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カテゴリ:ガシャ・ポン 天狗編
風の強い日だった。 ヤマネが 「ニンゲン ニンゲン ニンゲンキタ」 と 警告を 発しながら 枝を走った。 「山に 人間は 立ち入らせない」 すぐさま よつばが 飛び立つ。 「おい 待てよ」 さんぺぇも走り出す。 向こう見ずなよつばが 何をやらかすか わかったもんじゃない。 いっぺぇ と じろべぇが 羽広げ 「一緒に飛ぶかぁ」 と 木の上から 声をかけてくるのに 「走った方が 早い」 と答えて 木の根を飛び越えた。 さんぺぇは下草に 隠れた。 さんぺぇの位置から 木の上 よつばの後ろ姿が 見える。 よつばは 数人連れの人間を見下ろしていた。 風が強い。 枝葉が鳴る。 人間たちが 声を張り上げる。 何を言っているのかわからないけれど ひとつだけ 聞き取れた言葉・・・ドウロ? 一瞬 風が向きを変え 異質な匂いを さんぺぇに 教えた。 ひとり 木影から よつばを見上げている人間が いた。 写真byげこる「げこるでつくる」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.23 06:43:12
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