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カテゴリ:成都について
月曜日の午後。
昼ごはんを食べ、いい天気のなか家へ帰って論文を書こうと思っていた。 家までたどり着いた時に、鍵を毛虫に渡したままだったのに気がついた。今、以前四川大学で留学してた毛虫が、現在の留学先の武漢から遊びに来てるのだ。 毛虫は13日の宜賓行きの切符を買いに四川大学の北門附近へ。私も自転車でピューと切符売り場へ向かった。毛虫は切符を買ったあと、他の友達とメイド喫茶へ行く約束をしてたのだ。その友達と合流する所まで毛虫と一緒に歩いてた。 私は自転車を押してたのだけど、何か自転車の進みが悪い。 何か引っかかったかなーと思って、アレ、立ちくら・・・地震だ! 立ちくらみかなと思った瞬間、目の前のビクトリアから人々がワーーーーーーと出てきた。殺虫剤をかけられた虫が巣から一斉に出てくるように、ワーーーーーーーーーーーーーと。 で、次の瞬間こんなことを考えた。 「地下鉄工事の失敗の爆発による揺れか?」と思い、耳を澄まして爆発音を確認してたのだけど、音はなし。「四川だと地震が起こらないって聞いたのに」と思いながら、毛虫に「カメラカメラ!」と叫んだ。 写真を撮る毛虫。 「ムービームービー!」 そんなで、高い建物から離れ、電線の下からも離れ、待機してた。 窓ガラスがバリバリ揺れ、道路標識がグラグラ揺れ、大地がゆらゆら揺れ、車も停車し、人々は道路の分離帯や歩道へ集まっていた。 揺れはだいたい3~5分ほど続いたのだろうか。 実は建設中の地下鉄工事場で何かが爆発して、音は聞こえなくても地下鉄の道を伝って揺れが起こってるのではないか。そうなれば、地割れが・・・!!! なんて考えながら地面を見て。この揺れに成都の建築物は耐えられないだろうと、上を見上げ。でも、特に何も起こらなかった。ただ、近所にいた学生など、宿舎で休んでいたのだろう、短パンのみで出てきたりしてる人も少なくなかった。 その後、友人と合流し、メイド喫茶へは行かずにその場所から動かずにおしゃべりをしてた。 その友人は、按摩店から出てきた超ミニスカートをはいた小姐を見かけたり、パンツ一枚で走って出てきた学生を見かけたり。私たちは、点滴袋をぶら下げた看護婦と患者を見かけたり、手術服を着てマスクを着けた医者を見かけたり。スーツに裸足なんて男性もいました。 街は崩れも何もしてない。 ガラスが割れているところがあったり、瓦が数枚だけ落ちてたり、コンクリートの一部が剥がれ落ちたり。 家の近所で、後ろから自転車を引っ張られた。びっくりして振り返ると、いつも野菜を買ってるおじちゃん。「5時にまた大きな地震が来るから家には入るな」と。中国は地震の予測がこんなにも正確なのか・・・ 私の家の天井の壁も剥がれ落ちていました。小さなコンクリート片がいくつか落ちていました。もちろん、本や小物などなど、床に散らばっていて、余震の恐怖の中、片づけをしました。友達がいたから、心強かったです。もし一人だったら不安で不安で・・・誰かの家に行っていたのではないでしょうか。 余震は、じっとしていてやっと分かるものが頻繁に、座って話していて「お、揺れてる」と思うものが時々来てます。強めの余震は、昨夜の8時ころ、13日の朝4時ころ、朝7時ころ、昼3時ころ、だいたいこんな具合だったかな。 この強めの余震、震度2ほどのものが来る度に、中国人がワーーーーと外に駆け出します。 昨夜も「22時~0時の間に大きな地震がくる」という噂が流れており、家の近所の人は隣にある空き地を利用した仮設避難所で夜を過ごしていたようです。そして、夜も遅くなり、疲れや眠気もピークに達したのでしょう。3時過ぎにガヤガヤと皆が自分の家へと帰ってきていました。 その直後。 グラグラっと揺れたものだから、皆、一斉に階段を駆け下りて行きました。外でガヤガヤしていました。もし日本で同じレベルの地震が起こったなら、「あ、揺れてる・・・治まるかな、大きくなるかな・・・」と寝た状態で考えてる程度の地震です。しかし、中国の建築物の耐震性は悪いです。これほどの地震でも崩れる可能性は無きにしも非ず・・・ベッドの下に隠れることが賢明だと思います。 そんなを繰り返し、13日の朝はメールも問題なく遅れるようになり、午後には外からの電話も簡単につながるようになったそうです。 成都市内は本当に守られています。 被害の大きい地域から遠くもないのに、ご飯屋も営業しているところがあるし、商店も営業しており品揃えも豊富です。ただ、これは場所によるみたいですね。私の行動範囲では、お腹を空かせることはありません。 タクシーの台数は減っていますが、普通に走っていますし、バスも普通どおりに運行しています。電車は成都―宝鶏線以外は通常通り運行されています。 まだ色々ありますが、今回の地震を簡単に説明してみました。 日本の報道は間違っていません。 成都市の範囲は広いです。都江堰も成都市の管轄です。成都市区は一番人口の多い中心地を指し、目立った被害は特にありませんが、都江堰を”成都市”と呼ぶ報道を見たら、皆、驚くでしょう。 今後とも注目していきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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