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歌織@星見当番

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2009.11.15
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こんばんは、星見当番です。
「ムーミン谷の星うらない」月・水星と書いてまいりまして、
今夜は金星キャラクター篇です(動きが速い天体→遅い天体の順で
ご紹介しております)。

西洋占星術において、金星は「恋する気持」「美」「魅力」を意味する天体です。
「お金」や「お宝」なんかも担当していたりします…金星だけに(^^;)☆\(--;)

ちょっと脱線。西洋占星術でお金やお宝を担当する天体は
実は金星以外にもあります。「木星」がそうです。

同じものを担当する天体がふたつあるのはなぜなんだろう、
金星の「お宝」と木星の「お宝」はどう違うんだ?って思いますよね。
当番も占星術の本を読み始めた頃はそう思いました。今のところ、当番は
金星と木星の「お宝」の違いについて、こんな風に思っています。

手に入れたくて追いかけている時のお金・お宝は金星の管轄です。
そして、それが実際に手に入って、自分の懐なりハートなりを
温めてくれるものになったとき、お金やお宝は木星の管轄に変わります。
つまり「憧れ」か「安定」か、の差です。

西洋占星術って、十何年、本を読んでいても思うけど、
面白い分け方をするもんです。追っかけているときと、
あっためてくれる相手になったときで、天体が違うなんて。

なお、ひとつのものにふたつの天体が担当としてつくっていうのは
お金やお宝だけに限ったことではないんですよ。「男性」とか「女性」も
西洋占星術ではふたつずつ、担当する天体がついています。

イキモノとしての女性が求める、イキモノとしての男性、
恋愛対象としての男性は「火星」が担当します。これに対して、
「夫」や「父」を担当するのは「太陽」。「女性」も同じ。
恋愛対象としての女性は「金星」で、「妻」や「母」は「月」。

「追っかけているとき」と「懐に入ったとき」で担当天体が変わる。
お金(お宝)も、男性も、女性も。なかなか味のある分け方だと思います。

さて。そんなわけで。
金星が担当する物事というのは、とっても幅広いです。
どんな天体だって、本当はそうなんですけれどね。
「人気のあるもの」「人生を楽しくしてくれそうなもの」は
みーんな金星管轄。「恋愛対象としての女性・女の子」もそうだし、
嗜好品も金星です。芸術も、お菓子も、パーティーも。

色んな人が「欲しいなあ」と思うようなもの、欲しくなる理由はどうあれ、
「それが自分のものだったら、とても幸せな気分になるだろうなあ」と
憧れの気持を持つようなものは金星マター、と考えてくだされば大体オッケーです。

どんな人も、それぞれ自分が生まれた空のどこかに金星があります。
金星そのものの位置や、他の星との関わり方の違いによって、
人はそれぞれ「憧れるもの」「欲しいもの」が違ってきます。
バラの花が好きな人もいれば、音楽を生涯の恋人とする人もいます。
きれいなおねえさんが好きな人もいるし、小さなスニフのように
宝石類が好きでたまらない人もいます。

まさに、金星いろいろ。男も、いろい~ろ♪(^^;)☆\(--;)

宝石が好き、といえば。同じものが好きであっても
「好きな理由」が違うこともあります。そのことに関して
『たのしいムーミン一家』の中に面白い場面があります。
「王さまのルビー」という宝石についての場面です。

「王さまのルビー」というのは、これもまた金星的な存在ですね。
誰もが欲しがるようなお宝、世界で最大サイズのルビーです。
(豹の頭くらいの大きさ、と作品中には書かれています)

このルビーは、元々はモラン(という魔物)のものでした。
それを、トフスランとビフスランという二人組が盗み出して
ムーミン谷に持ってきます。それを追ってモランも谷にやってきて
それぞれにルビーの所有権を主張します。

トフスランとビフスランは、ルビーのことを世界一美しいものだと考え、
モランは世界一値段の高いものと考えている。そのように、
トフスランとビフスランは説明します。価値観の違い、ってやつですね。
この「価値観」も金星が担当します。

「金星」は誘惑者でもあります。
善悪とは関係なく(これが結構こまりもの)惹かれてしまうもの。
何もかも放り出して追いかけていきたくなっちゃうもの。
ムーミンパパにとっての「冒険」は、こっちの方かもしれません。

(パパは「冒険」に憧れるあまり妻子を捨てて家出したことが二度くらいあります)

「ムーミン谷の星うらない」では、金星のキャラクターに二人、
いや一人と一組?のキャラクターを宛てました。

シリーズ前半に登場する「スノークのおじょうさん」と
『ムーミンパパ海へ行く』に登場する「双子のうみうま」。
どちらもムーミントロールにとっての「金星」、つまり
恋愛対象となった可憐なキャラクターです。

二者の共通点は「移り気な小悪魔」。おしゃれが好きで、
美しい自分が好きで、自分を好いてくる相手(ムーミントロール)に
可愛い我儘を言うのが好き。

ムーミントロールは、彼らが気に入るものをプレゼントしようとしたり、
懸命にやさしい言葉をかけたりして気を惹こうとします。効果のほどは、
まあ、あんまり上がらないんですけれど。

ムーミントロール、恋愛面では尽くし型というか、結構な貢ぐ君です。
好きな相手に優しくされるのはそれなりに好きみたいですが、
優しくしてくれた相手だから好きになる、というわけではないようです。

っていうか、向こうから好きだといって近づいてくる女の子とか、
ムーミントロールにひたすら尽くしてくれる女の子って、
シリーズ中には現れないんですよね…。もっとも、彼の場合
尽くすのはムーミンママがしっかりどっぷりやってくれているので
それで満足していて、お付き合いする女の子にはそっち方面のことを
求めないのかもしれません。

