源氏物語〔22帖 玉鬘4〕
源氏物語〔22帖 玉鬘4〕「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「源氏物語22帖 玉鬘 (たまかずら) の研鑽」を公開してます。監は少弐家の息子たちに「もし成功すれば、両家は力を合わせてお前たちを支援する。武力を使ってでも後押しを惜しまない」と語り、息子たちの心を引き寄せた。二人の息子たちは、最初は姫君の不幸を思い、監との結婚に反対していたが、次第に考えが変わり、監と結婚することで自分たちの立場が有利になると感じた。彼らは、「監を敵に回すわけにはいかない。肥前では監に逆らうことはできない。姫君が貴族の家の姫君であっても、父親がすでに亡くなり、世間的にも認められていない現状では、監との結婚が最も幸せな選択だろう」と考え、監に賛成するようになった。しかし、長男の豊後介だけは監に反対していた。「少弐の遺言があるから、姫君を京にお供させなければならない」と強く主張した。家族の女性たちも、母親がどうなったのか分からない状況の中で、せめて姫君だけは幸せにしてやりたいと願っていた。田舎の武士に嫁がせることは耐えられないと思っていたが、監は手紙を送ってきて、何度も訪ねてきた。手紙は美しい字で書かれ、唐紙に香りを染めたものであったが、その内容はあまり魅力的ではなかった。監は自ら、少弐家の次男と共に訪ねてきた。彼は30歳くらいで背が高く、かなり体格が良かった。見た目は汚らしくはないが、粗暴な雰囲気を感じさせ、無理に近づこうとする態度が恐ろしかった。彼は血色が良く、元気そうに見えるが、涸れた声で話し続ける様子が不安を感じさせた。求婚者は通常、夜に訪れるものだが、この日は春の夕暮れ時であり、何かしら怪しい雰囲気が漂っていた。未亡人が出て応接することになり、監との対面が始まった。少弐が亡くなったのは、非常に惜しいことであった。彼は人情に厚い立派な役人であり、その死がいかにも不運に感じられた。監は、少弐への敬意を表し、少弐の遺族に対して手厚く接しようと決心した。監は、姫君の身分が高いことをすでに聞いていて、その尊敬の念から、姫君と結婚したいと強く願っていた。「自分が家の主となって姫君を大事にする」と監は言っていた。