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テーマ:時事問題評論(3069)
カテゴリ:時事問題
《東京都がタレントのカンニング竹山(50)に対し、番組内での発言の訂正を求める抗議文を送付していた》(日刊ゲンダイ 4/1(木) 12:30配信) 3月28日生放送のテレビ番組「アッコにおまかせ!」(TBS系)で、小池都知事が出演したユーチューブの広報動画について竹山氏が、 「制作に4・7億円かかってるんですよ。全部じゃないけど、そのうちの一本に4・7億円の税金が使われている」(同) と批判したことが事の発端である。が、これは事実誤認で、竹山氏は 「4・7億円は、動画制作費ではなく、広告費全体の経費でした」(同) と番組内で訂正し謝罪した。 具体的な数字を扱う時は細心の注意が必要である。テレビという影響力の大きな媒体においては尚更(なおさら)である。 が、竹山氏が番組内で訂正しているにもかかわらず、都は 《放送の翌日(29日)、TBSと竹山の所属事務所「サンミュージック」に発言の訂正を求める抗議文を送った》(同) 都政策企画局の言い分は、 「動画の制作にかかった費用は計1800万円。4・7億円かかった事実はない。訂正を求めるため抗議文を送付した」 「4・7億円という数字が独り歩きし、都庁に抗議電話が殺到し迷惑している。正しい情報発信をしてもらうためにも抗議が必要と判断した」(同) ということなのだが、この都の対応に対し疑問の声が上がっている。 須藤春夫法大名誉教授(メディア論)は言う。 「行政機関が一個人の発言をとがめるなど、あってはならないこと。自由な言論を制限する由々しき事態です。特に、都を厳しく批判する竹山氏の発言を制する行為は、『余計なことを言うな』と圧力をかけているように映る。現場職員の苦労も一定程度は理解できます。しかし、曲がりなりにも首都を預かる行政機関なら、批判をキチンと受け止め、真摯に説明を尽くすべきでしょう」(同) 舛添要一前都知事も、都の対応を「全体主義国のような反応」だと批判する。
論点を少し変えよう。小池都知事の広告費問題は、東京都議会の令和2年第2回定例会(6月3日)において上田令子都議が一般質問を行っている。 質問4 遅きに失した外出自粛を呼びかけるために、小池知事が頻繁に登場する広告費は、23種類のCM作成、受注は電通、博報堂、ADKマーケティング・ソリューションズ、総額6億4千万。大阪では、大阪城のライトアップ600万ですら出し惜しんで広告費はかけず、北海道はゴールデンウイーク中だけ1000万ということで、いかに都が破格の広告を打ったかがわかります。 2期目の都知事選が目前に迫る中、GRPも確認することなく早々と6億も投入し、感染拡大防止協力金支給はおくれにおくれていては都民も納得できますまい。コロナ禍にあえぐ都民のために1円でも節約しようと考えるのが当然なのに、選挙前に広告業界へばらまきではないかと批判されるような巨額を、どのような神経でなぜ拠出できたのか、私にはとても理解ができません。周知のためだという陳腐な説明は要りません。 この広告費は不要不急ではないとされる知事の価値観と正当性の根拠をお述べください。 答弁 知事 新型コロナウイルスに関する情報発信についてでございます。 緊急事態措置におきましては、都民や事業者の方々に徹底した外出自粛等の感染拡大防止策にご協力いただくことが極めて重要であることから、あらゆる世代を対象といたしまして、多様なメディアを活用し、適正な経費のもとで集中的に必要な情報発信を行ったものでございまして、ご指摘には当たらないと考えております。
どうしてこんな広告を打たなければならないのかさっぱり分からない。これは体(てい)の良い「自己宣伝」でしかない。 都民は舐められている。これでいいのか。 (追記)令和2年度、小池百合子知事自身も頻繁に登場するテレビCM等広告費総額は11億円(自由を守る会調査) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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実際にテレビ番組を見てゐないので分かりませんが、カンニング竹山さんの最初の謝罪はあまり多くの視聴者の印象に残ってをらず、きちんと時間をとって謝罪したはうが良いといふ声が多かったと聞きます。
ただし、都が竹山氏に個人的に訂正を要請するのは行き過ぎであったやうに思ひます。仮にカンニング竹山氏が悪意をもって「デマ」を広げたのであればこのやうな対応も頷けますが、金額の誤り程度は知事が記者会見等で普通に反論すれば良いだけだと思ひます。 正直「アッコにおまかせ!」のやうな、芸能人が雑談の乗りで政治問題を扱ふ番組ばかり放映するテレビ局もテレビ局だとは思ひますが、全体的に見れば、テレビ局側の問題以上に東京都(といふよりはおそらく都知事個人)の我儘が目立ったやうに思ひます。 そして広告費についてですが、確かに10億円は常識的に考へて高すぎるやうに思ひますが、私は金額自体は直ちに問題だとは思ひません。一番問題なのは、これらの広告内容があまりにも「私的」に過ぎることだと思ひます。とにかく顔写真を出しすぎです。「東京都」は公的存在ですから、知事個人の色を出してはいけないわけです。 この問題をもう少し掘り下げて考へれば、要は戦後の日本人には「公と私」の概念がないといふことに尽きると思ひます。だから小池都知事は都政を私物化するし、都民もそれを問題視しないのだと思ひます(もちろん個人的損害を及ぼすならば政治批判をするでせうが、10億円程度では各人への直接の影響は少ないでせう)。 (2021.04.12 00:13:58)
私は芸能人が中途半端に政治に関して発言するのを好みません。責任もって批判するのはそんなに簡単なことではないと思うからです。テレビという影響力の大きな媒体でなら尚更(なおさら)です。
が、今回の件のように、一芸能人に圧力を掛けるかのような政治権力の振る舞いはもっと問題だと思います。 小池都知事は、費用も含め広告の必要性を有権者に向けて説明すべきであって、言い間違えたことを良い事に批判を抑えつけるのは以ての外と言うべきです。 (2021.04.18 00:07:57) |