「スノークのおじょうさん」はムーミントロールが幼かった頃のガールフレンド、
「双子のうみうま(のうちの一頭)」は思春期を迎えたムーミントロールが出会った
片思いの相手です。

まずは、「スノークのおじょうさん」からご紹介いたしましょう。

「スノークのおじょうさん」は『ムーミン谷の彗星』が初登場。
『たのしいムーミン一家』と『ムーミン谷の夏まつり』でも活躍します。
それから、ほんの脇役としてではありますが、『ムーミン谷の冬』や
『ムーミン谷の仲間たち』にも、少し。

姿かたちは「髪の毛のあるムーミントロール族」みたいに見えますが
彼女は「スノーク族」というムーミントロール族とは別種の生きものです。
ムーミントロール族の体色は白なのに対して、スノーク族は感情によって
黄色・緑・薄紫と体色を変える、という特徴を持っています。

彼女の個人名が何なのかはわかりません。小説版では種族名を冠して、
ただ「スノークのおじょうさん」と呼ばれています。

日本では、彼女のことを何と呼ぶかによって「小説版ムーミンで育った人」
「昭和アニメ版ムーミンで育った人」「平成アニメ版で育った人」が
判ったりもするんですね。「スノークのおじょうさん」と呼ぶ人は小説派、
「ノンノン」と呼ぶ人は昭和アニメ版をメインで観ていた人、
「フローレン」と呼ぶ人は平成アニメ版をメインで観ていた人です。

なお、スウェーデン語での彼女はsnork froken(スノークフローケン、
本当はfrokenの o の字の上にはウムラウト→¨がつきます)、
フローケン、っていうのはドイツ語のフロイラインと同じ意味です。
未婚の女性につける敬称で、ミスとかマドモアゼルみたいな感じです。
英訳版ムーミンでの彼女は、ミス・スノークではなくsnork maiden、
いずれにせよ、スノーク族の(若い)娘さん、という意味の呼び名です。

スノーク、というのはスウェーデン語では「口うるさい仕切り屋」
みたいな意味の言葉なんだそうです。彼女のお兄さんが、
種族名のとおりの口うるさい仕切り屋さんですね。

妹であるスノークのおじょうさんは、というと、お兄さんほどには
口うるさくもないし、段取りやら論理やらにこだわりもしないです。
しかし、同じスノーク族ですし、兄妹でもありますから
もちろん似たところもあります。

おじょうさんと兄さんが似ているところは、心の中に
「あるべき理想」を抱いていること。理想の中身こそ違いますが、
「こうありたい自分」や「こうだったらいいなという状況」を
いかなるときも変わらず心に抱いていて、常にそのとおりになるように
行動しようとするんですね。

スノーク兄は「状況が正しくあること、順番や段取りが守られること、
自分がその段取りを計画して、みんながそれに従うこと」を理想としています。
一方、スノークのおじょうさんは、いかにも小さい女の子だなあというか
「自分がきれいで、その美貌によって他人から求められ愛されること」を
理想にしています。悪漢にさらわれてみたいというお姫様願望まで持っています。
おかげでこの兄妹の会話がかみ合わないこと!

お姫様願望を持つおじょうさんと、騎士願望の持ち主・ムーミントロールは
割れ鍋に…いや、なかなか相性がいいようです。『ムーミン谷の彗星』では
お姫様と騎士が互いに宝石を贈り合うようなロマンチックなプレゼント交換をするし、
『ムーミン谷の夏まつり』では二人は空想力を発揮して「困った状況」を
面白い冒険だということにしようと力を合わせます。

(当番註:パパやママとはぐれて知らない土地に取り残されたと知って
パニックになった後で)

「わたし、あんたにさらわれたってことにしておくわ」

スノークのおじょうさんが、小さい声でいいました。

「うん、それがいい。きみは、おそろしくわめいたけれど、
ぼく、とうとう、きみをさらってきたのさ」

と、ムーミントロールは上きげんで答えました。

『ムーミン谷の夏まつり』 下村隆一 訳


スノークのおじょうさんのいいところは、一見ただのお姫様気取りの
甘ちゃんに見えるけど、ちゃんと気遣いもできる女の子だというところです。

「美人の自分が悪漢にさらわれる」というのは、彼女のお気に入りの遊びです。
が、この場面での「あんたにさらわれたってことにしておくわ」っていうのは、
ムーミントロールに対して「だから、これ以上慰めてくれなくてもわたしは大丈夫よ」
っていうメッセージを隠したセリフなんです。

…その前に散々泣いて、ムーミントロールに慰めてもらってるから
「もう大丈夫よ」になるんですけどね(笑)。

そのおじょうさんに対して、彼女の提案に乗ると見せて
「君が元気を出してくれてうれしい」いうメッセージを
伝えているようなムーミントロールのセリフも、なかなかいかします。
おこちゃま同士の癖にえらく粋なんです、このカップルは。

スノークのおじょうさんの魅力について、もっともっと書きたいのですが
ここであまり書きすぎてしまうと、天秤座の項目で書くことが
なくなってしまうのです(天秤座のキャラクターはスノークのおじょうさんが
金星と兼任していて、彼女以外の天秤座キャラは居ないんです)。

なので、おじょうさん話のいちばんいいところは天秤座にとっておいて、
駆け足で「双子のうみうま」の話にまいります。






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最終更新日  2009.11.17 00:01:19



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