ハンギョレ・安倍首相、施政演説で韓国を意図的に無視…3つの狙い
[ニュース分析]安倍首相、施政演説で韓国を意図的に無視…3つの狙い登録:2019-01-28 21:42 修正:2019-01-29 07:55ハンギョレ北朝鮮問題関連「韓国とも連帯」言及に終わり 強制徴用賠償・哨戒機低空飛行問題の不満のせい 日本国内の対韓感情悪化で支持率上昇 河野外相、韓国に「国際的約束守れ」 安倍晋三首相が28日、施政演説で異例にも韓日関係に対する言及をなくした。強制動員賠償判決と自衛隊哨戒機の“威嚇飛行”論議で関係が悪化した状況で、意図的無視で韓国を牽制しようとする試みと見られる。 安倍首相は定期国会初日のこの日、今年一年間の国政方針を盛り込んだ施政方針演説で、韓日関係に直接言及しなかった。過去数年間、過去の問題をめぐって両国関係が円滑でない状況であっても、表現の水位は別とすれば韓国に対し別途の言及はあったが、今回はまったく省略した。 安倍首相は、北朝鮮に対しては「北朝鮮の核、ミサイル、そして最も重要な拉致問題の解決に向けて相互の不信の殻を破って、次には私が直接金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と向き合い様々な機会をのがさず果敢に行動する」として、強い関係改善の意志を明らかにした。安倍首相はこの過程で「米国、韓国など国際社会と緊密に連帯して行く」と話した部分でのみ唯一韓国に触れた。韓国との関係を、北朝鮮を扱う上で必要な“手段”程度に“格下げ”したとも解釈される。 安倍首相に続き外交演説に出た河野太郎外相は、領土と過去の問題に対する既存の立場を強調して韓国を圧迫した。彼は「日韓請求権協定、慰安婦問題に関する日韓合意など、国際的約束を守ることを(韓国に)強く要求する。日本固有の領土である竹島(日本が独島を呼ぶ名称)に対する日本の主張を、着実に伝え粘り強く強力に対応する」と強硬な立場を繰り返した。 安倍首相は、2012年末の再執権以後、施政演説を通じて韓日関係の重要性を一貫して下げ続けた。彼は、2013・2014年まではそれ以前の政府と同じく、韓国を「基本的な価値と利益を共有する最も重要な隣国」と表現したが、日本軍「慰安婦」問題で軋轢が深刻化された後の2015年には「基本的価値」を削除して「最も重要な隣国」とのみ表現した。その後、北朝鮮の核実験とミサイル発射が続くと、2016・2017年には韓日軍事協力の必要性を強調し「戦略的利益を共有する重要な隣国」という表現を使った。 安倍首相が韓国に対して“戦略的無視”カードを取り出したのは、3つ理由のためと見られる。安倍首相のこの日の演説で目につく部分は、バラク・オバマ米大統領在任の時“グローバル同盟”に強化された米日関係、最近関係が急速に改善された中日関係に対する自信だった。安倍首相は、米日関係に対しては「日米同盟は歴代最も強い同盟になった」と話し、中日関係は「昨年秋(私の)中国訪問で完全に正常軌道に乗った」と話した。日本には韓日関係を当分放置してもかまわないほどの外交的体力があるという自信が伺える。 第二に、昨年初め以後、北朝鮮の核・ミサイル脅威が大幅に減り、韓日安保協力の戦略的重要性が減った点を挙げることができる。日本は2013年の「防衛計画大綱」では、韓国と軍事秘密情報保護協定(GSOMIA)と相互軍需支援協定(ACSA)を推進すると明らかにしたが、昨年の防衛大綱では「地域の平和と安定のために(日米韓)3国間の連帯を強化する」という抽象的表現にとどまった。そして最後に、韓日対立は改憲を“一生の課題”と考える彼にとって思いがけない“政治的機会”を提供しているという計算が作用したと見られる。日本経済新聞の28日の世論調査結果によれば、日本国民の62%が自衛隊哨戒機の低空飛行問題と関連して、自国政府に「強い対応」を注文した。今回の対立で、安倍内閣の支持率は先月より6%ポイント上がった53%を記録した。 日本が当分は韓国との関係改善に気を遣わないという姿勢を取るなかで、韓国政府も一層対応を熟慮せざるをえなくなると見られる。ヤン・ギホ聖公会大学教授(日本学科)は「韓日関係が過度に悪化しないよう、節制された対応をしながら関係を管理しなければならない」として「(日本政府は)2回目の朝米首脳会談以後、北東アジア情勢が変化し朝日対話の必要性が高まれば、韓国と協力しようとする側に旋回する可能性もある」と展望した。東京/チョ・ギウォン特派員、パク・ミンヒ記者 韓国語原文入力:2019-01-28 19:23訳J.S[社説]最悪の韓日関係を「意図的放置」する無責任な安倍登録:2019-01-29 07:06 修正:2019-01-29 07:34ハンギョレ 日本の安倍晋三首相は28日、施政演説で韓日関係についてまったく言及しなかった。韓日の軋轢が日帝強制占領期の慰安婦や強制徴用などの過去の問題で、そして最近では日本哨戒機の低空威嚇飛行などの軍事分野にまで拡大している厳重な現実を意図的に無視したのだ。