正直者は何を見る?
前回、神さま仏さまについて書いたが、ふと思い出したことがある。高校野球における、不祥事に対しての責任のとりかただ。今年の夏の大会で準優勝した、青森県代表の光星学院は県代表とは名ばかりのレギュラー全員が県外選手という、外人部隊の学校だった。夏の大会の終了後、主力選手が昨年末に帰省した際、飲酒していたことが当人のブログから発覚した。学院側は処罰を日本高校野球連盟(高野連)に一任。判断を待った。結果は「厳重注意」なんぼ外人部隊とはいえ、東北の代表だったということも処分に影響したか・・・・・・拍子抜けするような軽い処分だったが、それはこれまで不祥事が起きた場合は対外試合禁止や甲子園大会、予選の出場辞退が既定路線だったからだと思う。ならば今後、不祥事を起こした高校は夏の大会が終わるまで黙っていればいいのか?答えは当然「ノー」だと思う。最近の流れを見ている限り、高校野球では「正直者がバカを見る」仕組みからは脱却しつつある。不祥事は正直に申告するべきだ。でもそこまでだ。その先の判断まで自分たちでせず、神仏のご加護を信じて高野連に任せなさい。「自主的な出場辞退」なんてしなくてもいいと思う。かつては何でもかんでも連帯責任という、ガチガチの恐怖運営もあった。それはある意味、時代にマッチしていたかもしれない。が、時代は変わった。そんなに自分を追い込まなくてもいい。若いときや一生懸命なときは、つい我を見失ってしまうこともあるさ。高野連だって、本当は出場辞退なんてして欲しくないと思う。でも申し出られたら、「出なさいよ」なんて言えないもんねぇ。この先、自主的に「出場を辞退する」、と高野連に申し出る学校がなくなるといいな。社会的に許されないような事件でもなければ、努力が報われるほうが大切なんだ。さて、正直者がバカを見る、を地で行く解雇処分を断行した日本相撲協会。現在、両国国技館で9月場所が開催されているが、連日館内はガラガラだ。ほぼ半数の席が空いているらしい。ところが昨日、今日、土日ということが奏功してか、とうとう「満員御礼」が出た!しかし客の入りはほぼ75%だったそうだ。1/4が空席でも「満員御礼」を掲げる日本相撲協会。やっぱりここは、正直者がバカを見る団体に違いない・・・・・・