トルコとイスタンブール、ちょっと投資

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　最後のブログで、「今日(2日)は、国民同盟(旧「6本足のテーブル」)の会合がありました。(中略)公式に『初めて国民同盟の統一大統領候補に関して話し合われたこと』が明らかにされました。(中略)新聞記者が搔き集めた？情報によれば、『アクシェネル善良党首党がクルチダルオールCHP党首を統一大統領候補にすることで説得された』とのことです。(中略)今日の段階で、アクシェネル善良党党首には、『クルチダルオールCHP党首を統大統領候補に認める』か、『国民同盟を離脱する』か、の2つの選択肢しか残されていなかったものと考えられます。そして、アクシェネル善良党党首はさすがに『国民同盟を離脱する』という自殺行為は行わず、『クルチダルオールCHP党首を統一大統領候補として認める』という方向で決心したと言われています。(中略)いつも紹介している解説者を含めて、大方の予想は『クルチダルオールCHP党首が国民同盟の統一大統領になる。この期に及んで、その他の名前の可能性は無い』というものです。」と紹介しましたが、国民同盟の会合では離脱することを明言していなかったアクシェネル善良党党首が、３日夜、国民同盟を離脱することを突然発表しました。しかも、かなり攻撃的、強い非難を含んだ発言でした。例えば「国民同盟(旧「6本足のテーブル」)は、国民の利益・希望よりも、個人の利益を優先他決定しかできない存在になった」とも指摘していました。

　管理者はこれまで何回も、トルコ人のことを「“小異を捨てて大同につく”ことが苦手で、“鶏口となるも牛後となるなかれ”を地で行く人々である」と指摘してきましたが、今回もまた、大げさに言えば、“トルコ民族史上最も重要な時期”、あるいは、“トルコ共和国史上で最も重要で、場合によっては最後になる選挙”の過程が正式に始まるわずか2週間前に、このマグニチュード10級の巨大地震が発生しました。アクシェネル善良党党首や善良党幹部は「騙された、無理やり席を立たされた、席を立ったのはほかの5人だ」などという趣旨の発言を行っています。3日の会議で何が起こったのかは藪の中ですが、その前にクルチダルオールCHP党首とアクシェネル善良党党首が二人で会っているとのことであり、二人の意見の違いはお互いに承知していたはずと思えます。それでも、アクシェネル善良党党首がこのような形で離脱を表明したのは、同党首個人あるいは善良党に対する何らかのひどい仕打ちがあったのではないかと想像します。しかしながら、アクシェネル善良党党首自身が「国民同盟(旧「6本足のテーブル」)は、国民の利益・希望よりも、個人の利益を優先他決定しかできない存在になった」と発言している以上、「“それに加担することはできない”と言って離脱するのではなく、「“ならぬ堪忍するが堪忍”で、国民同盟を6党で維持すること」が、多分、トルコ国民の過半数、少なくとも、反エルドーアン勢力の圧倒的多数の意見であることはほぼ確実と思われます。そして、偏った放送かもしれませんが、いくつかの反政府系テレビでもそういう意見が圧倒的多数でした。

　なお、アクシェネル善良党党首はイマムオール大イスタンブル市長とヤヴァシュ大アンカラ市長の二人に対して、「二人に呼びかける。二人には歴史的な任務が課せられている。我々はどちらか二人が候補者になるなら支持する」と発言していました。つまり、自分たちには人材がなく、CHPの2市長に頼っている状態です。今後は、「善良党が候補者を出すのか出さないのか」、「出せない状態が明確化すれば、国民同盟に復帰するのか」など、国民同盟が大統領候補を発表する月曜日の会合が注目されています(アクシェネル善良党党首の復帰の可能性が模索されています)。多くの解説者は、「もしもアクシェネル善良党党首が国民同盟に復帰しても、“連立政権は重要な決定を行うことができない”というエルドーアン理論に大きな説得根拠を与えたことになる。勿論、割れたままであれば、エルドーアン大統領だけが、圧倒的な利益(漁夫の利)を得ることになる。しかし、トルコ政治は“一寸先は闇”であり、世界でも最も高速で状況が変わる国であり、まだ何が起こるか分からない」という説明が広く行われています。

　管理者としては、「善良党の離脱はない」という予測に賛成していましたので、今後どうなるかを予測することは困難ですが、一つだけはっきりしていることは、何人かの解説者も指摘していましたが、クルチダルオールCHP党首が大統領になってもならなくても、「アクシェネル善良党党首の政治生命は終わった」ということだろうと思います。クルチダルオールCHP党首が負ければ敗戦の責任の多くを担うことになり、勝てば“最後に裏切って、野党に回る”という結果になります。なお、何回か前に管理者も指摘し、今回は何人かの解説者も指摘していましたが、（勿論、大統領選挙が最重要ですが、）憲法改正などの実際の政治の運営で重要な国会議員選挙の結果にも大きな影響を与えそうです。つまり、国会での議席獲得数にも大きな影響を与えそうです。善良党が分裂したままであれば、4つ巴(AKP(共和同盟)、CHP(国民同盟)、解党されなければHDP(左派同盟)及び善良党)が本当に確定したことになります。そして、最大政党(AKP)に有利なドント方式ですので、AKP(共和同盟)が国会議席の過半数を占める可能性も高くなりました。 なお、現時点では、善良党が共和同盟に参加することはないとされていますが、上でも紹介しましたが、「トルコでは何があっても驚かない」ということですので、その可能性がゼロとは言えません。

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　次は、トルコの「国家・国民酒(?)」のラクを紹介します。ギリシャやフランスなどにも、名前は違っても同じお酒があるそうですが、トルコが発祥の地と思われます。