<ブックレビュー>谷根千ミステリ散歩 密室の中に猫がいる(その1・岩篠なめ郎と竹田津優介のアツき(?)友情)
今回の物語は、東京の下町を舞台とした2作目になります。今回の物語の主人公は、岩篠つみれです。これの読み方は、いわしの・つみれとなるわけですけれども、鰯のつみれとも読み取れてしまいますね。鰯をミンチにして団子のようなものにしたものです。で、その兄というのが、岩篠なめ郎です。いわしのなめろうということで、鰯のなめろうとも読み取れてしまいます。生の鰯を包丁でミンチ状にしたうえで、味噌や薬味などをあわせたものであります。それもこれも、鰯に愛情を注いだが故に鰯専門の居酒屋を開いた父親が命名したものとなっております。そのなめろう・・・もとい、なめ郎には、友人がおります。それが、竹田津優介です。こちらは、怪運堂の店主をしておりますけれども、つみれは竹田津とひょんなことから知り合い、事件があるたびに訪ねては解決へと導いてくれたりしております。そんななめ郎と竹田津は幼い頃からの知り合いなのですが、なめ郎にとっては、竹田津は固い絆で結ばれていると思っているのにたいして、竹田津にとっては、なめ郎とは腐れ縁である、と思っているようです。なめ郎の妹であるつみれにとっては、そんな兄が不憫でならないと思っております。その2に続きます。東川篤哉著「谷根千(やねせん)ミステリ散歩 密室の中に猫がいる」KADOKAWA刊 2025年