アメリカのカリフォルニア州に本部を置く私立大学『スタンフォード大学』というのがある。
正式名称は『リーランド・スタンフォード・ジュニア大学』といい、サンフランシスコの南東シリコンバレーの中心に位置している。
この大学は、各種の大学ランキングで非常に高い評価を得て、世界的にみてトップクラスの大学。
世界大学ランキング(英タイムズ紙の2017年)では、オックスフォード大学、カリフォルニア工科大学に次いで世界第3位に位置付けられている。
このスタンフォード大学の設立に関しては、ちょっと面白いはなしがある。
それはこうである・・・
1891年に当時のカリフォルニア州知事で鉄道の創立者でもあったリーランド・スタンフォードさんとその夫人ジェーンさん、その若くして病死(腸チフスだったようです)した一人息子の名前、“リーランド・スタンフォード・ジュニア” の名を残すために創立した大学です。
スタンフォードご夫妻は当初、大学を設立しようなどとはまったく考えていなかった。
当初、ご夫妻はアメリカの東海岸にある大学を見学すべくハーバード大学を訪れたという。
その目的は、早逝した息子 “リーランド・スタンフォード・ジュニア” の名前を何とか残したくって、寄付を申し出たのです。
ところが西海岸で大きな富と名誉を築き上げたこのご夫妻は、私生活自体は常に質素なものだったという。どうもその質素な風体のままご夫妻はハーバード大学を訪れたものですから、大学の関係者からとても富豪とは見られず貧乏人との認識をされてしまったようなのです。
「息子の名前を残すために寄付をしたい」と申し出たのですが、「寄付がいくらかかるかご存知ですか?」と半ば馬鹿にされて冷たくあしらわれたらしい。
当然のように夫妻は激怒して、それではとカリフォルニアの地元で息子の名を冠した大学を創ることを決心したのだとありました。
<<リーランド・スタンフォードは夫人とともに1886年に構想したのち、当時のハーバード大学学長 チャールズ・ウィリアム・エリオット に相談するなどして6年間にわたる準備の末、1891年に設立された>>
創立者のスタンフォード夫妻が存命中は学費が無料だったが、以後は有料化されているという。