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カテゴリ:無敵ロボ クェーサー(完)
「さて、それじゃご飯も食べ終えた事だし、まだ見てない所を回りましょうか」
食べ終わった重箱の後片付けをして席を立った俺達が向かったのはコアラ館。 「ふわぁあ、何か寂しい場所ですね、ここに本当に動物がいるんですか?」 龍子がそう思わず言っちまうのも無理はねぇな。 コアラ館の中に入ると、ガラス越しに大量のユーカリの木だけが目に入ってくるんだから。 確かにパッと見ただけじゃ何も動物のいない緑を見て癒されるだけの静かな場所という風に思えなくもないが。 「ほら、あそこだ、あの木の上にいるだろ」 「あ、本当ですね!朝一番に見たペンギンという生き物も可愛かったですけど、コアラっていうのも可愛いんですね」 ぽわわ~んとした表情を浮かべコアラを見つめる龍子。 「俺、コアラっていうと『とき〇メモの館林さん』が頭に思い浮かぶんだが・・・」 「コアラって聞いてそれを思い浮かべるのは平だけと思うよ・・・」 「館林……誰かしら・・・」 「恋愛シミュレーションゲームのキャラクターです。遠野先輩はモテなさそうだと思っていましたが、まさか現実でモテないからってそっちに癒しを求めていたんですね」 「へぇ・・・平ってそういうゲームやるんですね」 「平、お願いだからあたしの半径1m以内に入らないでね」 龍子と天音先輩が冷めた目線を向けてきてんだが。 なんだよ!別にいいじゃねぇかよ、ゲームでくらいモテモテになる気分味わったっていいじゃねぇかよw はぁ……ったく、今日は朝からこんなんばっかだな 楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、気付けば日も傾き閉園時間間近になっていた。 「今日は凄く楽しかったです!皆さん、つきあって下さってありがとうございました!」 「ふふ、別にいいのよ。あたしも楽しかったし」 「うんうん、久々に動物園に来て私も凄く楽しかったよ♪」 「まぁ、いい息抜きにはなったと思います」 「プルト星人との戦いが終わって世界が平和になったら、今度は八分儀先生も連れて皆で来たいもんだな」 「そうね、その日が来るようにまた明日から頑張らないといけないわね」 「はい、私も全力で皆さんの力になれるように頑張ります!」 「今度は動物園ではなく、水族館でもいいかもしれませんね、山崎先輩」 「水族館とは何ですか?」 「まぁ、簡単に言っちまえば動物園の魚バージョンってとこか」 「お魚・・・」 俺の言葉を聞いてそうつぶやいた後の龍子の反応がおかしいんですが? 「じゅるり・・・美味しそうな魚が一杯いるといいです」 「いや、その反応は違う気がするぞ龍子」 「それじゃ、今日はこれくらいで帰ろうか」 何故か最後の締めを鳩子に取られたが、そんな事を俺たちは気にしなかった。 こうやって楽しい日々を過ごすためにも、プルト星人との戦い、頑張らねぇといけねぇよな。そう気持ちを新たに切り替えて家路に着くのであった。 第34話 こういう休日も悪くない その4.終わり 第35話 コイツが親玉か その1.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年09月22日 00時26分52秒
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