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2019.08.24
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カテゴリ:教育・職業
オはオタクのオ 第0053回 無人島に何か一つ持参。

 無人島で生活する際に、何か一つ持参できるとすれば、何を持っていくか?

 という問いかけは、日本では意外と昔から(確認できた範囲だと幕末の1850年代後半頃には)行われている一種の思考実験で、英吉利のダニエル・デュソーの書いた”ロビンソン漂流記(ロビンソン・クルーソーの生涯と奇しくも驚くべき冒険、1719)”が底本になっています。

 もちろんというか、ロビンソン・クルーソーというのは架空の船乗りの名前で、無人島に漂着して独りでサバイバル生活するのは三部作の第一部の話になるのですが、途中でフライデー(金曜)という現地人を助け出して召使にするものの、帰国するのは漂着から28年後だったりします。

 ロビンソンは架空の人物でロビンソン漂流記も架空の航海記ですが、執筆された当時に知られていた漂流記録というか複数の航海記や、実際に船が難破して漂着した無人島で数年間のサバイバル生活を繰り広げ、たまたま立ち寄ったバッカニア(まあ、海賊ですな)などに救助されて帰還した実話などを下敷きにしていることでも知られています。

 そんな背景がありますから、実際には”無人島に漂着しても助からなかったロビンソン”の類も少なからず実在したというか、そういった知られていない死亡事例の方が多いかもな~と、私は、考えています。

 明治の頃には、ダイジェスト版や児童向けに改変されたバージョンなども日本では発刊されていて、実際に難破して無人島に漂着した船乗りたちがサバイバル生活に突入したときに、本の内容を思い出しながら参考にした実話もあるのですが、実際に無人島に漂着して生き残った人達がやったことは”難破した船から回収できるものは可能な限り何でも回収する”ことや”海岸に漂着したものはこまめに回収する”ことだったりします。

 瀬戸内海の無人島に限定した場合、単独でサバイバル生活を行うとすれば何が最大の問題になりますか?と某・常連さんから聞かれたことがあるのですが、「”退屈”してしまうことかなあ?」と答えたことを覚えています(笑)。

 海賊の末裔としては、無人島に漂着して生き残ることはさほど難事とも思えないのですが、個人的な経験からすれば退屈は人を殺すよなあ~と。

 ちなみに、無人島に何か一つ持参できるとすれば?という質問への回答として、戦前に教育を受けた世代では意外と多数派を形成していたのが”万葉集”などの個人的なバイブル本で、明治生まれの世代だとサバイバルビリティがかなり高い人が多いので、無人島に漂着した後の生き残り生活に関してはさほど難事と思えなかったのかも知れません(笑)。

 まあ、羆などが生息する北海道は例外として、日本国内の山岳地帯や島嶼部において単独で遭難したとしても、ある程度の経験と知識があれば死ぬ方が難しいと、私は、思いますが、昭和も40年代以降に生まれた世代ともなると、サバイバル生活と言うか野外生活の経験も知識も(明治~大正生まれと比べると)格段に不足している人が多いなあと思うことがしばしばありました。

 それはそれとして、何か一つ持参できるとすれば何?と聞かれれば、”折り畳み式のノコギリ”が一押しで、次点としてなら”鉈(なた)”かなあ?

 映画「ランボー」などの影響か、いわゆるサバイバルナイフの類を選択する人が意外と多いのですが、あれって空調の効いた部屋でソファーにでも寝ころびながら眺めて楽しむもので実際に使うものじゃないような気が、私は、していますが?

 実際に米軍の特殊部隊などで私費で購入したり標準装備として採用された軍用ナイフだと、初期のバックマスターが肉厚でナイフとしては比較的汎用性が高かったですが、サバイバル生活が複数年に長期化するとすれば、中~大型ナイフより鉈、鉈よりノコギリの方が”何か一つ可”というのなら、あればありがたいと、私は、思います。

 まあ、サバイバルの前段として、飲料水の確保は長く見積もっても三日以内、食べ物の確保は一週間以内というのが一つの
目安と考えているのですが、気温と湿度などの外部環境の状況によってはもっと短時間で確保しないと死亡することが珍しくありません。

 最近では、災害に被災したとき”三日分の水と食料は自前で備蓄しておきましょう”とかいった説が定着しているのですが、この三日分の水というのは、四日目からは生き残るのに十分な水が確保できるという前提での話ですから、そのめども立たないのに”備蓄してある三日分の水”を三日で飲み干してかまわないと考えているようでは、野外サバイバルはかなり厳しいかもなあと。

