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テーマ:楽器について♪(3626)
カテゴリ:音楽
私は、18歳の時からずっとケーナを吹いていて、3年前にフルートを始めたのですが、この二つの楽器を比べると、なかなかおもしろいなあと思います。
吹き方はものすごく似ている アンデスのフォルクローレの世界では、ケーナとともにサンポーニャ(パンパイプ)もよく使われます。「ケーナ奏者」と言われる人で、ケーナしか吹けないという人はまずいません。ほとんどの場合フォルクローレの管楽器奏者はこの二つの楽器を掛け持ちして演奏するものだからです。けれども、ケーナとサンポーニャというのはかなり吹き方の違う楽器です。ケーナが吹ければサンポーニャも吹ける、というわけには、なかなかいきません。 それに比べると、ケーナとフルートは、びっくりするくらい吹き方の似た楽器です。ケーナを吹ける人でフルートの音が出ない、ということはまずあり得ないし、逆にフルートが吹ければケーナも間違いなく吹けます。(フルートらしい音、ケーナらしい音が出るかどうかは別にして、ですが) 私の場合も、「フルートがほしい!」と、突然思って、お茶の水の下倉楽器に行って、とりあえずヤマハの中古のフルートを試奏させてもらったら、その場で音は出ました。もちろん、そのときは運指も分からなかったのですが、買って帰って、家で運指表を見ながらああでもないこうでもないと1時間か2時間吹いていたら、3オクタープの最高のドまで出ました。(もっとも、それから3年経った今でも、3オクターブのシとドだけは、運指表を見ないと吹けません。未だに運指が頭に入っていないのです。全然練習しないからです・・・・・・・・。) ただし、私のフルートの音を誰に聞いてもらっても、「ケーナの音に聞こえる」と言われてしまいます。というか、自分でもそう思います。吹き方がケーナのまんまだからですね。 音域は、フルートの方がやや広い フルートの音域は、基本的にはまるまる3オクターブ、ドから3つ上のドまでです。前述の通り、私自身はラまでしか使っていませんけれど。4オクターブまで使う人もいるようですね。 一方ケーナの方は、実は最高音域がどこまでなのか、私にはよく分かりません。最低音はソ、私自身の最高音はミですが、音を出せると言うだけで、実際に演奏で使ったことがある音はドまで。3オクターブに2音足りません。 しかし私の演奏仲間はケーナで3オクターブのソまで音を出せます。さらに、4オクターブまで出せる奏者も知っています。 だから、見かけだけで言えばフルートとケーナの音域の広さは同じくらい、とも言えるのですが、実際に吹いてみると分かりますが、3オクターブ目の音の出しやすさは、フルートの方が上です。ケーナの3オクターブは、かなり強く吹かないと音が出ません。逆に言うと3オクターブで弱い音は、ほとんど出せないということです(3オクターブどころか、2オクターブの上の方でも同様)。それに比べると、フルートは3オクターブでも、音にもよりますが、びっくりするくらい弱い音を出すことが可能です。このあたりは、楽器の性能はフルートの方が上かな、と思います。 もう一つ、ケーナの場合、3オクターブのレくらいまでは大筋あまり運指が違わないのですが、それより上は、ケーナ1本1本運指が違う。1本1本、いろんな運指を試して、探していくしかありません。フルートも、4オクターブは似たような傾向があるようですが、3オクターブでは一応、運指が定まっています。 指の押さえやすさは一長一短 フルートには、キーに穴が開いているリングキーと、開いていないカバードキーがあります。私は、最初に買ったフルート(ヤマハの中古)がカバードキー、次に買ったムラマツのフルートはリングキーでした。リングキーといったって、ケーナの指穴よりは遙かに小さいので、たいして難しくないと思っていたのですが、実際吹いてみると、そうでもありませんでした。 ケーナは縦笛ですが、フルートは横笛です。あくまでも私の感覚ですが、横笛より縦笛の方が、構える両手や関節が自然なのです。自然であるということは動かしやすいということです。 加えて、ケーナの方がフルートより高音ですから、その分楽器が小さい、つまり指穴の間隔が狭いのです。だから、リングキーのフルートの難易度は、普通のケーナの難易度より上と感じました。もっともケナーチョ(低音用大型ケーナ)に比べれば、リングキーのフルートの方が易しいと思いますが。 ま、リングキーのフルートがそんなに難しいというわけではないのです。私はすぐ慣れました。でも、最低音のドの周辺だけは、最初はちょっと苦労しました。 メンテナンスはケーナの方が楽 そりゃそうです。ただの竹筒に穴を開けただけのものですから、水分を拭き取る、汚れを落とす以外にメンテナンスなんて必要ありません。私なんざ、水分を拭き取ることすらしていません。それでも前に使っていたケーナは15年以上使いました。汚れて傷だらけでぼろぼろでしたが。 フルートの方は、半年に1回は調整が必要だし、10年も使ったらオーバーホールも、ということになります。フルートのオーバーホールは何万円もかかるようですね。 値段は圧倒的大差 今私が使っているケーナは、7500円です。本当は1万円なのですが値引きしてもらいました。その前に15年以上使っていたケーナは8000円でした。私はずっと竹のケーナを使っているのですが、平均的には竹のケーナより木のケーナ、木のケーナより、骨を使ったケーナの方が高価ですが、最高級のケーナでも5万円はしないと思います。 一方フルートは、5万円というと、まともな演奏に耐える楽器としては最低限のクラスです。私が最初に中古で買ったフルートは、5万数千円でした。2本目のムラマツEXは約20万、総銀製50万くらいから、ゴールドフルート百数十万・・・・・・。 私はムラマツの24Kのゴールドフルートを試奏したことがありますが、そのお値段は、確か700万って値札が付いていました。試しに吹いてみた、というだけで話の種になります。 音色は・・・・・・・ それぞれ好み次第でしょう。フルートでもケーナでも、それぞれに個体差がありますし。同じ笛でも音域で違ったりしますし。私自身は、どちらの音色も好きです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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