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カテゴリ:社会問題
今日(15日)は、トルコ経済に関する重要と思われる記事が数多く出ていました。と言いても、事実上、8月の予算執行結果と住宅はない状況に関するもの2種類です。経済以外では地中海問題に関していくつか動きが出ています。
今日は、予算執行状況とそれに対するアルバイラク国庫・財務大臣の発言及びそれに対すコメントを中心に紹介します(基本的に、1と2の記事)。今日は住宅販売状況と地中海問題には言及する余裕がないと思いますので、念のために今日の主な記事の見出しをできるだけ多く列挙します。住宅販売状況では8月が7月と比べて減っている点はスルーし、昨年と比べて大幅に増えている点を強調した状態になっています、また、地中海問題では、トルコが外交的劣勢を挽回しようとし、また、軍同士の技術的事項に関する本格的協議の開催に漕ぎつける(次回は17日の予定)という、新しい動きが出てきたようです。 1 (8月の)予算執行状況が発表された 2 (アルバイラク国庫・財務大臣は)『(KOVID-19)流行後、平常化とともに8月の予算執行は282億リラの黒字となった』と指摘 3 8月にはトルコで17万408戸の住宅が販売された 4 外国人投資家の(トルコの)住宅に関する関心は、(KOVID-19)流行以前に戻った 5 住宅販売戸数は8ヶ月間で100万戸を超えた 6 今年念頭から現在までに、30万戸以上の新築住宅が販売された 7 エルドーアン大統領は、コンテ・イタリア首相と電話会談を行った 8 エルドーアン大統領は、ボリショフ・ブルガリア首相と電話会談を行った 9 エルドーアン大統領は、アリエフ・アゼルバイジャン大統領と電話会談を行った 10 オルチ・レイス号のアンタリヤでの待機は続いている 11 トルコ・ギリシャ軍事代表団技術的事項会議が終了した
新型コロナウイルス(KOVID-19)流行対策については、悪化が止まりません。昨日は、「今日の数字よりも悪かったのは、新規感染者は1,848人だった5月8日、死者は64人だった5月6日まで、約4ヶ月間の逆戻りとなっています。」と紹介しましたが、今日、死者については「78人だった5月2日までの逆戻り」となりました。テレビニュースの記者は「5月の初旬には1日の完治者は2、3千人程度いたが今は千人程度しかいないので、状況はさらに悪い」と指摘していましたが、5月上旬の治療中の患者は4~6万人いましたが、今は2万5、6千人程度ですので、完治者が少ないのは当然と思われます。問題は「完治者が少ないこと」ではなく、トルコの専門医が指摘していましたが、「一時期(正確には8月3日)は、治療中の患者が1万人(正確には1万600人)まで減っていたが、今は2万5千人を超えており、一部の病院では対応能力の限界に達している」と、「当時はロックダウンに近い状態だったが、今はほとんど規制はなく、人が自由に動き回っている(仕事に行かざるを得ない)」ということの2点だと思われます。現時点ではアンカラが最悪の状態とのことですが、今後は最大都市のイスタンブルにおけるさらなる悪化が懸念されているそうです。そうならないことを祈るばかりですが、「出勤時間ずらし」、「感染者(及び農耕接触者)の隔離の完全実施」などの対策が実現しなければ、相当厳しいことになる可能性は十分あります(隔離破り者は学生寮に強制収容のようです。が、そもそも感染者ですら「医師の診断書」の取得が困難だとテレビニュースが報じていましたが、更に濃厚接触者にいたっては「病気」ではないので、「感染症(病気)とみなす」という法的措置を取らないと、有休休暇を取らざるを得ない(ない人はそもそも休めない)ので、隔離破りが続く可能性は大だと思います。) 9月15日(最初の患者確認から189日目)付け「トルコの日々のコロナウイルス統計」から新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します。 今日の感染者数: 1,742人 今日の死者数: 67人 今日の検査件数: 11万412件 今日の完治者数: 1,202人 今日までの累計感染者数: 29万4,620人 今日までの累計死者数: 7,186人 今日までの累計検査件数: 874万2,535件 今日までの累計完治者数: 26万1,260人 肺炎発生率: 7.1% 重症患者数: 1,327人 (現在治療中の患者数 : 2万6,174人) なお、深刻な状況にある患者の3日間の変化は次のとおりです。 重症患者数: 1,267人(死者数:57人) → 1,301人(63人) → 1,327人(67人) 肺炎発生率: 7.2%(死者数:57人) → 7.1%(63人) → 7.1%(67人) となっています。
