となりのトトロ
ハウルの動く城やもののけ姫を手掛けた宮崎駿の初期監督作品。粗筋 昭和30年頃。 小学6年生のサツキと4歳のメイは、父親と一緒にある田舎に引っ越すことに。 そこは近所では「お化け屋敷」と呼ばれていた。 サツキとメイは、自然溢れる新居で遊び回っている内に、ある存在に気付く。サツキとメイは、それを「トトロ」と名付けた。 サツキとメイの母親は、病院にいた。近々仮退院してする予定だったが、電報が入ってきて、「病状が悪化したので仮退院は延期に」という知らせが入る。 母親は危篤状態にあるのでは、とサツキとメイは心配する。 母親との久し振りの再会を楽しみにしていたメイは、自ら徒歩で数時間という病院へ一人で行くことを決めた。しかし、4歳のメイは、当然ながら迷子になってしまう。 サツキは、妹を探し出す為に、トトロの力を借りることに……。感想 ハウルの動く城やもののけ姫と同じ監督が手掛けたとは思えない、ほのぼのとした作品。 子供が観て楽しめる作品である。 アニメ映画、て本来こういうものにすべきでないか。 宮崎駿は、これ以降ハリウッド並みの「大作主義」に走ってしまったような。 同じようなほのぼの映画を連発できないから、その方向に進まざるを得なかったのかも知れないが。 宮崎駿作本は、この後作品を重ねるごとに「平和がどうだ」とか「争いごとはどうだ」といった説教じみたものになってしまうが、この時点では単に「はい、それでみんな幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし」で終われる作品を仕上げている。 一番大きな不満といえば、同監督の他の作品(ハウルの動く城やもののけ姫や千と千尋の神隠し)を観てしまった後に見たので、何となく「見たことあるな~」という既視感に見舞われたこと(年代的に見ると、本作品が他の作品で焼き直しされた、というのが正しいのだろうが)。 冒頭の主人公が田舎に越す、というシーンは千と千尋の神隠しで焼き直しされているし、おばあさんも他の作品の登場人物をそのまま持ってきたような感じだった。主人公のサツキも、他の宮崎作品のヒロインの幼い頃を描いた感じ。 その意味では、新鮮味に欠けるといえた(繰り返し述べるが、本作が製作されたのはハウルの動く城やもののけ姫や千と千尋の神隠し以前だが、自分が観たのはハウルの動く城やもののけ姫や千と千尋の神隠しを観た後だった)。 子供向けのファンタジーなので、「トロロ、て結局何だったんだ?」などといった冷静な質問は無意味。 それなりに楽しめたが、「また観たいか?」となると返事に窮する。人気blogランキングへ関連商品:となりのトトロとなりのトトロ 腕時計ハウルの動く城