両国の関係を改善するよりも、現在の不和と対立をそのまま放置するという意図に見える。安倍首相の無責任な態度に深い遺憾を表わさざるをえない。 安倍首相が施政演説で韓国に言及したのは、北朝鮮問題について説明して「米国や韓国をはじめとする国際社会とも緊密に連携していく」というくだりだけだ。これは他の周辺国について積極的な政策意思を明らかにしたこととは対照的だ。安倍首相は北朝鮮に対して「相互不信の殻を破り、金正恩委員長と直接向き合い、あらゆるチャンスを逃すことなく」として国交正常化の意思を明らかにしたうえ、中国についても「日中関係を新たな段階へと押し上げる」と覚悟を固めた。 安倍首相が2012年の2度目の政権以降、韓日関係を毎年格下げしてきているのは事実だが、今回のように儀礼的な関係改善の意思表明すらしないのは過度に意図的であり政治的だ。相手を無視する形で腹いせをするという幼稚なことこの上ない発想と見られる。最近、韓日の衝突が激化して安倍内閣の支持率が上がったという世論調査に励まされた面があるという日本のマスコミの報道もある。しかし、これまでの韓日関係の経験に照らしてみると、両国の不和が長期化するのは両国ともに損なことは明らかだ。にもかかわらず、安倍首相が問題解決に乗りだすよりも国内の政治的メリットのために、むしろ楽しんでいるかのような態度を見せていることは、責任ある国家の指導者の姿勢とは言いがたい。 古びた韓日の軋轢の火種が軍事分野まで広がった責任は日本にある。日本は昨年突然「東海上で韓国海軍の駆逐艦が射撃統制レーダーで自国の海上哨戒機を照準する威嚇的な行動をした」と公けに主張し、混乱を引き起こした。その後も日本海上の哨戒機が低空近接飛行を続けて軍事的緊張を高めている。それなのに新年の施政演説でこれに関する何の言及もなしに、知らぬふりをして無視するばかりとは、韓日関係を今後どのようにしていこうというのか、安倍首相に厳重に尋ねたい。韓国語原文入力:2019/01/28 18:11訳T.W※「現在の不和と対立をそのまま放置するという意図に見える。安倍首相の無責任な態度に深い遺憾を表わさざるをえない」・・・いやいやいや、それはコッチのセリフでしょ、再三言ってるが韓国は「親善友好」の「責任」はもっぱら日本に押し付けて自分は「反日闘争」に明け暮れ、ついにレーダー照射に至った、共同宣言なども韓国はまったく「共同」の責任を放棄している、無責任とは韓国であろう、日本のお人よしも70年かかってやっと気がついたと思いたいが (笑)、安倍首相の施政方針演説、韓国は「最も重要な隣国」から「未来志向的でない」に?2019年01月29日11時36分 中央日報 安倍晋三首相が28日の国会施政方針演説で韓国に言及しなかった背景には、「韓国が未来志向的でないため」という認識があるためと朝日新聞が29日に報じた。 安倍首相は28日の国会施政方針演説で韓国関連の部分をまるごと抜いた。これまで韓国関連の部分は比重の大小に関わらず安倍首相の演説の中で外交分野に欠かさず登場していたが、今回は消えた。「韓国」という単語が登場したのはたった1回、北朝鮮との関係改善意志を明らかにした部分だった。安倍首相は「北朝鮮との不幸な過去を清算して、国交正常化を目標にする」とし「そのために米国や韓国など国際社会と緊密に連係していく」と述べた。 安倍首相は2013年から2017年まで韓国を「最も重要な隣国」と表現し、文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足した2018年にも「未来志向で新たな時代の協力関係を深化させる」と言及していた。 朝日新聞は今回の安倍首相の施政方針演説で韓日関係への言及が抜けていることについて、元徴用工らへの損害賠償を認めた韓国大法院(最高裁)判決や、海上自衛隊哨戒機への火器管制レーダー照射問題などによる日韓関係の悪化が背景にあると分析した。また、安倍首相周辺関係者の話として、「韓国が『未来志向』でない以上、(演説に韓国を)書きようがなかった」と伝えた。 韓日関係に通じた日本の消息筋は「安倍首相の立場では、すでに日韓関係による支持率上昇効果を享受しているので、あえて施政演説で韓国に言及する必要を感じなかったのだろう」としながら「いまの日本国内の世論の流れからも、むしろ言及しないことが韓国を配慮したものだと主張することもできる」と述べた。 安倍首相の施政方針演説から「韓国」消える北朝鮮に関しては国交正常化への意欲示す 日本の安倍晋三首相は28日の国会で施政方針演説を行ったが、韓国との関係には全く言及しなかった。「強制徴用賠償判決」や「日本の哨戒機の威嚇飛行」などの懸案をめぐって韓日関係が悪化の一途をたどる中、意図的に言及を避けたものと思われる。日本経済新聞は同日、日本国民の6割が哨戒機問題について「韓国に対し強硬に対応すべき」と答えたとのアンケート結果を報じた。 