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2005.11.21
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カテゴリ:ピアノ雑感
ピアノ調律師にとって欠かせない道具の一つに音叉がある。

普通は440ヘルツの音叉を鳴らして、これにピアノのAの音を合わせるのである。(ちなみに440以外、例えば443ヘルツに合わせたいときは、音叉との間に秒間3回の唸りを上につける。下につければ437ヘルツとなる)

絶対音感があろうとなかろうと、音叉なしに自分の感覚で「このAは○○ヘルツだ」などと判断して調律をすすめてはいけないのである。(このことはフランツ・モア著「ピアノの巨匠たちとともに」で力説されている)それほど音叉とは調律師にとって神聖なもの・・・なのだが、実を言えば現在、音叉を使う調律師は減少傾向にある。

ちなみにグロトリアンで調律するときに音叉を使う人は僕ひとりであった。小型のチューニングメーターでAを取る人がほとんどである。(なぜAだけとるかと言えば、機械的な平均率とピアノの上の平均率では違いがあるためである)

さて、僕は調律をはじめて15年ほど、ずっと音叉を使ってきた。別にアナログ好きなのではなく、単に習慣上そうしていたのである。
しかし、音叉というのは意外に使いにくい。なぜなら調律は右手でハンマーを操作し、左手で鍵盤を押さえるため、音叉を持つ手が空いていないのである。それで、今まではピアノの穴を探してそこに挿したり、右手でハンマーと一緒に持って耳を近づけたりと、いろいろ工夫していた。

それが最近、同僚からチューナーを借りてやってみた。なんとやりやすいんだろう。というより、今までなんて面倒くさい方法でやっていたのか。もっとも、僕はチューナーの針を見て調律する、というのはやはりできないので、発信音に合わせる、つまり“電子音叉”として使った。

もっとも調律しているとき、まわりから見れば音叉で音取りしている姿は神秘的で重みを感じさせることもあるかもしれない。しかし、それはパフォーマンス以上の何ものでもないのである。

というわけで長年使い込んできた音叉は手厚く(?)しまいこまれ、代わりに新しくチューニングメーターが活躍することになる・・・。





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Last updated  2005.11.22 04:45:26
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