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2019.09.12
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カテゴリ:自然科学
オはオタクのオ 第0058回 狐の嫁入り

 狐の嫁入り、を別の言葉だと”てんき(天気)雨”と呼んだりすることがあるのですが、まあ、晴れているのに雨が降る現象とでもいったことになります。

 実際に野外で”狐の嫁入り”に遭遇すると、確かに”何かに化かされているかのような気がしてくる”ものですが、考えてみると私の場合は、これまでの人生で遭遇してきた頻度は10年に1度より少ないかもしれません。

 狐の嫁入りという言葉を知っているという人や、部屋の中から見たことがあるといった人は案外と多いのかもしれませんが、野外で狐の嫁入りに遭遇して、空は晴天なのに小雨が降ってくる中を歩いたことがあるという人は意外と少数派になるようです。

 個人的には、晴天なのに小雨というか子糠雨のような雨が降ってくる現象もさることながら、狐の嫁入りがいつ終わったのか?降っていたはずの雨がいつ上がったのか?がはっきりせず、気が付いたら小雨がやんでいたという尻尾の辺りでも狐に化かされていた気がしないでもありません。

 怪異談、奇譚の分野では、キツネは何かというと行列を組んでそぞろ歩く生きものに該当するようで、人を化かすことで定評のある、狸、狢、鼬、猫などなどが行列を組んで練り歩く話は皆無と言っていい状況で、敢えて言えば、十六羅漢の仏像などに集団で化けていた話などがあるのですが、人を化かす技術が狐より下とされることが多い狸の場合は化けながら行列を組んで整然と練り歩くという2つ以上のことを同時にこなして人を化かす行為は敷居が高いのかもしれません。

 狐の行列話だと、王子のキツネ、の話が鉄板ですが、夜間に用列を組んで練り歩くときには”キツネ火(び)”を灯している話しが多く、遠目でそれを見るとキツネが提灯を持って行列している話になるのですが、歌川広重(1797~1858)が”江戸名所百景(一立斎広重 一世一代江戸百景)”の冬の部で描いた”王子 装束榎(ゑ)の木 大晦日の狐火”という浮世絵などでは、ちゃんとキツネたちが榎の周囲に集まっているところが描かれています ・・・

・・・ が、初代・歌川広重と言えば”東海道五十三次絵”が有名すぎますが、錦絵で江戸の名所も描いていて、その中にも”王子稲荷の杜”や”王子稲荷の祠”などなどが含まれているのですが、もちろんというかある意味で”表”のバージョンに描かれているのは人で、それなりの衣服を着て提灯を持って二本足で立って歩いている狐ではありません(笑)。

*歌川広重の名は五代目まで襲名されていて、ある意味で遺作となった”江戸名所百景”の内の数点には二代目・広重の筆が補筆されているというのも定説。

 毎年、大晦日の夜に、王子稲荷神社の東方にある榎の古木のあたりに関八州のキツネたちが集まって白装束に着替え(故に、装束榎の木)た後、狐火を灯して列をなして王子稲荷神社に詣でたとされているのですが、その狐火の数、色、大きさなどなどで翌年の吉凶や作柄などを占ったとも言われています。

 なお、正確には関八州稲荷の頭領(総社)と呼称するようになるのは江戸時代の寛政の改革以降のことで、それ以前というかそもそもは東国三十三国の稲荷総司と称していて社伝の康平年中(1058~1064)、源頼義(988~1075、河内源氏の2代目棟梁)奥州追討(造反した安倍軍の鎮圧から前九年の役にかけて)のみぎり、深く当社を信仰し、関東稲荷総司とあがむ」とあるあたりからはかなと。

