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カテゴリ:ご当地戦士! サボテンダー (完)
特設会場に移動して衣装に着替えた後、俺たちは舞台袖からチラッと覗き込むように舞台の方、観客席を見てみたんだがな?
ぶふぉwww デジカメを手に持って思いっきり八重の出番をスタンばってるYFC(八重ファンクラブ)の奴らが最前列を陣取ってやがるwww てか、他にいねぇのかよ?まさか観客YFCの奴らしかいねぇとかないよな? ははは・・・まさか・・・ いや、それはないみたいだ。YFCの奴らの後ろでつまんなさそうにスナック菓子をバリバリ食ってる琴子の姿を発見! って、おい・・・観客席身内しかいないんだが? あ、いや。そんなことなかったわ。申し訳程度(10組程度)だが親子連れがいるわ。 しかし、結構色んな場所にポスターとか貼ったんだがなぁ・・・ポスターだけじゃダメかぁ。 これは次回までに町の広報でちゃんとイベント告知を載せるように親父に終わったら伝えにゃならんな。 「もうちょっと来るかと思ってたが、案外こないもんなんだな」 「まぁ、今日が初お披露目だしねぇ。おじ様には申し訳ないけど、私は実際問題もっと少ないかも。って思ってたから今回のこれでも十分多いと思うよ」 「おいおい・・・すばるも八重も何言ってんだよ。確かに来てくれてる人は少ない。だが、それでもその今回わざわざ時間を割いて来てくれた人たちに対して感謝しねぇとダメだろ」 「!?」 「そ、そうだね!そうだよね!!」 「ジャスティス・・・お前熱でもあるのか?お前がそんなまともなことを言うとか・・・」 「おまw何失礼なこと言ってんだよすばるw」 後で殴ってやろう・・・失礼なすばるにはグーパンをプレゼントしてやろうw 「今回のこれで来てくれた人に良い印象を与えて成功させることが出来れば、次回・・・来月のショーにはきっともっと沢山の人たちがきてくれるようになるよ」 「んだんだ、まずは今回、今俺たちに出来ることをやるだけだ。んで、その結果どうなろうとそれを受け入れる。そして、次回以降もっと皆により良いモノを提供できるよう頑張るだけさ」 やばい、俺超良いこと言ってる。めっちゃ良いこと言ってる。 「ジャスティス・・・お前・・・」 すばるが俺の方をなんか思いっきり見てきてるんだが・・・てか、八重もなんか心なしか俺の方をじっとですね? 「そんな格好で良いこと言っても全く耳に入ってこないし、説得力ないなwww」 ちょまwww何言ってやがるんですかねwすばるはw いや、確かに!確かに!今の俺の格好は傍から見たらアレだw 緑色の全身タイツに緑色のヘルメット(ヘルメットの上にはサボテンの花)なんていう知らない人が見たら完全に通報もんの格好だがwそれでも、その言い草はねぇだろうよ。 そんなん言ったらすばるも大概だぞw 「おーい、そろそろ時間だぞ。八重ちゃん、準備はいいかい?」 少し離れた所から親父の声が聞こえてきたから時計を見てみたら、確かに今の時間は9時57分。もう後3分で10時だ。 「んじゃ、今日は頑張ろうぜ。八重・すばる」 「うん」 「おう」 「それじゃ、私行ってくるね」 10時きっかり、八重が袖から舞台に出るとデジカメをパシャパシャとさせながら大きな歓声をあげるYFCの奴ら。 「うぉおおおおおおおお!八重様ぁああああああ!今日も麗しいです~!」 ぶっちゃけ奴らのこんな声しか聞こえねぇw 「皆~、今日はサボテンダーのショーに来てくれてありがとう♪まだまだヒーローとしては生まれたばかりで未熟なサボテンダーだけど、これからこの街を盛り上げていくために頑張っていくから、皆一緒に応援宜しくね♪」 八重の言葉に対して今この場に来ている人たちからの暖かい拍手が会場を包み込む。 なんだかこういうのっていいな。こういう反応をしてもらえると頑張ろう、って思えてくる。 その後、八重から色々な話、というか。簡単なゲームだったり、この町の良い所の話なんかで場をつないでたんだが、八重ってトークうまいのな・・・ いや、台本には一応こんな話をしてくれとか、そんな大まかなことは書いてあったが。 それをキチンとまとめてこうして人前で話せるとか・・・マジですげぇと思うわ。 本当にこれが初めてかよ・・・もしかして前に他にこうしたバイトしたことあるんじゃね?そんな風に思えてくるレベルだわ。 「そんじゃ、そろそろオレ行くわ」 「おう、頑張れよ」 八重のトークである程度場の空気が和んだ所で怪人ウイローンに扮したすばるが舞台に出て行ったのだった。 第16話 当日やってきた その2.終わり 第17話 俺の初舞台 その1.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年05月17日 02時47分09秒
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