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特集<アーシュラ・K・ル=グウィン>
宮崎吾郎監督のアニメ映画「ゲド戦記」が公開されている。グウィンの名前より、ジブリアニメであることで、期待して出かけたかたもいるだろう。 知り合いで「ジブリのアニメは、あまりおもしろいと思えないんだけれど」といひとがいた。彼は、指輪物語も途中で挫折して読めなかったという。もともと、ファンタジーを理解できないひとだったのだ。 さて、グウィンの作品。ファンタジーの形をとっているが、実にリアル。ヤングアダルトの芯がここにあるんじゃないのかと思ってしまう。 グウィンの詩を読んでいて、自分が10代の頃に書いた詩を思い出してしまいました。こんなんでいいのか? ひとりの作家を、いろんなひとが評価する。それは、他者にどんな影響を与えるのか。そして、作者自身にとって、それはどういうことなのだろうか。そんなふうに思いながら、ページをめくる。 評論家が言うようには、思えないとか、自分はこう感じたとか、読者自身の感想を持って読む。それは、どういった行動として名づけられるのだろう。 作者と共感するのか。作品と共感するのか。それはきっと別なものかもしれないなと思う。 評論家は、そういったことにも名前をつけてしまうのだろう。本当の名前は、だれがつけるのだ? ポストモダンだとか、ジェンダーフリーだとか、名前をつけられることに抵抗している作家だ、アーシュラ・K・ル=グウィンは。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月30日 22時15分07秒
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