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ジルコニアの気まま日記

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ジルコニア5519

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天衣無縫傍若無人なトークで、リスナーをはじめ、スタッフと相方すらも圧倒する噛み様『風音様』と風音様をはじめ、ゲストやスタッフが投げかける、どんな球も打ち返すそのトーク力で番組を牽引する『荻さん』がメインパーソナリティーのインターネットラジオステーション『音泉』でNO.1の人気を誇る番組っす↓


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2010年10月10日
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 私達は再びウリエルさんの所へ訪れる為、決意も新たにカサンドラから南東に位置するアラキバへと来てたんだけど、そこで思いがけない事態に見舞われたよ・・
 「えぇっ!?マルト行きの船が出ない!?前にわたくしが来た時は、出てましたわよね?どうしてですの!?」
 マルト行きの船に乗ろうと乗船手続きをしようとしたんだけど、船着き場で船員さんから今はマルト行きの船が出てないって断られちゃったよ・・
 「すまねぇな、嬢ちゃん達。マルトへ行くにはリヴェラ大陸の近くを通っていかないといけないんだ、最近は魔物の活動も活発になってな、特にあの辺りは魔物が多くて危険なんだ」
 「残念ですけど、仕方ないですね。ここはリーリエに戻ってそこから行くしかなさそうですね」
 「わたくしは絶対に嫌ですわよ!?またあの山を登るとか、本当勘弁してもらいたいですわ!」
 「なぁ船員さんよ。魔物が出るってんなら、そこのアセトが倒すからよ、何とかなんねぇか?」
 「何でわたくしだけなんですの!?クレッシルも戦いなさいな」
 「行きは嬢ちゃん達が戦ってくれるとしても、帰りはどうするんだ?また向こうからこっちに戻る時に嬢ちゃん達みたいに旅慣れた人が乗ってくれる保証もねぇし、かといって嬢ちゃん達の帰りを待つにしても、何日かかるかわかんないんだろ?」
 「クレッシル、アセト。あまり無茶言って船員さんを困らせないで下さい、船が出ないというのならばリーリエに行きましょう」
 そう口にするとミハイルは一人その場から離れて行こうとしたから私はまだそのばでぶつぶつ言ってるアセトとクレッシルを無理やり引っ張る形でその場を後にした。
 船着き場を離れて街の入口に向かって歩いてたんだけど、その時私はお店の並ぶ中、地下へ続いてる階段を見付け3人を呼びとめた。
 「ねぇねぇ、あそこの下って何があるのかな?」
 私が地下へ続く階段の方を指差すと、皆立ち止まってそっちの方を見る。
 「あそこにはカジノがありますのよ。ここは港町ですし、沢山の人で賑わっているのですけど、ここはあくどいとでも言うのかしら?わたくしも何回か入った事はありますけど、勝った人を見たことがありませんわ・・」
 「へぇ、カジノかぁ。1回行ってみたいと思ってたんだよねぇ。ね、ね、少し寄ってこうよ!」
 「ここはお勧めしませんわよ?ここへ入るくらいならリーリエの途中でキュロス城下町に寄って、そこのカジノに入った方がいいですわ」
 「まぁ、これも社会勉強です。少しくらい寄ってもいいかもしれませんね」
 ミハイルの言葉にアセトとクレッシルは横目でじと~っとミハイルの方を見ながら口を開く。
 「本当、ミハイルってセラにあめぇところあるよなぁ」
 「まぁ、それは今に始まったことではありませんわ。ここで現実の厳しさを身を持って知ると良いですわ」
 階段から下に降りた私達の前には、トランプの台、ルーレット、スロット台が所狭しと並び、そこは沢山の人達で賑わっていた。
 入口にはバニーさんが立ち、私達がカジノへ足を踏み入れると「いらっしゃいませ♪どうぞごゆっくりしてくださいね♪」笑顔で出迎えてくれた。
 「わっ!わっ!バニーさんだよ!!私バニーさん初めてみたよ♪」
 初めてのカジノに私のテンションは上がる一方、うわぁ、うわぁ、って感嘆の声を上げながらカジノの中をぐるぐると見まわしてみた。
 「結構人いるなぁ、何だかワクワクしてきたぜ」
 「お小遣いは1人1000Gです。それ以上は絶対に使わないで下さい、特にアセト」
 じと目でアセトの方を見るミハイル、あはは・・本当アセトってミハイルから信用ないなぁ。
 「な、なんでそこでわたくしを名指しするんですの!?」
 「いえ、ただ酒好きのアセトですから、こういったのも好きそうだと思ったんです」
 ミハイルからお小遣いの1000Gを受け取った後、アセトはブラックジャック、ミハイルはルーレット、クレッシルはスロットの方へと行って早速始めてたんだけど、私はどうしようかな。
 う~ん、どれもやってみたいけど流石に1000Gじゃ全部はできないよねぇ。
 私はどれをやろうか悩みながらカジノ内をうろうろとしてたんだけど、その時、ポーカーのテーブル台にいるディーラーのお姉さんと目があい、お姉さんが私に対してにっこりとほほ笑みかけてきてくれたから、私はポーカーのテーブル台の方へ行き、そこに腰かけた。
 私が最低掛け金の500G分のコインを置くと、お姉さんが私の手元に5枚のカードを配ってきたから手にとってみたんだけど、その手は見事なまでのハイカードだったよ・・
 確かこれって、同じ数字のカードをそろえるか、同じスーツをそろえればよかったんだよね?私はとりあえず、手元に2枚だけ残して3枚を交換したんだけど、うぅ・・色も違うし数字もバラバラだよ・・
 私がハイカードだと思い場に出したカード、そしてディーラーのお姉さんはスリーカードだったから。私の負けかな?と思って、もう500G分のコインを出そうとしたら、何故か私の手元に掛け金以上のコインが戻ってきたよ。
 「あれ?これってハイカードじゃないの?」
 「これはストレートと言って、スリーカードより1つ強い役ですよ。おめでとうございます」
 「へぇ、別に同じ数字やスーツじゃなくても、連番でも役になるんだぁ」
 「あら?もしかして、お客様ポーカーは初めてでしたか?」
 「あ、うん。どういうゲームかは知ってるけど、やるのは初めてかなぁ」
 「それでしたら、少し役についてご説明いたしますね」
 ディーラーのお姉さんはポーカー初心者の私に対して、親切に役とその優劣を教えてくれた。
 「さて、説明も終わりましたし、もうひと勝負と行きましょう。このまま降りるなんてことしませんよね?」
 せっかく教えてもらったんだし、やっちゃおうかな?どうせ負けても元々は500G何だし。
 「もちろんだよ♪」
 私はさっき手元に来たコインを全額賭け、第2戦目を行う事にした。
 私の元に配られたのはフォーカード。
 「わぁ、凄い凄い!こんな役がくるなんて、運がいいなぁ♪」
 私は手元に配られたカードを見ると自然と笑みがこぼれていた。
 「す、すみません・・ドロップさせて貰っていいですか」
 私の表情を見て、とてつもないカードを引いたと思ったお姉さんは、勝負することなく降りてきたよ・・
 ちなみに、その後、場に出したカードは私はフォーカード、ディーラーのお姉さんはフルハウスだった。
 「今日はラッキーデーですね、お客様。でも、まだまだこれからですよ」
 その後も私は怖い位に勝ち続けていた。その様子にディーラーのお姉さんは顔が引きつり、そしてしばらくするとお姉さんに代わり別のディーラーさんが私の所にやってきて、再び勝負が始まる。

