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カテゴリ:ブックレビュー
今回の物語は、豊臣秀吉が挙行した朝鮮出兵のものです。
ここでは、大野七郎久高が主人公とされております。樺山家から婿養子に入ったとされております。島津家の家臣の一人です。 朝鮮への・・・ということで、朝鮮国が舞台となっております。 それだけでなく、日本だけでなく朝鮮にも関わりがあった琉球国も関わってきます。 ということは、久高がメインになって活躍するのでは・・・と思っておりましたが、実際に読んでみると、この物語の図太い背骨となっているのが、朝鮮国の明鐘という男です。 朝鮮国における被差別民である白丁という身分であったようですが、ひょんなことから論語をはじめとした教えを学ぶことになり、朝鮮出兵により朝鮮国が崩壊するやいなや、国の役人になります。 この朝鮮国では、身分を撤回するようなものがあったようなのですが、いざ身分が卑しい人間がいたとしたら、「こいつといっしょにいるのはいやだ」ということがあり、実質的にはうまく機能していなかったようです。 こうしたことは、よくあったりします。 オリンピックに際しても、特定の国の選手がいたとき、他の国の選手が辞退する・・・というのがあったりします。 このように、差別というものは、今なお根深く残っているようです。 その3に続きます。 川越宗一著「天地に燦たり」文藝春秋刊 2018年 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.16 09:33:12
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