ミツオーです。何か忘れているような気がする。
さて、わたくし引き続き笠松競馬実況担当中です。
開催2日目に3勝をあげ、この時点で今年9勝としている水野翔騎手。
好調でさぞかし気をよくしているであろうとお話をうかがいました。
「一日3勝は、馬が強かったので。
印がないような馬でもそうやって勝てるように、考えて乗るようにしたいです。
この流れでずっといけるといいですけどね。理想はこの流れを続けることですけど、人間ってそういうものではないと思うので、不調・好調を繰り返すものだと思うので、好調の波を途切れさせすぎないようにしたいですね」
やや慎重なこたえ。
気持ちの持ちかたなど、以前と変わってきたことはあるんでしょうか?
「乗っていて、前よりは焦らなくなりましたね。
巻き返そうと焦っても仕方ないですし、ケガしたあとは、その順位からそう変わるわけでもないので、そこからできる最善のことをしようと考えて以降、安定してきたと思います。
内面はガツガツしていきたいんですけど、あんまりガツガツしても落ち目になったときに一気に悪くなるんじゃないかと思うので、そうならないように常に一定の気持ちで、という感じですね」
ふうむ。
騎乗についてはどうでしょうか?
「何て言うんですかね…。
先輩に教わったこととかが、上手くいくと、レース云々とかよりもボク的にはそっちのほうが『よっしゃー』みたいなふうに思います」
このへんですねえ。
こういうところを具体的に教えていただけると面白いんですが?
「逆にそこを言葉にするのが難しくて。
本当に馬の感覚とか、反応が、『こういう感じなんだよなー』みたいに言われてて、自分で『あ、こういうことか』ってなったのを伝えたら『おう、そういうことだよ。よくわかったな、そういうことなんだよ』っていうやりとりをして。
そうなんだなあ、こういうことをするとこういう反応が返ってくるんだなあっていうのを実感して、自分の中で完結するじゃないですか。そしたら今度はもっとこういうふうにすれば、こういう反応が返ってくるんだろう、という感じの好奇心プラス達成感、そんな感じですね」
これ、文字にするとホントに頼りないんですが、実際話を聞いていると、水野騎手自身はしっかり何かをつかんだ状態にあるんだなということが伝わります。
自身の中には、コレ!という確固たるものがあり、それについて語ろうとしてるんですねえ。
まあ実際に乗らない身としては、何かあるのね?と思うしかないところです。
今年の目標を聞くと、
「いやそれが明確になくて。
笹野先生から達磨をもらったんですけど、目標書こうとして、何だろう?って考えて、重賞もそりゃ勝ちたいですし、軽く言ったら『重賞勝ちたいです』ってなるけど誰でもそれは思ってることじゃないですか。
だから重賞もとりたいですけど、どっちかって言ったら、今の乗り方をもっと良くして、メンタルと身体ともに成長していけば絶対成績は上がると思うので、そこらへんが難しいんですよね。何て言えばいいんでしょうかね?
騎乗の内容だったり、みんなが見て納得するようなレースの内容だったり、馬が強かったって言われるんじゃなくて、お前が上手く乗ったと言われるようなレースを数多くしていけば成績につながると思うんです。
それで結果が出ない場合には、今までたくさん経験してきた先輩がいるので、そういう方の話を聞きながら乗り越えていけたらなと思います。
現実的には、やっぱりリーディング5位以内、去年は入れなかったので、入りたいなと思います」
ちょっと長くなりましたが、水野騎手、ホントにこれを楽しそうに(あまり浮ついた話し方をしないひとですが)語ってくれました。
で、毎日が本当に楽しいんだそうです。
騎乗も、調教などの仕事全般、そしてプライベートまで楽しくて仕方ないとのこと。
(↑今開催)
(↓暮れの開催。頭の色がビミョーに違う)
聞いていてこちらも楽しくなりました。そして、今年は水野騎手、ブレイクの年になるかも…とチラッと思ったりしました。