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2006.03.28
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前号で「カネのなる木」を持つマネーツリー株式会社(仮名)を良いビジネスの例として挙げました。確かに木から毎年500万円分の日銀券が採れる、というのは良いビジネスですが、実はこれよりも良いビジネスが考えられます。それは毎年採れる日銀券が増えていく、というビジネスです。例えば1年目は500万円、2年目は550万円、3年目は605万円...という風に、毎年10%づつ採れる日銀券が増えていく、というようなビジネスです。

前号でご紹介したマネーツリー株式会社の株式は、実は債券に近いものです。毎年500万円の利子が受け取れる事が分かっているので、これは債券にかなり近い性質の株式となります。株式が債券より優れているのは、会社の利益は毎年増加していくものだという事です。例えば市場金利が5%で、毎年500万円、永遠に受け取れる債券があるとすれば、その債券は500万円÷5%=1億円に近い価格で取引される筈です。それではその500万円が毎年確実に10%づつ増えていくとすれば。。。。その価値は無限大となります。利益成長率が毎年5%を超える限り、答えは無限大となります(5%で全額資金を調達してその株式を買うと、自己資本なしで2年目以降毎年お金が入る事になる)。利益が成長するかどうかはその株式の価値を大きく変えるものだという事です。

それでは会社の利益というのは本当に毎年増えていくものなのでしょうか?少なくともアメリカに関する限り、その前提は合理的です。米国商務省の発表する米国所得統計によりますと、米国企業の税引き後利益は過去10年間で年率平均8.6%増加しています(複利計算)。過去20年間を取りますと、年率平均9.9%、過去30年だと年率平均8.3%となっています。このような数字を見ていますと、今後10年間の米国企業の平均利益増加率を7%-10%と予想したとしても、それほど非合理的とは言えない筈です。

「そんなに増加するんだ…。」と思われるかもしれませんが、考えてみれば当然の事です。アメリカの名目経済成長率はここ10年で平均5.4%となっています。ただ企業というのは借金があるのが普通で、その分レバレッジ(梃子)が効いているので、5.4%よりも高い利益成長が生まれるというのは当然の結果なのです。さらにここ3年ほどは、米国の名目経済成長率は平均6.4%に上がっています。日本の方からすると、名目経済成長率が6.4%という事自体、羨ましい、または信じ難い、と思われるかもしれません。しかしこれが米国経済の現実で、米国株式投資の魅力でもあるのです。

このような利益が成長していく事によるメリットを受ける事ができるのは、債券と違った株式の持つ特徴です。即ち「良いビジネス」とは高い利益成長が見込めるだけでなく、その利益成長ができるだけ長く継続するビジネスモデルか、という事にかかっています。実際、投資においては「高い利益成長が見込める」よりも「その利益成長ができるだけ長く継続する」の方により重点を置くべきと考えています。「良いビジネスを安く買う」のうち、「安く買う」の部分はまた当コラムにてご紹介するつもりですが、「高い利益成長が見込める」ビジネスはそもそも株価が割高な場合が殆どであるからです。





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最終更新日  2006.03.31 23:52:05


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