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カテゴリ:社会問題
今日(7日)は、経済面では、カタールとの協定や最低賃金交渉など、重要と思われる記事がいくつか出ていました。しかし、今日は、アヴラシア調査会社のアンケート結果を中心に紹介します。つまり、「(AAでは)記事にならない情報」を中心に紹介します。
今日は「(AAでは)記事にならない情報」がいろいろありました。12月4日に行った政党集会で集めることができた人数の差(エルドーアン大統領が6,500人とクルチダルオールCHP党首が44,000人以上。ただし、そもそも集会を行った都市の人口の差もあるとは思います(スィイルト市が17万人(県33万人)で、メルスィン市が約21万人(県187万人))や、力を入れていた「トルコ弁護士協会会長選挙」でエルドーアン大統領の候補であったフェイズィオール現会長が敗れたことなど、エルドーアン大統領の退潮ぶりが目立ってきましたが、今日はアンケート調査という「数字」で紹介します。念のために繰り返しますが、この調査会社は反エルドーアン大統領の小さな会社であるため、メトロポ(-)ル社などの大手の調査会社の結果と比べて、AKP・エルドーアン大統領の支持率が低く出て、CHPとクルチダルオールCHP党首の支持率が高く出る傾向があります。なお、11月27日(28日アップ)ではMAK調査会社のアンケート結果を紹介しましたが、質問は必ずしも同じではありません。 ここからはアンケート調査結果を紹介します。なお、12月と11月の結果を比較していますが、見た限り全ての質問で「野党への支持、エルドーアン大統領への反対」が高まっていると言えるものと思われます。 (1)現在、トルコで経済危機はあると思いますか。 11月: 深刻な状態:62.3% 短期的な悪化:25.7 危機なし:3.2 分からない:8.8 12月: 深刻な状態:71.0 短期的な悪化:15.9 危機なし:1.4 分からない:11.7 (2)エルドーアン大統領の経済運営をどう思いますか 11月: 悪い:74.6% 良い:16.9 悪くも良くもない:8.5 12月: 悪い:80.3 良い:12.3 悪くも良くもない:8.5 (3)トルコ統計庁(TUIK)が発表しているインフレ率を信じますか 11月: 真実と信じる:9.9% 真実の数字ではない:81.5 分からない:8.6 12月: 真実と信じる:7.4 真実の数字ではない:85.9 分からない:6.7 (4)昨年と比べて、現在のインフレ率は何%と感じますか 11月: 100%以上:53.7% 71~99%:10.4 51~70%:10.5 36~50%:8.9 26~35%:5.9 16~25%:8.7 12月: 100%以上:65.1 71~99%:12.3 51~70%:9.9 36~50%:5.6 26~35%:1.8 16~25%:4.4 (5)TUIKが発表している失業率を信じますか 11月: 真実と信じる:12.3% 真実の数字ではない:79.5 分からない:8.2 12月: 真実と信じる:5.6 真実の数字ではない:85.2 分からない:9.2 (6)経済運営の失敗で、次の人物・組織には責任はあると思いますか。 11月 エルドーアン大統領:77.1% AKP:70.2 共和同盟:67.2 バフチェリMHP党首:65.8 MHP:63.1 クルチダルオールCHP党首:24.2 CHP:20.1 国民同盟:15.1 12月 エルドーアン大統領:84.2% AKP:73.2 共和同盟:70.1 バフチェリMHP党首:70.4 MHP:67.8 クルチダルオールCHP党首:15.4 CHP:9.1 国民同盟:8.1 (7)エルドーアン大統領と比べて、次の野党指導者のどちらが上手く経済運営を行うと思いますか(12月) クルチダルオールCHP党首:65.8% アクシェネル善良党党首:64.0 ババジャンDEVA党首:67.9 ダヴトゥオール未来党党首:60.1 (8)次の選挙でエルドーアン大統領が敗れ、今の野党が政権を執った場合、トルコ経済はどうなると思いますか 11月: 良くなる:54.0% 悪くなる:26.8 変わらない:12.1 分からない:7.1 12月: 良くなる:60.3 悪くなる:21.8 変わらない:11.1 分からない:6.8 (9)早期選挙を行う必要があると思いますか 11月: 必要がある:64.3% 必要はない:25.9 分からない:9.8 12月: 必要がある:67.5 必要はない:22.8 分からない:9.7 (10)早期総選挙が行われた場合、どの政党に投票しますか(未定・無回答を含む) 11月 CHP25.6%、AKP24.2 善良党10.1 HDP8.8 MHP6.2 DEVA5.0 未来党2.2 SP1.0 未定・無回答14.9(一部省略) 12月 CHP26.4%、AKP24.0 善良党11.3 HDP9.5 MHP 5.7 DEVA5.2 未来党2.3 SP1.1 未定・無回答13.0%(一部省略) (11)早期総選挙が行われた場合、どの政党に投票しますか(未定・無回答を割り振った場合) 11月 CHP30.1% AKP28.4 善良党 11.9 HDP10.3 MHP7.3 DEVA5.9 未来党2.6 SP1.2 12月 CHP30.4% AKP27.6 善良党12.9 HDP11.0 MHP6.5 DEVA6.0 未来党2.6 SP1.3 (12)大統領選挙が、エルドーアン大統領 対 次の野党候補の場合、投票しますか(12月)。 クルチダルオールCHP党首: Yes:48.2% No:33.5 未定:18.3 ババジャンDEVA党首: Yes:44.1 No:35.5 未定:20.4 イマムオール大イスタンブル市長: Yes:50.6 No:33.0 未定:16.4 ヤヴァシュ大アンカラ市長: Yes:50.6 No:32.0 未定:17.4 最も関心が高いと思われる大統領選挙での投票行動ですが、この会社の調査結果では、HDPが候補者を立てなかった場合と決選投票になった場合は、国民同盟で想定されている候補者であれば誰が立候補しても勝てることになりそうです。特に2人の市長は、未定の人が全てエルドーアン大統領支持に回っても勝てる状態です。また、クルチダルオールCHP党首も支持率を伸ばし、2人の市長とほぼ同じ人気?となっています。 別の解説者はアレナ調査会社の数字を使って、「HDPからの支持がなくても、国民同盟の候補者が勝つ可能性が非常に高まっている」と指摘していました。こちらの数字はHDP支持票を除いた、国民同盟及び共同歩調を取っている合計6党の得票率で50%近くなっています。 ただし、メトロポ(-)ル調査会社社長が指摘していたのと同様、「野党には気の緩み、たるみ」があるのではないかという指摘がされていました。実施、エルドーアン大統領は、次々と自滅しているため、「何もしなくても国民同盟の支持率があがる可能性はなきにしもあらず」ですが、一方で、「AKPの支持率は、30%を大きく割ることはない」という状態が続いています。解説者にとっても合理的な説明ができない状況であり、「“17歳くらいの若い男女の恋愛”と同様の、“恋い(愛)は盲目”という状態としか言い様がない」と説明して(あきれて)いました。
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12月7日(最初の患者確認から637日目)付けの新型コロナウイルス(KOVID-19)の感染状況を紹介します。 今日の検査件数: 35万5,317件 今日の感染者数: 2万2,687人 今日の死者数: 198人 今日の完治者数: 2万4,366人 今日、アナトリア通信(AA)には、次の記事が出ていました。 1 トルコとカタールの間で、15の協定に署名が行われた 2 最低賃金特定委員会の2回目開催された 3 コチTISK(トルコ使用者協会)事務局長は、『今年は、これまでに全くなかったほど、我々の間には合意が存在している』と発言 4 11月に実質利益が最も高かったのは、15.93%上昇した金地金(Gold)となりました。 5 軽油に66クルシュの値上げ 6 株式市場は、今日、1,980ポイント以上で取引を終えた 7 エルドーアン大統領は、『子供たちにより生活しやすい、緑が豊かな世界を残すという目標に向かって我々は働いている』と発言
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2021.12.09 11:15:43
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