 ちなみに、三日分の水という場合、一つの目安は”一人の成人男性が一日に消費する最低ラインの水の量は2リットル程度”という暗黙の前提があるのですが、世界各国の軍隊の研究や実地検証などの資料も加味してシビアに考えると、春、秋といった比較的条件の良い季節で激しい野外活動をしないのなら一日二リットル程度の水分補給で存命できることが多いという程度に考えて置いた方が現実的です。

 冬場は、他の季節よりも水の消費が抑えられる代わりに、食べ物からの熱量の確保が課題になりやすいのですが、夏場は逆に水の消費が増大しやすく、外気温が28度を超えたあたりから一日の水の摂取量が二リットルでは不足しがちになる人が増加するようです。

 最高気温が35度を超え、夜温が25度を下回らない熱帯夜という状況だと、一日の水の消費は最低で3~4リットル程度を見込んでおく必要があり、最高気温が40度を越え(従来は”砂漠”を想定する気温)湿度も低い状況だと1日に8リットル程度の消費を見込んでおく必要が出てきます。

 実際には、夏場の節水と体力温存ということでは、”暑い時間帯には日陰で風通しの良いところで寝て過ごす”のがベストの選択で、朝の4時くらいから10時くらいまでを基本的な野外活動時間と考え、10~18時くらいまでは睡眠にあてるか水の確保などの軽労働にとどめた方が無難ではないかと。

 ちなみに、一日に6~8リットルの水をコンスタントに消費していると問題になるのが、ミネラル分の不足ですが、無人島の場合は周囲が海ですから、飲み水に適量の海水を加えるだけで対応できるだけ山間部より楽です ・・・ 山間部では、特に夏場は、塩分などミネラル成分の日常的な確保が生き残りの課題になるということですが。

 一つの目安として、水1リットルに対して50ミリリットル程度の海水を混入して飲料水にしても、私は、大丈夫でしたが、実際には体質、体調、体重、性別などなどの個人差で許容範囲は違ってきますのでご注意下さい。

 もちろんというか、海水をそのまま飲むと、海水に含まれる塩分などを体外に排出するために水が浪費されることになり、一説には、海水を500ミリリットル程度飲んでしまうと、その(余剰)塩分の排出だけで真水を2~3リットル程度消費する羽目に陥るという話があり、経験的にも”そのくらいは最低でも飲んでしまう”人が多いと思います。

 では、無人島で一日に8リットル程度の飲料水をコンスタントに確保するためにはどうすればいいのか?と聞かれれば、一番手軽なのは湧き水か川を見つけることで、そのためにも”島の外周にそって一周して地形を確認する”ことが体力が残っている早い時期にやらねばならないことになります。

 それなりの太さの樹木が生えていて、外周が2キロ以上あるような無人島ならば、それなりの水源が期待できるのですが、それ以下の岩礁レベルだと飲み水を確保するハードルはぐっと高くなります。

 というか、十分な水源が確保できる島が人跡未踏の無人島という可能性はかなり低く、現在は無人でも過去に入植を試みた人たちがいた痕跡が残っていたり、漁師などが嵐の際に一時避難するための簡単な避難小屋(シェルター)を設置した(ことがある)可能性も高くなります。

 場合によっては、夏場など特定の時期にだけ利用する個人所有の別荘の類が建設されていることさえありますから、飲料水の確保を前提にした島の地形の確認は早い時期に基本的に島の外周に沿って行うべきことだと、私は、思います。

 ただし、明らかに島が大きく、地形が峻嶮で、一周するのに半日以上かかりそうな場合は、山というか丘に登って高い場所から俯瞰するのも手で、ある程度の知識と経験のある人なら、島の地形を高い場所から俯瞰するだけでも湧水や池などの水源の候補地を推定できます。

 ちなみに、夏場だと1~2カ月程度は降雨量が0ということが瀬戸内では実際に珍しくありませんから、雨が降った時に雨水をいかに確保し保存するか?の対応準備の優先度は意外と低くなります ・・・ だからと言って天水を確保するチャンスを無駄にする必要もありませんが(笑)。

 正直なところ、野外活動の素人で都会で生まれ育ったという人達を引き連れてサバイバルするよりも、単独でサバイバル生活をした方が生き残る確率は高くなるのですが、単独での無人島サバイバルに立ち塞がる最大の難問は、繰り返しになりますが、”退屈”だろうなあと。

 島嶼部の場合、食糧の確保は案外と簡単なことが多く、基本的に砂浜があれば浅利などの食用二枚貝が期待できますし、5~7メートルくらい潜れる人ならサザエやアワビの類も期待できます。

 岩のごつごつしている岩場や磯の場合は、亀の爪や食用の巻貝、季節によってはカキ、岩海苔やワカメといった海藻の類、或いは(食べるところはほとんどありませんが手軽に採取できる紫や馬糞などの)ウニなども期待できます ・・・ ある程度の知識があればですが(笑)。