「韓国」という言葉が登場したのはわずか1回、北朝鮮との関係改善について述べた時だけだった。安倍首相は「北朝鮮との不幸な過去を清算し、国交正常化を目指す」とした上で「米国や韓国をはじめとする国際社会とも緊密に連携していく」と述べた。さらに「北東アジアを真に安定した平和と繁栄の地にするため、これまでの発想にとらわれない、新しい時代の近隣外交を力強く展開していく」と述べたが、近隣外交の対象である韓国には言及しなかった。 安倍首相はこれまで、韓日関係の状況に合わせて施政方針演説の内容を少しずつ変えてきた。2017年12月末、韓日慰安婦合意の破棄が取り沙汰されて韓日関係がぎくしゃくすると、翌18年の施政方針演説では米国と中国に相次いで言及した後、韓国については「韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とはこれまでの両国間の国際的約束、互いの信頼蓄積の上で、未来志向的に新たな時代の協力関係を深化させていきたい」と述べるにとどめ、韓国軽視ではないかとの見方が広まった。慰安婦合意を念頭に置いて「国際的約束」という表現を用いた上、17年の演説で述べた「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」という表現が18年の演説からは消えた。 安倍首相は施政方針演説で韓国への言及を避ける代わりに、北朝鮮に言及した。安倍首相は「北朝鮮の核、ミサイル、そして最も重要な(日本人)拉致問題の解決に向け、相互不信の殻を破るべき」として、北朝鮮との国交正常化に向けた意欲を強調した。その上で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と直接向き合い、あらゆるチャンスを逃すことなく果敢に行動すると述べた。 安倍首相が今年の演説で言及した北朝鮮関連の内容は、北朝鮮の核・ミサイル挑発とその対応に重点を置いた昨年の演説とも大きく異なる。安倍首相は、昨年「北朝鮮の核・ミサイル開発は今までのどの時点より重大かつ差し迫った危険であり、(日本人の)安全保障環境は戦後最も厳しいといっても過言ではない」として「北朝鮮が完全かつ検証可能で不可逆的な形で核・ミサイルプログラムを廃棄すべき」と述べていた。今回は、2回目の米朝首脳会談の開催が現実味を帯びてきて、膠着(こうちゃく)状態に陥っていた米朝の非核化交渉が再開されるムードになってきたため、これを反映したものと分析される。パク・スヒョン記者チョソン・ドットコム/朝鮮日報/記事入力 : 2019/01/28 21:56「安倍首相の施政演説、韓国外したのは韓国が未来志向でないため」日本メディア、安倍首相側近の言葉を引用して報道韓国与党、哨戒機問題で日本の謝罪求める決議案発議 強制徴用賠償判決や日本の哨戒機による韓国艦艇への近接威嚇飛行問題で激化している韓日の対立を解消するため、米国が仲裁に乗り出したが、韓日の対立ムードは29日も続いた。 朝日新聞は29日、安倍晋三首相の周辺の話を引用し「安倍首相が28日の国会での施政方針演説で韓日関係に一切言及しなかったのは、『韓国は未来志向的ではない』以上、(演説に韓国を)書きようがなかったため」と報じた。安倍首相は外交方針について11分ほど演説したが、韓国に関する言及はなかった。北朝鮮の日本人拉致問題に関する部分で「米国・韓国をはじめ国際社会と緊密に連携する」と述べただけだった。安倍首相は朴槿恵(パク・クンヘ)政権時代の2013-17年には、施政方針演説で「(韓国は)最も重要な隣国」と述べ、文在寅(ムン・ジェイン)政権の18年には「未来志向で新たな時代の協力関係を深化させる」と述べていた。朝日新聞は安倍首相の発言の変化について「韓国大法院(省に相当)による強制徴用賠償判決や、自衛隊哨戒機へのレーダー照射騒動によって日韓関係が悪化したため」と書いた。 韓国では29日、国会国防委員長を務める与党「共に民主党」の安圭伯(アン・ギュベク)議員が、哨戒機の威嚇飛行に関して日本政府に謝罪と再発防止を求める決議案を発議。決議案には、23日に発生した韓国艦艇に対する日本の哨戒機の威嚇飛行についての遺憾表明とともに、日本政府に謝罪と再発防止を求める内容が盛り込まれている。安議員は「このところ繰り返されている日本の海上哨戒機の威嚇飛行は友邦国の軍艦に対する明らかな挑発行為だ」と述べた。 一方、韓米日の外交・国防当局者は近く日本で協議を行うことが分かった。韓国外交部の金泰珍(キム・テジン)北米局長は、国連軍司令部の招請で30-31日に日本にある国連軍司令部の後方基地を訪問し、国連軍司令部と日本政府当局者に会う予定だという。韓米日3か国の当局者が接触し、悪化し続ける韓日関係の改善策について話し合うとみられる。東京= 李河遠(イ・ハウォン)特派員 , ノ・ソクチョ記者朝鮮日報/記事入力 : 2019/01/29 22:24