合いをもたらす、 かけがえのない存在になったのではないかと思います。 私も、このような心がふれあうような製品を開発出来たらよかったのにと、 今になって思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年05月10日 17時54分41秒
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