 ちなみに、魚は目の前を大群で泳いでいたとしても、それなりの竿、網、銛の類といった漁具がなければ捕食対象にはまずなりません。

 海岸の地形によっては、潮の干満を利用して岩や石を積んで壁を作って一種の生け簀状態にすることもできるのですが、これも手間暇と労力を考えると”暇すぎたらやってもいいんじゃね?”程度の机上の空論に近いところがあります ・・・ 一度、作ってしまえば後は楽ですが。

 漂着した島に樹木だけでなく竹も生えていれば、ぐっと生活水準が短時間で上昇するのですが、竹の伐採や加工を考えても、やはりノコギリや鉈の方がナイフより便利ではないかと思うのですが、素材としての竹の性質をある程度でも知っていたら、水筒などの日用品から住居までノコギリ一つあれば作り出すことが可能で、木材だけしかない状況と比べれば極楽状態ではないかと(笑)。

 サバイバル生活の明暗を分けるということでは、無人島の場合は海岸部への漂着物の存在があり、ゴミと考えるか、燃料や加工素材と考えるか ・・・ その辺りも、事前の知識と応用力の有無で大差が生じかねませんが。

 意外かもしれませんが、海が荒れたり、季節によっては、魚やイカなどが生きた状態や食べることが可能なフレッシュな状態で海外に打ち上げられていることがありますから、朝一でやることは(特に砂浜の)海岸チェックで、ある意味で海岸のゴミ拾いをコンスタントにするかしないかで生死が分かれかねないところがあります。

 破れた漁網の断片でも漂着していたら、食糧確保は縄文時代から江戸時代くらいまで一気に文明化が進む(笑)のですが、そういったラッキーに恵まれなければ、植物を利用して漁労用の道具を小まめに自作していく必要があります。

 ただ、事前に考えているよりもハードルが高いのが釣り竿で、特に釣り糸をどうするか?は、吊り上げる魚のサイズにもよりますが、釣り針よりも難易度が高くなりますから、その意味でも海岸のゴミ拾いは熱心にやって損はないと思います。

 ちなみに、釣り針に関しては、弾力のある植物性の素材や貝がら、魚の骨などを加工して自作しても、それこそ”釣れてしまう魚は意外と多い”ので、それほど心配しなくても大丈夫ですが、ルアー(疑似餌)の知識もあった方が釣果は期待できます。

 釣り竿に”浮き”は必要か?と聞かれれば、必ずしも必要ではありません ・・・ あえて言えば”重り”の方があった方が便利ですが、適当な形状の石や金属片でも十分かなと ・・・ まあ、市販されているフル装備の釣り竿でも魚が釣れるとは限りませんが(笑)。

 まあ、魚介類に限らず、動植物に関する”食べられるかどうか?”とか”加工の仕方”とか”毒の有無や毒の部位”といった知識の有無が生き残りの明暗に直結しやすいので、事前に経験をどのくらい積んでいるかという話になります。

 サバイバルの基礎というか定番に、火を起こす、ことがあるのですが、実際には優先度が低く、飲み水を確保した後でも十分に間に合いますが、火口(燃えやすいもの、ティッシュペーパー的なものが一つの目安)、小枝、(小枝より太い)薪(まき)といった燃やすものを事前に一定量確保してから火を起こした方が効率がよろしいかと。

 基本的に、硬さの違う木の棒と板をこすり合わせれば摩擦に伴う熱で火は起こせますが、100円ラーターの類が漂着していれば一気にハードルが下がりますし、ガスの有無にかかわらず密閉性が高いせいか意外と浮力があり、津々浦々の海岸に漂着しています(喫煙者が減少しているので、いました。か?)。

 まあ、着火もまた、知識として知っているのと実際に成功することとの間にはかなりの高さの壁があることが多いので、いろいろな着火方法を事前に試しておいた方が、いざというときに戸惑わないで済む可能性が高いかな?と ・・・ 実際、机上の空論のような奇抜な着火法を持ち上げる人も珍しくありませんし(笑)。

 そういえば、サバイバル・グッズの中に、マグネシュウムの塊に火打石(というか火打ち棒)を埋め込み、使う際には塊をナイフで削って粉末を着火剤とし、そこに火打石とナイフをこすって起こした火花で着火するといった代物があるのですが、かなりの”慣れ”が必要ですから、100円ガスライターで着火した方がよほど楽で確実です(大笑)。

 なにはともあれ、無人島に何を持っていくか?と聞かれれば、そもそも無人島なんかに漂着したくありませんな。





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Last updated  2019.08.24 01:21:56
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