 この東国三十三国が具体的にどことどこなのか?ということでしばしば揉めることがあるのですが、北陸道、東山道、東海道に属していた国は(短期間で他国に再編吸収されてカウントされなくなった諏訪、石成、石背の3か国を除いた)計30か国ですから、差分の3か国ってどこ?となり、蝦夷ヶ島(北海道)の渡党(わたりとう、弘前)、唐子(からこ、西蝦夷・北海道西部)、日本(ひのもと、東蝦夷・北海道東部)の3か国を従来の東国30か国に加えてカウントして33カ国という説と、もっと単純に律令制度の下で全国は66国(から始まった)とされているからその(東の)半分ということで単純に弐で割ったという説などがあります ・・・ ま、航空写真もグーグルアースの類も無い時代の話ですから(笑)。

 それはそれとして、狐の嫁入りに遭遇した際に、本当に狐の婚礼行列に遭遇したり目撃したという話が意外と伝わっていて、嫁入り道具を担いだ狐、花嫁衣裳を着ている狐、仲人らしき服装と振舞いをしている狐などなど役割分担も人の婚礼行列に準じていたとする話が多かったりします。

 今のところ、そうした狐の嫁入りにたまたま遭遇しても、驚いてしまった何もできないでいる内に通り過ぎて行って、ふと我に返って花嫁行列が向かった先を振り返って見てみたら誰もいなかったとか、はっと気が付くと行列が消えて日が陰っていたとかいった結末を迎えた話にしか行き当たってないのですが、アルバイト先でやらかすバカッターがここまで増殖する世の中ともなると、早晩、狐の嫁入り行列に奇声を上げて乱入する阿呆や、携帯端末で動画を撮影してネットにアップしようとする暇人の話が出て来るんじゃないかな~と予想しています(笑)。

 そういえば、この手の話をしていて、”キツネって天候を操ることができるんですか?”と小さい連中に聞かれたことがあったのですが、ざっくりと言えば”幾つか前提条件はありますが、キツネに限らず局地的に小規模な雨を降らすことは可能です”。

 小規模なものだと、地面の湿気を上にあげてゆくと狐の嫁入りによく似た雨になって落ちて来ることがあり、いわゆる”気”をコントロールできる人が音頭を取って誘導し、物体(物質)に干渉できる強さの”気”を有している人が数名いれば、余程地面がからからに乾いた状態でもなければ、だいたいそれなりに成功すると書いていいかなと ・・・ もちろん、雨が降りそうな気配がしているときほど成功率は上がりますが。

 逆に、一定の範囲で一定の時間、雨を止めることは、誰にでもできるとは言い難く、持って生まれたナニカがものを言うようで、その手の能力を有している人の場合、台風とかナントカ前線の大雨の最中でも、台風の目に入ったわけでもないのに不思議なくらい、特定の場所が一定の時間だけ雨が上がったり傘が不要なくらいの小降りになったりすることが、珍しくないというか当たり前のように生じていて、物心がついた頃からそうだから本人はさほど特別なことと思っていないことさえあります。

 そこまでいかなくても、雨空を見上げていると、雨の流れというか雨の塊のようなものが見えるというか感じられることは珍しくありませんから、まとまった量が降りてきそうなときは建物の中に退避していて、それが通り過ぎて、次の雨の塊の通過まで時間があるようならこそこそとその隙間時間で移動するというせこいやり方でも履いている靴がぐちょぐちょになることを回避する程度のことはできます。

 天候を改変するというよりも、天候の変化や推移を読むという方が正確かもしれませんが、他人の体の気の流れを観たり感じたりできるようになると、天や地の流れを観たり感じたりする程度のことは、ちょっとした応用ではないかと、私は、愚考しているのですが、もちろん、下駄で天候の変化を占うことを否定するわけでも止めているわけでもありません ・・・ 人によっては下手な天気予報より的中率が高いかもしれませんし(いえ、本当に)。

 そういえば、俗に”猫が顔を洗うと雨”といった説も比較的知られていますが、あの現象も猫によって的中率に差があることが知られていて、複数の猫を長年飼っている人達に言わせると、特定の子が顔を洗ってると9割以上の確率で晴れていても雨になるとしたものだそうです。

