<ブックレビュー>図書館内乱(その3・美女の微笑み)
ここでは、とある週刊誌の閲覧に関しての攻防があります。その週刊誌には、未成年者の犯人にまつわることが、その犯人の実名が掲載されたうえで、赤裸々に報じられております。これに関しては、明らかにまずいものがあるわけで、公開する・しない・・・そのせめぎ合いが生まれることになっております。表現の自由というのがあります。本来ならば、そういうことは認められるべきであったりします。しかし、これが時としては、仇になることもあったりするのです。なかには、この一件にあるように、本来ならば報道するべきでないものが記事として公開される・・・というのがあったりしますが、その他には、見たり読んだりして不快に感じるものも、そうだったりします。私も、テレビを見ている際に、暴力シーンを見ると気分を悪くしてしまいます。そういうのがあったら、すかさず違う番組に変えたりします。そういったことがある以上、そういったものは規制すべきではあるのですが、それでは検閲になってしまいます。できるならば、自分がやろうとしている表現にたいして、自分で規制をするべきなのです。自分がやろうとしている表現は、相手にとっては不快に感じてしまうのだろうか。そういったことを、自問自答するほかないのです。その4に続きます。有川浩著「図書館内乱」KADOKAWA刊 2006年