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非常に適当な本と映画のページ

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2008.08.26
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カテゴリ:洋画


 冒険映画「ハムナプトラ」シリーズ第三弾。
 監督がこれまでと替わり、舞台をこれまでのエジプトから中国に移した。
 主人公リック・オコーネルを演じるのはこれまで通りブレンダン・フレイザー。リックの妻エヴリンは、これまでのレイチェル・ワイズからマリア・ベロにバトンタッチ。
 ドラコンエンベラーを演じるのはジェット・リー。007トゥモロー・ネバー・ダイのボンドガールを演じたミシェル・ヨーも女性魔術師として登場。
 原題は「THE MUMMY: TOMB OF THE DRAGON EMPEROR」。
 邦題の「ハムナプトラ」は、全く意味を成さなくなってしまっている。


粗筋

 1800年前。
 中国全土を武力で制覇した皇帝。
 全ての敵を倒した皇帝にとって、最大の敵は、「死」だけとなった。皇帝は、不老不死の力を手に入れる為、女性魔術師の力を借りることに。女性魔術師は、不老不死の書物を、約束通り手に入れる。しかし彼女は、皇帝の腹心と恋に陥っていた。女性魔術師は自分のものだ、と勝手に決めていた皇帝は、この行為に激怒。腹心を殺し、魔術師も始末しようとする。しかし、魔術師は皇帝に呪いをかけていた。呪いにより、皇帝はミイラと化してしまった。
 約1800年後の1946年。
 エジプトでミイラと二度にもわたって戦ったリック(ブレンダン・フレイザー)とエヴリン(マリア・ベロ)は、優雅な引退生活を送っていた。
 ただ、冒険を繰り広げていた二人にとって、引退の生活は退屈になっていた。そんなところ、イギリス外務省から、「シャングリラの目」と呼ばれる巨大なブルーダイヤを中国に返還してくれないか、との依頼が。
 二人は応じることに。
 中国へ向かった二人は、息子のアレックスがある発掘現場にいることを知る。二人は、息子が学校を中退して発掘に参加していたことを知り、激怒。
 そんなところ、「シャングリラの目」がヤン将軍によって奪われる。実は、「シャングリラの目」は、1800年前の皇帝を蘇らせる為の鍵だったのだ。
 オコーネル一家は、「シャングリラの目」がヤン将軍に渡るのを阻止しようとしたが、手遅れで、皇帝は復活してしまう。皇帝は、元の姿を取り戻す為、シャングリラへ向かう。オコーネル一家は、それを阻止しようと、シャングリラへ先回り迎え撃つが、健闘空しく、皇帝は元の姿を取り戻してしまった。
 皇帝は、自分の軍を復活させる為、上海へ戻る。
 皇帝の陰謀をそこで阻止するしかない、と判断したオコーネル一家は、また上海へ向かう……。


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感想

 インディ・ジョーンズのバッタモンとして製作された本シリーズも、ついに三作目。
 インディ・ジョーンズとは若干別の路線を走っている。
 むしろ、最近公開されたインディ・ジョーンズ第四弾が何となくハムナプトラ シリーズに歩み寄っている感がなくもない。

 ストーリーは非常にシンプルで、全体的にB級の香りがするが、CG満載の特撮、カンフースターのジェット・リーやボンドガールのミシェル・ヨーなどの起用で、予算的に、そして映像的にはA級になっている。

 1作目と2作目は、エヴリンをレイチェル・ワイズが演じていたが、本作では、撮影時期が既に決まっていた別作品と重なる為(と言われている)、降板。代わりにマリア・ベロが演じている。
 これだけでも大きなマイナス。
 やはり、同じキャラクターは同じ俳優に演じてもらいたい。顔が全く違うのに、同じ名前で登場し、周囲が変化にまるで気付いていないように振舞うと、何となく白けてしまう。
 といっても、007のように主人公を演じる俳優が次々バトンタッチしている例もあるので、目くじら立てる必要はないのかも知れないが……。
 エヴリン役を本作品で演じることになったマリア・ベロは、演技的には問題を見出せないのだが、レイチェル・ワイズと比べると色気のレベルがかなりダウン。
 単なるオバサン。
 ……と切り捨てるほどではないが、色気は感じさせない。
 だから、ヒロイン役として、イザベラ・リョン演じるリンを登場させたらしい。
 イザベラ・リョンも色気はそんなに感じさせないのは残念である。