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今日最初に紹介する記事の見出しは「予算執行状況が発表された」です。これは今日(15日)付のAAの記事です。主要点を抜粋して紹介します。 8月のトルコ中央政府の予算収入は1,086億リラ、支出は803億リラとなりました。(管理者注:その結果、8月の中央政府予算収支は282億リラの黒字となりました) 国庫・財務省は、8月の予算執行結果を発表しました。 それによれば、中央政府の予算支出は昨年8月には937億1,200万リラでしたが、今年8月には14.3%減少して803億4,500万リラになりました。 また、国債費(利息)を除く予算支出は、8月には昨年同月と比べて17.4%減少して684億4,400万リラとなりました。人件費の予算支出は、8月には昨年同月と比べて14.7%増加して230億3,500万リラとなりました。社会保険機関に対する政府の負担額は、8月には昨年同月と比べて11.6%増加して38億7,900万リラとなりました。現金移転の予算支出は、8月には昨年同月と比べて30.8%減少して306億5,900万リラとなりました。 一方、中央政府予算収入は、昨年8月には942億8,800万リラでしたが、今年同月には15.1%増加して1,085億6,600万リラとなりました。税徴収額は、昨年7月と比べて47.8%増加して984億5,600万リラとなりました。 中央政府の予算支出は、昨年1~8月には6,588億1,200万リラでしたが、今年同期には15.6%増加して7,614億3,200万リラとなりました。その結果、2020年中央政府予算が予定する1兆954億6,100万リラの内の69.5%が使われました。 今年1~8月の国債費を除く予算の支出は、昨年同期と比べて13.6%増加して6,698憶1,800万リラになりました。これは、今年の国債費を除く支出として予定されている額の70.0%となりました。今年1~8月の人件費の予算支出は、昨年同期と比べて16.4%増加して1,947億5,100万リラになりました。社会保険機関に対する政府の負担額は、今年1~8月には昨年同月と比べて12.6%増加して322億600万リラとなりました。現金移転の予算支出は、今年1~8月には昨年同月と比べて20.1%増加して3,286億5,300万リラとなりました。 中央政府の予算収入は、昨年1~8月には5,907億600万リラでしたが、今年同期には10.1%増加して6,505億600万リラとなりました。予算で計画された額に対する実現割合は、昨年には67.1%でしたが、今年は68.0%となりました。 徴税額は、同期には18.0%増加して5,104億1,800万リラとなりました。税収の予算で計画された額に対する割合は65.1%となりました。 (管理者注:その結果、中央政府の予算収支は、今年1~8月には1,109億2,600万リラの赤字となりました。)
今日2つ目に紹介する記事の見出しは、「アルバイラク国庫・財務大臣は『(KOVID-19)流行後、平常化とともに8月の予算執行は282億リラの黒字となった』と指摘」です。これも今日付のAAの記事です。 アルバイラク国庫・財務大臣は、新型コロナウイルス(KOVID-19)の流行後の平常化とともに、予算収支は以前よりも改善したことを指摘しつつ、8月には282億リラの黒字となったことを明らかにしました。 同大臣はツイッターで8月の予算収支に関して投稿しました。非常時多において非常対策を取ったことを指摘した同大臣は、「KOVID-19)流行後、平常化とともに、予算執行状況は依然と比べて改善し、8月には282億リラの黒字となった。財政倫理を守ることに『Yes』、しかし、必要な時に、必要な措置を取ることに躊躇しない」との分析を行いました。 ここからは一言解説・雑感です。先々月、そして先月も指摘しましたが、財政収支の改善を最優先し、次に(本当は、これが最重要事項?)支持層・利害関係者への資金供給を考慮し、一般国民や、農民、零細企業主を救済するため、あるいは、この経済危機を救うための財政運営になっているとは言えないように思います。 図らずしも、というよりは、完全に感覚がずれているとしか思えません。大多数の国民が苦しみもがいている時に、「8月には282億リラの黒字となった。財政倫理を守ることに『Yes』」と誇らしげに投稿している以上、「しかし、必要な時に、必要な措置を取ることに躊躇しない」と書かれても、この躊躇しないで取る措置は「国民救済措置」ではなく、「増税措置、救済を停止する措置」だろうと思ってしまいます。
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