生きることに一生懸命

旅行3日目。

今日がこの旅行のメインの日。

父の故郷の益田に行く日。

親戚にも会いに行く日。


景色の良いレストランで朝食 posted by (C)開拓受難

波打ち際が見えると言う、いい露天風呂のホテルを選んだのに、昨日は付いたら真っ暗。

風呂上りに電気を消されて、従業員に叫ばれたと言う悲しいお話しのホテル。

でも、きっと、天気が良くて、ゆっくり時間が有ったら、良いホテルだったんだと思う。

朝ごはんの景色も良かったもの。


遠い親せき posted by (C)開拓受難

幼い時に亡くなった、父の母のお兄さんの息子、らしい。

遠い遠い親せき。

私は初めて会うけど、父が年賀状でも連絡を取ってたのがすごい。

父がいなくなったら、きっと会う事のない親せきだろうけど、1時間くらい話ができた。

親戚のお姉ちゃんに迎えに来てもらってお暇した。





小学校の夏休みに、２回来てる。

それ以来、来た事が無い。

この町が、柚子の産地だったなんて知らなかった。

しょうちゃんのお墓の前の柚子畑。

もう、時期が終わってて、ほとんど実は無かったけど、良い匂いがしてた。




夏休みの遊びに来た時、トンボの羽を持って、首を飛ばす遊びを教えてくれたしょうちゃん。

それ以来会った事が無かったけど、とうとう会えずに終わってしまった。

ガンが見つかって、あっという間に亡くなってしまった。

病院嫌いだったって。

どうしようもないくらいまで行かなかったって。

家族が呼ばれた時には、余命１週間だったって。

１週間で何ができただろう？

最後に、自分が掛けてた生命保険で、両親に、家を立てて欲しいと言い残したそうな。

そして亡くなってから、新しく、最新の家を建てたんだって。

新しい絵を建てたって、しょうちゃんがいなくちゃしょうがないじゃない。

その家に行ってきた。




写真のしょうちゃんの顔は、全く知らない人だった。

だって、小学生の時しか会って無いし、その頃の記憶だってぼやけてるもの。

仏壇に手を合わせたけど、もっと早く大人になってからも会いたかったな。


みんなで posted by (C)開拓受難

豪華な食事をご馳走になって、両親が、おじさんやおばさんとしゃべってる間に、私は小学生の記憶を思い出しに行った。

前の家、前の家から見てた風景、役場、夏祭りに行った神社、走った道、カブトムシを取りに行った森。

神社で、１００円を入れてもらう、自動販売機のおみくじがあったから、１００円を入れて見た。

何の音もせずに、おみくじも出てこなかった。

こんな田舎の神社で、ぼったくりに合うとは！


子供の頃眺めてた山 posted by (C)開拓受難

小学校１年生の春の健康診断で、視力が悪いと分かってから、遠くの緑を見るように耳にたこができるくらい言われた。

島根にくると、毎日のように見てた山の緑。

ちっとも良くならなかったし、病気で目の神経をやられてたから、成長と共に神経が追いつかずに悪くなって行ったけど、この風景だけは、目をつむってても思い出せた。

もっと高い山だと思ってたのに、案外、目の前にある小さな山だったので驚いた。


子供の頃通った道 posted by (C)開拓受難

子供の頃走り回った道。

今は、人通りもなかった。

子供の頃も、道で人に会った記憶はないけど、こんなに田舎道の１本道だったんだな。

細いし。

田圃は道路になり、人が住んでた家家は、ほとんど空き家になってた。

道端で、柚子の気を切ってるおじさんに会って、北海道で柚子を作れないかと表１本貰って来た。

良い匂いの柚子も３個くれた。


やくば posted by (C)開拓受難

４０年近く昔の話。

「役場」を、「焼く場」だと思ってた。

毎晩、カブトムシを取りに行ったり、花火をしたりした。

「焼く場」なのに、毎晩建物の中から、ギターで唄う声がして、気味悪くって仕方なかった。

よく、焼く場なんかで、夜中にいられるな、と。

焼く場に、カブトムシを採りに行くなんて、肝試しより恐ろしかった。

役場と分かってからの笑い話。

あの時は、ほんとに怖かった。


美都の道の駅のぼり posted by (C)開拓受難

親戚のお姉ちゃんに、サンエイト美都と言う、道も駅に連れてってもらった。

段ボール１箱分も、柚子製品を買った。

なんてたって、私は柚子が大好き。

柚子茶は、韓国の会社から、直接買ってた時期も有ったくらい。

これでしばらく、柚子には不自由しないわ。




美都温泉にも行ってきた。

入る時間の余裕はなかったけど、一時は、ここに１泊泊まって、親せき回りをしようかと思ってたから、今度はゆっくり泊まってみようかと思って下見。

しかし、島根は寒いな。

新しい家のはずなのに、北海道と違って、家全体を暖めないし、コタツだけでは寒いな。

親戚の家に泊まるのは悪いと思って、ホテルに泊まったけど、正解だったわ。

この寒い家に泊まってたら、朝には私が冷たくなってたかも。


コンビニポプラ posted by (C)開拓受難

益田の駅まで送ってもらう事になって、北海道には無いコンビニに寄ってもらった。


すごい！コンビニ弁当 posted by (C)開拓受難

北海道だって、その店で作る暖かいお弁当は有るけど、おかずだけ弁当箱に入ってて、弁当を買ったら、温かいご飯をその場でよそって売ってくれるものがあるなんて。

面白かった。

島根に、北海道生乳を使ったというパンが売ってて、面白いから買ってみた。

普通のパンだった。

大阪にも有るコンビニらしいが、私は見た事が無いなぁ。

北海道で言う、セイコーマートみたいなもんだろうな。


お別れに益田駅で posted by (C)開拓受難

たまたま駅で、親戚のお姉ちゃんの知り合いがいて、４人で最後の写真を撮る事が出来た。

また来るわ。

島根は良い所やわ。

でも、今度はこんな寒い時期は止めようと思った。

緑がイキイキしてて、暑くて、小学生の頃を思い出すような、夏にしようと思う。



新幹線 posted by (C)開拓受難

私の悪い所は、誰かに何かをやってあげたいと行動しながら、途中から完全に自分が楽しんでしまう所だな。

今回も、父の為に旅行を考えたのに、自分の希望の須佐神社を入れて、島根の観光も、駅や新幹線の写真も、新幹線の乗り心地も、一人楽しんでしまった。




益田から新山口に、急いで乗り換えがしんどいだろうと思って、１時間余裕を見て、新山口から新大阪の新幹線にしたら、時間が余ってしまった。

新山口の駅は、もう店がほとんど閉まってたし、開いてたとしても、１時間も要らなかった。

寒い駅で時間を潰して、やっと新幹線に乗った。

両親ともにぐったり。

こんな事なら、１５分くらいで新幹線を乗り換えるようにしてれば、もっと早く大阪に帰れたのに、と、これは今回の旅行の反省。

でも、楽しい３日間だった。




今回のこの経験で、ツアーじゃなくても、あちこち行く度胸と知恵が付いた感じ。

行きたい所に、行きたい方法で行けるな、とわかった気がする。

もう、両親の故郷巡りは終わったから、１番楽な団体バスツアーが、両親とこの先も旅行に行くならいいと思うけど。

今度は、一人旅でもいいかな？と。




両親だって、もう若くないから、いつどうなるかわからない。

私だって、年齢の順番に死ぬとは限らないから、出来る時に、出来る事を、出来るだけやって、良かったかな、と。

またこれから一生懸命働いて、またどこかに行くようにしないと。

誰かが欠けてからじゃ遅いから。