|
テーマ:楽しい俳句(372)
カテゴリ:句会
第22回鴎座通信句会全句データ(互選用)
●互選選句五句。(全句のなかから五句を選んでください。互選は任意です。また互選できるのは投句者のみです。句番号と上五、および選句者名をお忘れなく。) ●選句締切 1月31日24時必着。メールまたはFAXでお願いします。メールアドレスは「鴎座」巻末に記載してあります。句番号はランダムに変換されたものです。(誤字脱字・類句などがありましたらご連絡ください)結果は全投句者にメールまたはFAXでお返しします。また次号「鴎座」に発表するとともにFACEBOOK・BLOGにも発表します。2022年1月28日 鴎座俳句会 代表 松田ひろむ 〈第22回鴎座通信句会全句データ〉 句番号 作品 1寝たふりのマグマだまりや山眠る 2水温の上がり切れずに初泳ぎ 3ファシズムへデジタルの嘘冴え返る 4屠蘇やめていつものやうに一人酒 5冬銀河我も宇宙のひとしずく 6大綿や老婆老爺はいつからか 7耳慣れぬ言葉の氾濫去年今年 8冬枯や掻痒症の背にゆく手 9肉じゃがのほどよき崩れ夫の留守 10好奇心捨てずに飛べよ三十三歳(みそさざい) 11虎落笛最後に眠る耳二つ 12冬夕焼翁像までならいける 13工場のラジオ体操野水仙 14老いらくはグリコのおまけ冬菫 15初競の大間の鮪ここ豊洲 16姫はじめ核戦争に勝者なし 17白兎ことりと夫のころびけり 18掬っても掬っても綿虫の坂 19寒紅の指遊ばせて観世音 20大甘のごまめに歯軋り微調整 21鯛焼きや人を恋しくなりました 22寂しさを反転させる枯葎 23氷垂れる鶴の噴水火の記憶 24温室の蝶卵産む吾俳句うむ 25着ぶくれてコンコースぬけ南口 26地熱列島狼はきっといる 27春風や印象派へと付け黒子 28感染者増万策尽きてマスクして 29日向ぼこ時計の針は大股に 30肉うどんの肉減ってゆく春隣 31四字熟語踊る紙面の苦笑い 32日脚伸ぶ増えるばかりの診察券 33寒空の遠慮がちにや昼の月 34落し穴にはまった夫に福は内 35駄句駄作崩しきれない宝船 36校庭に蜜をわずかに帰り花 37雛の客年の差婚にあこがれて 38冬晴やついで参りといふもよし 39雪しまく交換列車待つ車内 40善人のつもり冬日に全身を 41人日や胃カメラ鼻を通り抜け 42新雪の大地穢土ごとふみしめる 43時さえも枝に絡まる凍てる朝 44繋がらぬワクチン予約寒晴るる 45寒夕焼踏切の音もその仲間 46嘴太は巨にしなやかに寒晴れを 47鉢植の梅の赤さや久女の忌 48落款の朱のひかり置く筆初 49初日浴び老いも若きももう笑顔 50甘味噌の鍋肌重く寒に入る 51蝋梅を囲んでマスク依存症 52春を待つ郵便受の一間かな 53運針のしのぶしのばる冬薔薇 54春北風空飛ぶ記憶ペンギンに 55円盤を回して探す寒昴 56追焚きを中止しますか久女の忌 57笹鳴の夕べ津波の注意報 58大根やビスクドールの貌の色 59命名は親のみゆるす犬ふぐり 60合格を決め奔放なスリットよ 61風花をのせる器やたなごころ 62捨てられぬ彼の最後の年賀状 63三日間外出控え根深汁 64安否尋ねし母今は亡く阪神忌 65寝乱れてフリンジ咲きのシクラメン 66雪の朝極まる空よ水色よ 67年逝く雨いつもの鴉二羽そこに 68雪女すれ違うときウインクす 69両腕でオーケーの丸息白し 70「ただいま」の声玄関に雪女 71滅入る日も会えば元気に冬菫 72こつこつの一日一句竜の玉 73探梅の道だんだんと細くなる 74断捨離の途方にくれて冬薔薇 75冬枯や鍋焼うどんで抵抗す 76焼くほどに失(う)する潤目鰯(うるめ)の海の色 77一滴を大河のように寒の水 78探梅行一枝ごとに粒を立て 79見てしまう冬満月の青白さ 80老いの冬に馴染まぬあれこれブースター 81これよりはうつつの枯野十二色 82瓶詰があれば冬眠オミクロン 83鼻っから見て見ぬふりの初鴉 84そばにいて笑ってくれる冬メダカ 85鎌鼬「パパ活」などがあったとは 86梅の花家の明かりを消さないで 87松過と雨にせかれてしまい酒 88七種粥快復の兆しありやこの食べっぷり 89金縷梅(まんさく)やモンロー映画見た夜の 90寒北斗さくらトラムの鐘二つ 91初富士の夕映えに落ち波の音 92春寒やゆ党蔓延防止措置 93乳飲み児の拳のひらく初明り 94寒茜私をどこまで連れて行く 95春節に関の孫六使い初め 96力尽き崩れ散りゆく冬牡丹 97寒鱈の湯気の向こうに在りし顔 98初明り新宿歌舞伎町の黙 99いまだから言える話よ女正月 100初雪やびっくりまなこの一歳児 