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内容はまったく分りませんが、いくら、偏見に満ちた内容の映画であろうとも、上映を決めていた映画館が軒並み自粛という名目で、公開を中止することは、目に見えない日本的な空気による圧力に、映画館が屈したと言わざるをえません。 こしたことで、名前が売れ、如何でもいい人まで見に行く、意図したことと反対の結果になる事がよくあります。 日本も広いから、他の地域で上映し、それが波及的に全国、上映中止にした東京の映画館にも上映の嵐が襲う事でしょう。 いつから、こんな情報統制の空気が流れる日本に変質したのでしょうか。情けない。 以下記事転載 <映画>「靖国」上映、映画館が相次ぎ自粛 (毎日新聞)靖国神社を描いたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」をめぐり、4月12日からの上映を決めていた映画館5館が31日までに上映中止を決めた。相次ぐ自粛で、当面、公開のめどが立たなくなった。
中国人のリ・イン監督が、10年間にわたり、終戦記念日の靖国神社などを取材した映画で、軍服姿で参列する人や、台湾や韓国の遺族が抗議する姿も描いている。今年の香港国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。
映画は文化庁が管轄する「日本芸術文化振興会」から約750万円の助成を受けていた。週刊誌に「反日的内容」との記事が掲載され、自民党議員の一部から助成の妥当性を疑問視する声が上がり、全国会議員を対象とした異例の試写会も開かれた。
3月18日に東京・新宿のバトル9が上映取りやめを決定。その後、銀座シネパトス、渋谷Q-AXシネマ、シネマート六本木、シネマート心斎橋も中止を決めた。銀座シネパトスを経営するヒューマックスシネマは「上映中止を求める電話がかかったり、周辺で抗議行動があった。近隣や他の観客に迷惑がかかるため、中止を決めた」としている。一方、Q-AXシネマの営業責任者は「具体的な抗議や嫌がらせはないが、不特定多数の人が集まる施設なので、万が一のことがあってはならない」と、上映見送りの理由を語った。
映画を配給するアルゴ・ピクチャーズは「上映中止になったことに憤りを感じる。言論と表現の自由の危機。大阪市の別の映画館と名古屋市内の映画館が上映の意向を示しており、都内についても引き続き上映館を探していく」と話している。
日本映画監督協会も、「表現の自由が侵されかねない」とする抗議声明を出した。
▽鈴木秀美・大阪大法科大学院教授(憲法)の話 原則自由である映画館だからこそ、政治的言動であれ性的表現であれ上映できる作品は少なくない。映像で社会に訴えて論争を巻き起こしたいという表現者たちにその機会を保障するのが映画館の本来の役割だろう。映画館側が、作品が問題視され、近隣施設への迷惑や混乱が予想されるという抽象的な危険だけで、毅然(きぜん)とした態度を取らずに上映を中止するのでは、日本の映画界における表現の自由の幅を狭めると批判されてもやむを得ないのではないか。
[毎日新聞4月1日]
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