 さらによく見ていると、目に付くところまで顔を洗っているところを見せに来て御注進してくれるサービス精神に富んだ猫と、自分さえ雨に濡れなければOKという我が道を行く猫とに、意外と綺麗に分かれている気が、私は、しているのですが、だからと言って全ての猫が正確に雨を予知しているのか?という一番肝要なところを聞かれれば、いやいや、かなり感の鈍い、お前の野生の本能はどこへ行ってしまったんだ?エジプトまで里帰りしているのか?と聞きたくなるような猫もまた複数実在します。

 天候が崩れる前に、ある種の異常行動をとるのが目に付くことが多いのは、私の場合は、昆虫と鳥で、猫のランキングは低く、犬はランキング外というかあまり当てにしていない(したことがない)のですが、モズの早贄(にえ)やハチの巣の位置などに”いつもと違うシグナル”が出ていて、それらの中に数か月後の積雪量や降雨量(増水量)を不思議なくらい予知しているかのような兆しが含まれていることも実際にあります ・・・ 気が付くか見過ごしてしまうかは”知識”と”運”かもしれませんが。

 そういえば、小雨の降りしきる日に、キツネや猫が化けたと思われる口裂け女系の怪異に遭遇してしまい、命からがら逃げだしたものの、それから三日三晩も高熱が続いたとかいった話も定番ですが、この手の話は、高熱が引いた後、(時間はかかるものの)体調が回復して仕事にも復帰できたというパターンと、熱は引いたものの、体調が戻らず仕事もできずぶらぶらしているなあと思っている内に姿を見なく鉈パターンや、熱が引かず(或いは熱は引いたものの)衰弱して死んでしまったというパターンなどに結末が分かれています。

 ちなみに、いわゆる”キツネ憑き”現象のように”憑かれた”場合、憑き物を落とすことに成功して元の状態になんとか戻れたとしても、明らかに寿命が縮んでしまうことが多いようで、騒動から数年程度で死んだというような結末まで伝わっていることが珍しくなかったりするのですが、実際には、人は結構頻繁に”何か”に憑かれて人格が変わってしまうことがあり、それに気が付いていないのは本人だけということも珍しくなかったりします。

 その手の”憑かれている”人の特徴は、少し前の事の話をしていると話(と記憶)が噛み合わなくなっていったり、話をしているときの目つきがどこか少し離れたところを見ているかのように焦点が微妙にあっていなかったり、口元というか口の端にいくほど犬などの獣の口に似た形状になっていたり獣の口のようなものが薄く重なって見えることさえあるのですが、更に、一種独特な体臭が次第に強くするようになってくると”かかわっちゃなんねえだ”といういささか深刻な状況かなと。

 まあ、物理的な距離を置いて関わらないことを徹底するくらいしか一般人には対抗手段が無いのが現実ですし、親族でさえ逃げ出しているのに赤の他人が下手に情けをかけて関わるとどうなることが多いかというと ・・・ ホント、一目散に逃げて一切の連絡を絶って、物心両面の関係を絶ちなさいとしか言いようがないですな。

 それでも、”いえ、私はそんな薄情で非人道的なことはできません。困っているときこそ手を差し伸べるのが云々”という情の深い人もおいでとは思いますが、憑き物の連鎖って七人ミサキに似ているところがあると私は思っていますので、最後のアドバイスとして、”最初からかかわらないか、できるだけ早い段階で逃げて縁を切らないと貴方だけでは済まなくなりますよ”と。

 もちろん、世の中に怪異なことは何も無い、臆病者のたわごとか、モノを知らない人の妄想の類だ、私が幽霊も怪異も見たことが無いのがその証拠だ!という人もおいででしょうから、その手の人に一切の対応を任せて逃げるというのも有効な対応になります。

 令和の世では、従来の化かすキツネやタヌキの類の数は減っていても、それ以上に生霊や死霊の類は増えている気がしないでもない今日この頃。





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Last updated  2019.09.13 11:00:27
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