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カテゴリ:無敵ロボ クェーサー(完)
精神を集中させ、高ぶらせていくとそれに合わせてクェーサーが共鳴を始めていく。
「え?これってアレよね?」 「平とクェーサーが共鳴しているように見えますね」 「む?何を始める気なのだ」 クェーサーの様子が以前見せたそれと酷似していることに気付くと天音先輩と龍子は少し驚いた様子を見せ、ハウメアは興味深々といった感じに俺の方をじっと見つめてきた。 皆が注目する中、俺の気分が高揚するのに合わせ、クェーサーの頭部パーツが真っ赤に染まっていき、そして背中からは大きな翼がにょきにょきと生え始めていった。 「やっぱりアレよね」 「ほぉ?」 「だぁああああああああああ!」 目の前にいるハウメアに対して敵意、闘争本能をむき出しにして気分を高め終わると同時にクェーサーは以前に数回だけ見せた覚醒状態へと変わっていた。 (怒りの)スーパーモードに変化すると、それを見た天音先輩と龍子は感心した様子を見せてきた。 「へぇ、自分の意志で変化出来るようになるなんてやるじゃない」 「はい、これって以前見たことのある怒りのスーパーモードとか言っていた状態ですよね?」 「あぁ、今までは何かあってキレた時にしかなれなかったが、どうにかこの状態に自分の意志で任意でなれないかこっそり練習してたんだ。そんで、つい最近やっとそれが出来るようになったってわけさ」 「へぇ・・・そうだったんですね」 「なるほど、だからたまに出撃命令もないのにクェーサーに乗り込んで何かやってたのね」 「おぉう・・・アレ見られてたんか。誰にも見られてないと思ってたんだが、恥ずかしいな」 「ほぉ?変形か。確かケレスからも報告があったな。その状態になる前と後では機体性能が大きく変化していたから油断するなと」 「この状態になったクェーサーを他のロボットとかと同じように見てると痛い目見るぜ」 「油断をしていたマグレ当たりの攻撃とは言えケレスのミラクに損傷を負わせたスター家の血を引きし貴様のその力、クェーサーの力を俺に見せて見ろ」 「言われなくたって、元から俺達の力を見る為に来たんだろ?やってやるぜ!」 「ハウメア、行きます!貴方が下等だと言って蔑んでいる角のないプルト星人、地球人の力を見せてあげます!」 「この俺を失望させるなよ?」 「天音先輩、俺と龍子だけで戦ってると周りも見えなくなってきっと動きが単調になったりしちまうと思うんだ。だから天音先輩は一歩引いたところから戦況を見て俺と龍子に指示を出してくれるとありがたい」 俺の言葉を聞いた天音先輩は一瞬だけ考えた様子を見せたが、自分が相手に対する攻撃手段を全く持ち合わせていない状況を見て、1回軽く嘆息してから苦笑をうかべた。 「わかったわ、任せなさい」 「よっしゃ行くぜ龍子!」 「はい!」 天音先輩の乗るリゲル改が少しだけ離れた場所に移動したのを見届けた後、クェーサーの翼を大きく羽ばたかせ、プレアデスは背中のブースターを強く吹かし勢いよく地上から飛び出しハウメアの乗るイオの方へと飛び出していった。 第37話 やっぱ強いな その1.終わり その2.へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年10月13日 10時19分53秒
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