101大北風魔女の箒はカラフルに 102マスクでは隠せぬ本音修行僧 103メル友は王子の狐まだ八十路 104長女二女姓をたがえて小正月 105膝掛を「め組の人」に滑らせる 106見舞いには「クッキングパパ」寒卵 107ふるさとのさざめきと会うのっぺ汁 108修司の郷(くに)の香(かをり)満つるや冬林檎 109非接触体温計の凍る朝 110墨濃くて一気に運ぶ年賀状 111直立の僧の誦経や鐘冴ゆる 112黙食の学び舎の窓日脚伸ぶ 113千両へおはようコーヒーはブラック 114葉牡丹の渦物忘れものわすれ 115蒲団干し掃除洗濯そして風呂 116寄鍋のやがていつかは一人鍋 117リモート会議電気あんかに足を乗せ 118大寒や息ゆっくりとメール身を巡る 119凍星にルイのペットのあの曲を 120寒紅や意地と意気地は紙一重 121幸願いお薬手帳変えてみる 122ライオンの瞬き一つ寒の入り 123寒風やパラパラ漫画を歩く人 124雪だるま都会生まれのやせっぽち 125冬木の芽健康寿命より長し 126霜の声演奏すればピアニシモ 127レシートの日毎伸び行く春隣 128突然の口づけ紅椿ぽとり 129臘梅や金子兜太の洩瓶談 130名ばかりの店長あえぐ雪おろし 131風疼く痛くないとこまるでなし 132信濃には理屈屋育つ春炬燵 133シーサーに花びら餅を咥えさす 134秘手紙の灰文字潰し冬桜 135大寒や郷より届く乾燥芋 136初雪の未踏の余白歩みゆく 137初詣鈴木ばやしの列にいて 138失恋の嘆きの涙西行忌 139いくたびも絵踏のごとく接種せり 140梯子乗つま先天に届かんと 141湯豆腐ゆらり今日も無事ですありがとう 142丸釜に若水を汲むめでたさよ 143氏子いうお札あるから初詣 144去年今年もう一年がたちました 145曼荼羅の梵字は髪ぞ伊豆の春 146寒禽の声や細枝しならせて 147女正月不要不急とオミクロン 148補助輪の自転車をこぐ毛糸帽 149着ぶくれてゴム跳び石蹴りいつもビリ 150雪女途中下車していいですか 151初場所や稽古そのまま勝ち名乗り 152いい人は誰も愛せず水仙花 153うらじろを折って行くなり今日の風 154書初や墨は徳利の水で磨る 155善玉で体内埋める冬鷗 156三度目のコロナワクチン寒卵 157初夢を見たか見ないか空青し 158焦げ目ある護摩札受けて梅一輪 159鷽替や入れ替りたるオミクロン 160立春や感染許容へ舵を切る 161仏壇寒し金子みすゞを読みきかす 162日脚伸ぶ胎動の子に手でこたえ 163瞳孔の縦一文字竈猫(かまどねこ) 164枯れるなか胃の腑よろこぶ草という 165とりあえず花びら餅の愛ひとつ 166飛び込んでくる狐火や再稼働 167郵休二日病妻とても春めくに 168ふらここや脆い男の無精髭 169変異せるCOVID19花八手 170雪女と来る越中の薬売 171元旦や縁すれすれの猫の水 172ガラス屋が寒夕焼を嵌めて去る 173まぶた重し疫病退散卵酒 174富士山を乗せてふらここ漕いでいる 175駅弁で津々浦々へ春近し 176禁酒黙食我慢限界春隣 177芹なずな鳴子こけしと微笑んで 178元旦に 届くや珠洲のつきたて餅 179巫女装束清しき手より破魔矢享く 180着脹れてマスク二重の囲碁の会 181鰤大根デビュー置物猫といて 182踏切の矢印左右息白し 183冬日浴ぶスマホいきなりフォルテシモ 184土竜打研修生の出勤簿 185冬満月命の果は突然に 186半分にできぬ愛情シクラメン 187濡れ羽さらに壮年からす寒の雨 188水仙や倒れようとも美は巡り 189温度差のオミクロン株桃の花 190着膨れや押して押されてあらぬ方 191初雀わが庭に来よ肩に来よ 192口覆うものもたざりし福達磨 193こだわりのひとつやふたつ竜の玉 194田遊びの子らの控える銀河系 鴎座通信句会は、ウイズコロナ時代の新しい句会のあり方として注目されています。昨年四月以降一年余りの開催の結果、新しく通信句会に参加される方などもあって予想以上の大きな成果が生まれています。今後も「鴎座通信句会」は独自の会として発展させて行きたいと思います。みなさんのご協力をよろしくお願いします。★投句締切は毎月26日です。 ご注意!「コロナ」は病名でも感染症名でもありません。太陽の光冠のことです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年01月30日 08時06分32秒
コメント(0) | コメントを書く
[句会] カテゴリの最新記事
|