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非常に適当な本と映画のページ

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2022.06.25
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カテゴリ:邦画

 日本のSF特撮映画。
 1966年に放送された特撮テレビドラマ『ウルトラマン』を現在の時代に置き換えた「リブート」映画となっている。
 円谷プロダクション、東宝、カラーが共同で製作し、企画・脚本の庵野秀明、監督の樋口真嗣など『シン・ゴジラ』の製作陣が参加している。


粗筋

 巨大な生物「禍威獣(カイジュウ)」の出現が常態化する様になった日本。
 禍威獣は何故か今のところ日本でしか出現していなかったので、世界各国は最新兵器を提供する代わりに禍威獣退治の責任を日本に押し付ける。
 日本国政府は6人のエキスパートを選抜して「禍威獣特設対策室(禍特対)」を設立し、禍威獣災害対策に当たらせた。
 ある日、禍特対は出現した新たな禍威獣の対応に当たっていたが、これまでの手法が通じない絶体絶命の危機に陥ってしまう。
 そんな中、大気圏外から飛来した人間の姿を持った銀色の巨人が現れ、禍威獣を難無く粉砕。
 禍威獣の脅威から救われた形となったが、禍特対はこの銀色の巨人は何者なのか、その意図は何なのかを解明する責務を負わされた。
 巨人の調査の為に新たに禍特対に配属された浅見弘子(長澤まさみ)は、この巨人に「巨大人型生物 ウルトラマン」という仮名を与える。
 一方、ウルトラマンが地球に降り立った際、子供の保護に当たっていた禍特対のメンバー・神永新二(斎藤工)は、その衝撃波で死亡していた。ウルトラマンは、他者の為に自ら命を絶った神永を理解する為に彼と一体化し、必要に応じて別次元から本体を召喚するベーターシステムで巨人に戻って禍威獣と戦う事となった。当初、神永=ウルトラマンの事実は誰にも明らかにされていなかったが、現場の映像解析で早々とウルトラマンは神永が変身した姿だと解明されてしまう。神永はその日をもって姿を消した。
 ウルトラマンという外星人の存在を認識せざるを得なくなった時点で、別の外星人ザラブが禍特対と接触する。
 ザラブは、内閣総理大臣と対面し、友好条約を締結する。
 が、ザラブは、友好的に見える態度の裏で、地球の原住知的生物である人類を殲滅させるという計画を進めていた。
 神永はその陰謀を早々と察するが、ザラブによって拘束されてしまう。
 ザラブは、ウルトラマンは地球にとって危険な存在なので始末すべきだと政府を騙そうとするが、弘子によって救出された神永が変身したウルトラマンによって倒される。
 それから間も無く、別の外星人メフィラス(山本耕史)が姿を現す。
 メフィラスは、強力なエネルギー源に成り得るベーターシステムの提供を日本政府に提案。ベーターシステムは、使い方によっては兵器に転用出来るので、日本政府は他国の手に渡る前に自分らが手に入れて独占したいと考え、条約を結ぼうとする。
 が、メフィラスの目的は他の外星人を締め出して人類を独占的に管理する事だった。
 ウルトラマンは、ベーターボックス受領式典会場に現れ、ベーターボックスを奪う。
 メフィラスは、本来の姿に戻り、ベーターボックスを取り返すべくウルトラマンと対峙する。
 が、メフィラスは、ウルトラマンと同じく光の星からやって来たゾーフィの姿を確認。その時点で戦意を喪失し、ウルトラマンに対し、ベーターボックスを人類に提供する計画は諦めて地球を去るので、ベーターボックスを返してほしい、と頼む。
 ウルトラマンからベーターボックスを受け取ったメフィラスは、約束通り撤退する。
 ウルトラマンは、ゾーフィと対面
 ゾーフィは、人類と融合したウルトラマンの行為が光の星で禁じられているのは知っていた筈だ、ウルトラマンを言及。全宇宙の知的生命体に、人類が生物兵器への転用が可能な事を知らしめてしまったではないか、と。
 このままでは地球と人類を巡って全宇宙の知的生命体が争奪戦を繰り広げるのは予想出来たので、光の星は先手を打って人類を地球ごと滅亡させる事を一方的に決定した。
 メフィラスがあっさりと撤退したのも、この展開を予想していたからだった。
 ゾーフィは、地球の軌道上に最終兵器ゼットンを配備。
 ゼットンは、1兆度の熱球を放って地球どころか太陽系をも破壊する兵器だった。
 ウルトラマンはゼットンを阻止する為宇宙に飛ぶが、ゼットンの防御システムに一方的に敗れ、神永の姿に戻って昏睡に陥る。
 人類にとって無敵の救世主の筈だったウルトラマンが敗退した事で、政府関係者はゼットンによる人類滅亡の日がやって来るのを黙って受け入れるしか手が無かった。
 禍特対の滝明久と船縁由美は、神永が残したUSBメモリーからベーターシステムの基礎原理を紐解き、ゼットンを倒す方法を割り出す。ただ、その方法は実行するウルトラマン自身も異次元に飛ばしてしまうものだった。
 目を覚ました神永は、ウルトラマンに変身し、割り出された方法通りゼットンを倒す。が、矢張り異次元に飛ばされてしまった。
 異次元を漂うウルトラマンの前に、ゾーフィが現れ、人類の殲滅計画が中止になった事を告げる。
 ゾーフィはウルトラマンを光の星に連れ帰ろうとするが、人類の今後の行く末を案じたウルトラマンはこれを拒絶。代わりに、神永に自分の命を与えてほしいと頼む。
 その意を汲んだゾーフィは、ウルトラマンと神永を分離する。
 次の瞬間、神永は禍特対の仲間らに迎えられて目を覚ました。