 「なぁ、あそこのポーカー台にすげぇ運のいい娘がいるんだとよ!」
 「マジかよ、ちょっと見に行こうぜ」
 いつしかそんな話がカジノ中に広がり、私の周りは人で一杯になってたよ。
 「何ですかね?この騒ぎは」
 「ポーカー台ってぇと、セラがいる場所だよな?」
 「わたくし達も見にいってみませんこと?」
 そして、3人が私の所へとやってきて、私の手元にあるコインの山を見ると、ひどく驚いた様子を見せる3人。
 「これがビギナーズラックというものでしょうか・・」
 「な、なんですの・・このコインの山は・・・・」
 「すげぇな、これだけあったら、旨いもん食い放題だぜ」
 「あ、3人共終わったの?何か今日凄くついてるみたいだよ♪」
 テンション高く私が両手を振って3人にそう言うと、3人とも口元に右手を持ってきて、電流が流れたような表情をして「セラ……恐ろしい子……」なんて呟いてたよ。
 私の手元にカードが来ると、そのカードに私のテンションは更にあがり、3人にその役を見せた。
 「ね、ね、これってロイヤルストレートフラッシュって言うんだよね?」
 「ま、まさかこの目でその役を見る日がくるなんて思ってもいませんでしたわ・・・・」
 私がその勝負に勝つと、急に冷や汗をダラダラと流してる支配人らしき人が私の前に立ち「すみません、お客様。少しよろしいでしょうか?」そう言われて、別室に連れていかれたのであった。

 第20話 賭博天使セラ降臨 その1.終わり
               その2.へ続く





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最終更新日  2010年10月10日 00時32分38秒
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