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カテゴリ:古典
【猿のごとく読み、人のごとく考える・その521・514冊目】 ・紹介する本 ・サノーさん一言コメント 「歌を愛し、詩作に非凡の才を現した僧の想い。淡々と世界を愛し、淡々と美を賞賛する」 【サノーさんおすすめ度★★★★☆】 ・ウノーさん一言コメント 「歌を送り合うことによって生まれる、美しい言葉の世界を知りました。交錯する心と日本語の余韻を楽しみます」 【ウノーさんおすすめ度★★★★☆】 ・サノーさん、ウノーさん読書会 サノーさん(以下サ):良寛は僧侶だが、歌人・詩人として世に名を遺した人物だ。 ウノーさん(以下ウ):74歳まで僧侶としての務めと歌人としての活動を続けられたそうですので、当時としては長命な僧侶としての業績も多かったそうです。 サ:この本は「はちすのつゆ」と読む。字の通り、蓮の花に溜まる露のような、純粋な美を称えた詩集だ。 ウ:昔、習ったときは良寛さんと貞心さんの交換日記だという印象があったのですが、いま読んでみると他の方の詩も多く収録されています。 サ:でも、メインは「交換日記」的、詩のやりとりだ。 ウ:良寛さんは、尼として庵を訪れた貞心さんを、とても喜び、暖かく迎え入れた様子がよくわかります。 サ:貞心も、僧侶としても詩人としても知られていた良寛に対し「詩」という媒体をもって、好意で応えている。 ウ:そのやりとりが、なんとも爽やかで、清々しい気持ちにさせてくれます。 サ:西行法師への畏敬の念を織り込みながら、花のはかなさと美しさを詠ったもの、手毬をつく子供との情景を詠ったもの、写実的だが、幻想を感じさせる詩作は「尊敬する人、好きな人を喜ばせたい」という感覚から生まれている。 ウ:良寛さんの飾りも偽りもない詩、「ただ、きみに会って、きみを見れることの嬉しさは、夢かと思うほどです」という告白は「純愛」の発露だとも読めます。 サ:長い人生を仏法に捧げたからこそ、到達する「心の境地」がある。 ウ:それは、とても穏やかで、そこから見る風景は、この詩集のように美しいようです。 【了】
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最終更新日
2018年08月07日 08時49分49秒
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