感想

 ウルトラマンのリメークというか、リブート。
 1966年にテレビ放送が開始したウルトラマンは39話に及んだが、本作はその39話分を2時間程度にまとめている。
 そんな事もあり、駆け足で始まり、駆け足で展開し、駆け足で結末に至る。
 禍威獣が出現する様になった事実や、禍特対が設立された経緯も数カットの映像と説明だけで済まされ、外星人もウルトラマン、ザラブ、メフィラス、ゾーフィだけに留まっている。
 禍威獣(オリジナルでは怪獣)と実際に戦う人間側の組織も、禍特対(オリジナルでは科特隊)そのものではなく、禍特対による解析結果を受けて動く自衛隊、という設定に変わっていた。
 大抵の場合、オリジナルから改変するとその良さが損なわれる場合が多いが、本作に於いては寧ろ「子供向け作品」から「大人の鑑賞にも耐え得る作品」に昇格させる効果があった。

 人類を滅亡させる最終兵器ゼットンが、ウルトラマンと同じ光の星からの使者であるゾーフィによってもたらされた、というのが最大の改変。
 メフィラスはかなり前から地球に潜伏し、人類を独占する為の計画を練っていた筈なのに、ゾーフィの姿を見た途端に全て放棄してあっさりと地球から撤退している。ゾーフィがこれまでいくつもの知的生命を問答無用で滅亡させているので、抗議の余地も無い、とメフィラスが判断した、とも読める。
 要するに、光の星(オリジナルでは光の国)は人類の味方でも何でも無く、ウルトラマン自身も偶々人類の一員と融合した為人類の側に立って戦う事になっただけで、もし状況が少しでも異なっていたらウルトラマンも人類を滅亡させる側に回っていたかも知れない。
 子供の頃だったら「ウルトラマンは人類のヒーローで無かった可能性があった」と知ったらショックを受けていただろうが、大人になった今だと「そういう展開も有り得るな」と捉えられるから不思議。

 現在ならフルCGも可能だと思われるが、オリジナルの特撮の良さも活かしたい、と考えたからか、模型を使っての撮影場面も多い。
 模型を使った事によって独特の味のあるシーンになっていて、「自然な不自然さ」を演出していた。

 本作のウルトラマンの造形は、オリジナルシリーズの製作段階で提案されたデザイン案をベースにしている。
 よって、オリジナルシリーズのウルトラマンではお馴染みのカラータイマーや、背中のヒレ(実際はスーツのジッパーを隠す為のもの)や、目の部分の穴(スーツアクターの視界を確保する為に開けられた覗き穴)は無い。
 オリジナルシリーズのウルトラマンを見慣れていると残念な感もあるが、本作の造形の方が宇宙人っぽさがあるのも事実で、甲乙付け難い。

 禍特対のメンバーを演じていたのは、斎藤工や長澤まさみ等、テレビドラマではお馴染みの顔触れ。
 全員可もなく不可も無く、といった演技だった。

 その一方で目立っていたのは、敵役のメフィラスを演じた山本耕史か。
 人類を支配する為の計画を着々と進める知的で冷静な外星人という役柄をしっかり演じ切っていた。

 本作は、元のウルトラマンを断片的にも知っている者からすれば、懐かしくもあり新しくもある作品と映るだろうが、ウルトラマンを全く知らず、ウルトラマンに何の思い入れも無い者(海外の者等)からすると、設定・展開・演出・特撮に至るまで不自然で幼稚な作品、酷評されそう。

 エヴァンゲリオンを手掛けた庵野秀明が関わっているとあって、雰囲気はエヴァンゲリオンっぽい部分も多い。
 ゼットンの造形は、ほぼエヴァンゲリオンだったし、それとの最後の戦いの場面もエヴァンゲリオン並みの手抜きとも受け取れる映像だった。
 ただ、ウルトラマンという元となる下書きがあるので、「大風呂敷を広げてみたものの畳み方までは考えておらず、適当に畳んで終わらせざるを得ませんでした」という展開になっていなかったのが何より。
 エヴァンゲリオンも最初から2時間程度のアニメ映画に留めていれば、あそこまで破綻せずにまとめられたのでは、と思ってしまう。








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Last updated  2022.06.25 15:55:34
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