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2005年07月11日
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カテゴリ:今日の絵本
私がこの本に出会ったのは、大人になってからでした。知人の息子さんの小学校の国語の教科書に載っているのを読んだとき、とても感動したのを覚えています。

このお話は、じさまと二人で暮らしている5歳の弱虫な少年、豆太が主人公。おもてにあるトイレにも一人で行けない豆太は、いつだってじさまを起こしてしまいます。
そんなある夜、じさまが病気になってしまい、豆太はじさまを助けたい一心で、まっくらな外へ飛び出し、はだしのまま泣きながら、ふもとのいしゃさままで走ったのです。

そしていしゃさまに背負われ、じさまのもとまで戻る途中、豆太はものすごいものを目の当たりにします。それは年に一度の「山のかみさまの おまつりなんだ」・・・「ひとりの こどもしか みることは できねえ、 それも ゆうきのある こどもだけだ」そう、モチモチの木に火がついているのを、豆太はしっかりと見ることができたのです。

「じぶんで じぶんを よわむしだなんて おもうな。
 にんげん、やさしささえあれば、
 やらなきゃならねえことは、きっとやるもんだ」

弱虫豆太の「勇気」は、じさまを助けたい!という必死な「やさしさ」から生まれたのでした。

滝平二郎さんの切り絵、、、見事です!特に火がついたモチモチの木は、息を呑むほどの美しさと迫力です。私はこの本をよく海外の人に贈ります。こんな素晴らしい絵本と出会えて、「日本人でラッキーだった!」って思える絵本だから。文章もたっぷりありますが、絵がちゃんと語ってくれるので、読み聞かせるには低学年からでも大丈夫です。「心を育てる」一冊、おすすめします♪

●「モチモチの木」(岩崎書店)
 斉藤隆介・作 / 滝平二郎・絵
 1971年11月20日 第一刷発行






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最終更新日  2005年07月11日 06時44分11秒
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