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カテゴリ:夢とや
僕は、小さな蒼い龍です。
先に産まれた紅い龍みたいに、 力で動かすコトはできないし、 あとからきた白い龍みたいに、 気を変えて流れを替えることも、出来ません。 そういうものだ、と思ってました。 僕は、ただ、 あるがままのモノの、見える方向を 変えることしか出来ません。 でも、あるとき、 風雷の偉い王が、ぴかぴかする 強い力をくれました。 あ、と言うと、 うおおん、と響く。 す、と息を吐くと、 ぐおおお、と拡がる。 出す力が、何十幾百にもなって、 四方八方へ散らばり、 それを聞いて、集まる力も増え 鱗は逆立ち、目は輝き、身体は育ち、 咆哮し怒声を出し鬨の声をあげ。 俺の力を見るがいい、 山を砕き川を堰き止め重さを消し。 陸にあまねく、空に羽ばたき、海に延び、やがて。 蒼い龍は、此処です。 強い力は、それ自体が個性を持ちます。 前と変わらぬ蒼い龍ですが、 ぴかぴかする力はもう要りません、 それより強い大きなものを、 私は自分の中に、持っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.05.10 02:16:29
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