 公開年が北京五輪の開催年と重なったこともあってか、本作の舞台は中国に。
 当然ながら、東洋系の俳優が続々登場。
 悪役の皇帝(ドラゴン・エンペラー)を演じるジェット・リーも、女性魔術師を演じるミシェル・ヨーも、中華系。
 ハリウッド映画でここまで中華系が採用されるのも珍しい。
 といっても、結局ハリウッド映画なので、白人キャラクターがメイン。中華系はどれも脇役扱い。したがって、描き方は雑な部分も。
 皇帝は、結局は「今回の悪者」として紹介されるだけ。
 女性魔術師も「本作品でオコーネル一家を手助けする人物で、不老不死」としか分からないし、リンも「女性魔術師の娘で、オコーネル一家を手助けする。母親と同様、不老不死」としか分からないし、ヤン将軍も「皇帝を復活させたがっている中国側の軍人」としか分からないのだ。
 皇帝がなぜ強大な権力を得たのか、不老不死の力を得て何をするつもりだったのか、といったことは説明されていない。女性魔術師がなぜ皇帝の腹心と恋に落ち、命を狙われたのかも不明。ヤン将軍がなぜ皇帝を復活させたがっていたのかも不明。
 ジェット・リーもミシェル・ヨーもカンフーアクションスター。本作で、二人は夢の決闘を演じるのだが、脇役同士なので、せっかくの決闘も中途半端に終わってしまう。
 まるで、「お二人ともビッグスターなのは分かっているが、あんた方は主役じゃないから、抑え気味に」と釘を刺されていたかのように。
 中華系の登場人物は、結局は「顔」に過ぎないのである。
 この手の娯楽映画で、登場する人物を深く掘り下げていたら、展開のペースが遅くなるので、掘り下げなかったのは正解だったともいえるが。
 では、白人のレギュラー陣は、深く掘り下げられているのかというと、必ずしもそうでない。レギュラー陣も所詮「顔」でしかない。
 結局登場する人物全てが単なる「顔」である。

 本作では、ドラゴンが空を飛ぶは、イェティ(雪男)は暴れるは、……など、やり放題。
 下手なファンタジー映画より架空の生物が登場し、大活躍する。
 元々「2000年前のミイラが現在(正確には20世紀半ば)に復活!」という荒唐無稽な設定。
 これくらいで驚いていてもしょうがないかも。
 ただ、ドラゴンは、中国の龍というより、西洋ぽかった。その意味ではハリウッド。

 第一弾と第二弾は、エジプトを舞台にしていたが、本作は、監督も交代した為か、全ての設定をリセットした感じ。
 新しい監督になれば、設定を刷新されるのは当然かも知れない。
 が、やはり突飛過ぎる。
 これまでの二作へのオマージュが、エヴリンの兄が経営するナイトクラブ「イムホテプ」の店名くらいなのが悲しい。

 本シリーズはインディ・ジョーンズと比べられることが多いが、インティ・ジョーンズはれっきとした考古学者。大学の教授でもある。
 冒険は、あくまでも考古学調査の一環として、ということになっている。
 何も考えていないようで、論理的に行動している。
 一方、リックは、元外人部隊。
 全く無能、という訳ではないが、少なくとも頭脳戦には強くない。
 何も考えていないような行動は、まさに何も考えていない。
 戦闘能力はリックが上回るだろうが、それ以外は全て下回る。
 それを補う為に、妻のエヴリンがいるらしい。

 邦題にも問題が。
 本シリーズの第一作の原題は、「THE MUMMY」。「ミイラ」を意味する。
 日本の配給関係者は、原題では客を呼べないと判断。
 舞台の名前を利用し、インディ・ジョーンズ風のタイトル「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」として公開。ヒットさせた。
 第二作の原題は「THE MUMMY RETURNS」。
 これも味気ないと判断した日本の配給関係者は、「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」として公開。ハムナプトラが舞台になっていなかったにも拘らず。やはりヒット。
 そして本作品。
 原題は「THE MUMMY: TOMB OF THE DRAGON EMPEROR」だが、日本ではシリーズ名がハムナプトラになっているので、第一作と第二作の悪役すら登場していないのに、またハムナプトラと名乗る羽目に。
 勝手に邦題を付けると、こういうことが起こる。
 原題をそのまま利用せよ、とは言わないが、もう少し考えてから邦題を付けてほしいものである。

 本作は、本質的には娯楽映画。
 頭を空っぽにして見られる人向け。
 映画に理屈や、社会の描写や、整合性を求める人には向いていない。


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Last updated  2008.09.27 13:56:31
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