少年漫画感想『東京卍リベンジャーズ』
少年・青年漫画の人気作で、気になっていたタイトルをいくつか爆読しました。超簡単感想です。*以下、最終話までのネタバレ含みます。*少年漫画感想『東京卍リベンジャーズ』(和久井 健先生・講談社・週刊少年マガジン・全31巻)大人気作。ずっと気になっていましたが、昨年の完結を受け、一気読みしました。非常に面白かったです!マガジンお得意の不良ケンカモノですが、タイムリープ設定が、ただの不良モノとは一線を画す正当性・納得感を生んでいたと思います。いわゆるケンカモノで、「男の意地・友情」を「退けねぇ理由だ」的に描かれても、正直私には感情移入は出来ず、「はぁ…大変だね(この場は逃げるのが100%得策だと思うが)」という感情しか湧かないことがほとんどなのですが、本作の、主役の武道くんを突き動かす「悲惨な未来を絶対に変えたい!」という意志は、「そりゃ、絶対に退けんわ!」と素直に応援しながら読み進めることが出来ました。武道くんが、何度も何度も何度も何度も諦めずにタイムリープを繰り返して、その彼の折れない心を、ヒナちゃんや千冬くんといった、本当に武道くんがやっていることをきちんと見てくれている人たちが支えているのもよく分かります。読み進める中で、何を頑張っても「悲惨」に変容していく未来の根本的な原因に、圧倒的カリスマ・『マイキー』の存在があることは、ひしひしと感じ取ることが出来ました。彼自身がそれを望んでいるわけでは全くないですが、あまりの彼の魅力に周りが狂っていってしまって、「マイキーのために」って変な動きをし出してしまう。結果、大事にしたいものから傷ついて失っていってしまう、マイキーの、カリスマであるが故の孤独…というか、なんやかんや「ココ」が原因だな、ときちんと分かるように見事に描かれていたな、と思います。また、この「悲惨の連鎖」の始まりとして、マイキーのお兄さんの過去話が出てきたところは、なるほど、こうやってちゃんとこの部分を形にして出してくるんだ、と驚きました。形にすることで、最後「これなら連鎖を断ち切ることが出来る」と解決策きちんと提示することも出来ていて、はぁ~なるほど~、と感心しながら読みました。本作の、やはり一番の見どころというか、一番大きな課題としては、「武道くんが、絶対に敵わない圧倒的カリスマ・マイキーに挑みに行く」というものがあります。第1巻を読んで、真っ先に期待したくなるのも、やはりこれ↑です。紆余曲折ありながら、ラストはそこに盛大に向かっていってくれて、しっかりやり切ってくれて、やり切った先の、大逆転の突き抜けハッピーエンド!登場してくるキャラクターも、皆いちいち魅力的なので、最後は嬉しいばっかりの気持ちで、読み切った~!読んで良かった~!と素直に思える最終巻でした。アニメや映画版は未鑑賞なのですが、アニメOPテーマ・Official髭男dismの♪Cry Babyは、とても合ってるな、素晴らしいテーマ曲だな!と思って聴いています。by姉