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バターン!!
もうちょっとで俺とジルの唇が触れてしまうんじゃ、そんな時だったよ。 めっちゃタイミングよくですね?なんか急に何かが倒れる音が横から聞こえてきたんだわ。 「な、何の音かな?」 「何かが倒れたっぽい音が聞こえたg」 音の聞こえてきた方へとジルと一緒に振り向いて見ると、だ? 俺達は開いた口が塞がらなかったし、言葉が出なかった。 「あいたたたたたたた・・・・・・」 「うぅ~・・・びっくりしました」 思いっきりその場に倒れこんでるエリーとカグヤさんの姿があるように見えるんだが? 「お、お前達・・・何やってんだよ!?」 「エ、エリー・・・カグヤ、さん?何をやってるのかなぁ・・・?」 状況を理解したジルはいつも以上にニコニコと怖い笑みを浮かべ2人の方へと体ごと向けた。 うん、船室と甲板を繋ぐ扉が2人が寄りかかったことにより、その重みで開いたんだろうな。 てか、こいつら魔法の勉強してたんじゃねぇのかよ。 「あ、あ~・・・っと……」 :(;゙゚'ω゚'):ダラダラダラ 「え、え~っと・・・そ、そのぉ・・・」 エリーとカグヤさんはめっちゃばつの悪そうな表情を浮かべ、そして冷や汗ダラダラで何か賢明に言い訳を考え目をめっちゃ泳がせてたよw 「あ、そ、そうだわ!!そうよ、早く畑に収穫にいかないと!!行くわよカグヤ!」 「あ、え?う、うん!エリーさん、そ、そうですね!!」 ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ 「ちょ!?お、おま!まて、まてお前ら!!」 「誰が待てといわれて待つもんですか!」 「ご、ごごご、ごめんなさ~い!」 急いでその場から逃げ出すように船室へと戻っていくエリーとカグヤさん。 盗み聞きとか良い趣味してやがるな・・・あいつら後で説教だな。 はぁ・・・全く・・・本当、いいところできやがって。 いやでも考えようによっちゃあれか?助かったのかもしれない。 きっとあそこで2人が乱入してこなかったら、俺とジルは間違いなく・・・いや、これ以上考えるのはやめよう。 「な~んか興が反れちゃったねぇ・・・」 「ま、まぁ。とりあえず今どの辺りの場所にいてどんくらいで目的地に着くかわかったことだし、部屋に戻るとすっk・・・・・・」 |・`_´・。)チラッ ( ゚д゚ )・・・・・・あいつら・・・ |彡サッ あいつら、あいつらよぉおおおおおおおおw 部屋に戻ってったくせに何そっと覗いてんだよw 「あ、あはははは・・・・エリー達にも困ったものだねぇ‥‥」 そんなエリーとカグヤさんの行動にさすがのジルも苦笑を浮かべるしかなかったようだ。 「まぁ、でも。気持ちもわからんでもないがなぁ」 2人ともまだ15・6歳くらいの子供なんだ、確かに色恋沙汰っていうのは興味のあることなんだろう。 それが、ましてや自分達の身近でそういう情事が起ころうとしてんだから、余計に気になるってもんなんだろうな。 「・・・ふぅ。そろそろ、うち達も部屋に戻って晩御飯の魚調達する準備とか色々しよっか」 そう口にしたジルにさっきまでの妖艶(?)な雰囲気はなく、いつも通りのモノとなっていた。 「んだな、そうすっか」 その後、俺達は何事もなく今まで通り普通に船旅を行なっていたんだが・・・ その後もハスデアにつくまで妙にエリーとカグヤさんの好奇の目にびくびくしながら船旅を続けたのだった。 第84話 船上の告白 その2.終わり 第85話 コイツお嬢だったのか その1.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年08月27日 01時57分17秒
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