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風狂夜話2

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2010年08月18日
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カテゴリ:ニュース
「貧しい共同生活を守り続けるため、ある寒村には決して破ってはならぬ厳しい掟

があった。嫁を娶るのは長男のみ、他家の食べ物を盗むのは重罪。そして、古希を

迎えた冬には皆、楢山に入らねばならない。それはすなわち死を意味していた」

姥捨山伝説に材を得た深沢七郎の代表作「楢山節考」の一節だ。

現代の都市にこの伝説が蘇ろうとは……。

7月28日足立区内の自宅で111歳の加藤宗現さんが白骨死体で発見された。

東京都の最高齢の男性ということになっていたが、実は30年前に死亡していた事

が家族の話で明らかになった。

「しかも宗現さんには老齢福祉年金が支給され続けており、教師だった妻が亡くな

った04年以後は支給額の多い遺族共済年金に切り替えられた。それらの総額94

5万円のうち、約600万円が引き出されている。家族による不正受給も捜査して

います」(捜査関係者)

加藤さん宅の隣人は「ここには50年ほど前に越してきましたが、不思議でしょう

が、実は今まで一度も加藤さん一家とは話をしたことがないんです。古くから住ん

でいる近所の人もみなそうです。奥さんが亡くなったことも知らなかったんですか

ら。とにかくあの家は極端に近所づきあいを避ける一家でしたね」と打ち明ける。

さらに杉並区の古谷ふささんの事件も不可解である。

古谷さんも今年7月に113歳の誕生日を迎えてをり、都の最高齢女性の筈だった。

住民票上は同居しているはずの長女(79)は「母親はここには住んでない。連絡

もとっていないので死んでいるか生きているか分らない」と答えた。

取材した社会部記者は「長女は86年に千葉県市川市から杉並区に転入しているが、

その際に母親の住民票も移されています。でも実際には母親は次男と市川市に残っ

たらしい。だから長女はその後も母親は弟と住んでいると思っていたそうです。な

ぜ母親の住民票を移したか分らないというのです」と話す。

杉並区は千葉に確認してみると、そこには弟も母親も住んでいず、住居のアパート

は東京外環道の建設用地として買収され取り壊されていたというのである。

71歳の次男は後日、刑務所に服役中だったことが分かった。彼からの事情聴取に

よれば当時は母親と同居していたが、出ていったきり戻らず、連絡もとっていない

と話したそうである。

次女(74)も事情を聞かれて、もうかれこれ50年ほど音信不通状態であり、こ

の問題に関わりたくないと剣もほろろであった由。

さらに当初長女は行方不明の母親の健康保険と介護保険を支払い続けたといって、

善人風を印象づけていたが、「都職員だった古谷さんの夫は60年に死亡していま

すが、その後も今年7月まで50年間、遺族年金にあたる『遺族扶助料』が年4回

古谷さんの口座に振り込まれたことが都によって確認された。金額は公表されてま

せんがね」(前出記者)とやや不審な点が明らかにされた。

あらためて長女に訪ねてみると「あたしは一切答えないんだよ! あんたには関係

ないんだ! 何でみんなうるさいんだ! 何度も言わせるな!」とすごい剣幕だっ

たらしい。目下、警視庁がこの公金不正受給の有無を捜査している。

86歳の評論家塩田丸男氏はこれらの事件と無縁仏の増加について「100歳以上

の老人はもはや想像上の生き物のような存在であり、そういう老人が近所に住んで

いても誰も関心がなくなっているんですよ。現代社会では地域の結びつきが希薄に

なっているのだから、そんなもの(身元不明の無縁仏の捜索)には端から期待しな

いほうがいいですよ」と冷淡だ。

いよいよ姥捨山時代をしのぐ大量の老人捨て死時代が始まっているのだろう。






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最終更新日  2010年08月18日 19時09分00秒
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