源氏物語〔34帖 若菜 71〕
源氏物語〔34帖 若菜 71〕「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「源氏物語〔34帖 若菜〕 の研鑽」を公開してます。源氏は「本来なら自分は妻を二人持つべきではなかったのに、このことだけは断り切れず、心の弱さから受け入れてしまったために、紫の上にこんなつらい思いをさせてしまった」と深く悔やみ、自分自身を恨む気持ちで涙ぐむ。彼は紫の上に、あと一晩だけは世間並みの義理を果たすために女三の宮のもとへ行かせてほしいと。その後もあちらばかりに通うようなことをするなら、自分自身を軽蔑することになるだろう。しかし、紫の上はどう思うだろうかと苦しげに語る。その姿は痛々しいが、紫の上は少し微笑んで「ほらご覧なさい、ご自身の心だって定まらないのですもの。道理のある方が強いとはいっても、それを貫けないと答える。これは諦念と皮肉が入り混じった言葉であり、源氏は恥ずかしさを覚えて頬杖をつき、うっとりと横になる。紫の上は硯を引き寄せて和歌を書きつける。「目の前に見えるものですら移り変わるこの世に、行く末までも頼りにしてしまったのだなあ」と記し、さらに同じ趣旨の古歌も書き添える。