|
カテゴリ:ワイン会・オフ会
先日1月8日に、南喜一朗さん主催の福袋ワイン会に参加させていただきました。
場所は南さんがオーナーの九段下「びすとろ南」(旧東京タヴァーン)。 正月期で3連休の初日とあってか、いつもよりも他の一般客は少なめ(外の人通りも少なかったし)。 ワイン会グループのほぼ貸切に近い状態で、ワインや料理の進行は非常にスムーズで快適でした。 1:穂坂のあわ メルシャン ベリーAのロゼ・スパークリング。 香りはカシス、キャラメル、チャービル。 穏やかな酸の出方で、香りと余韻の甘味が合わさり 繊細な印象を生む。 一発目からいきなり美味いな。 色合いも綺麗で泡も細やか。 変なロゼ・シャンパーニュよりも この「穂坂のあわ」の方が清楚で上品な感じがする。 少なくとも自分には以前飲んだジャン・ヴェッセルのロゼよりもこっちの方が好感触。 確かにシャンパンと比べたら派手さや色気は無いが、 こちらは押さえる所は押さえた上で“素朴な可愛さ”をアピール出来てる。 的矢の生牡蠣 刻みエシャロットとビネガーがけ(?)。 ボトル画像撮り忘れ 2:ムルソー リモーザン2007 ビュイソン・バトー 香りはハッカ、蜂蜜、バターピーナッツ。 酸味に苦味を伴う甘味で あっさりしてる。 香りはよくあるブルゴーニュ・ブラン系で、ムルソーといえど味の出力はやや控えめな部類。 控えめな部分は余韻の伸びでサポート。 ややライトでクリアーなタイプのムルソーで、料理を選ばない綺麗な味。 美味しいけど、個人的には飲み応えに物足りなさもある。 ムルソーに何を求めるかで、人による好みのバラつきがはっきり出そう。 3:シャブリ1erCru ヴァイヨン・ハーフ2002 ヴァンサン・ドーヴィサ 香りがべっこう飴、カラメル、灰?何かの粉? 苦味を伴う甘味と弱めの酸味。 大分熟成が進んだのか、白ワインにしては特殊な香りに。 香りにつられて甘味が結構伸びるが、余韻はあっさりで味の伸びと一緒に消える。 飲み方次第で多少揺らぎが有り、シャブリっぽさはあまり感じなくなってる。 この熟成の仕方はそんなに好きじゃないな。 まぁ味自体は これはこれで面白く、悪いものではない。 七面鳥のサラダ サラダのドレッシングの絡みがちょっと油っぽかったな。 葉っぱ系のさっぱり感がもう少し有っても良かったかも。 4:モンタニー1erCru ブラン・マグナム1992 ルーデュモン・レアセレクション 香りはべっこう飴、シロップ、レタス。時間経過で飴香は弱まる。 苦味を伴う酸味が主で、先ほどのシャブリよりも もう少し苦い感じ。 味はもう少しあっさり度が強く、ムルソー同様こちらも余韻を伸ばして飲み応えを作るタイプ。 こちらもヒネ香入りかけの様で特殊な香りになりつつある。 でも92年でマグナムだから、02年ハーフのシャブリより まだ味と香りが生き残ってる感じ。 5:ポマール1erCru ジャロリエール2001 プス・ドール 香りはバラ、紅茶、鉄、シナモン、プラム? 味は渋味と穏やかな酸味。 これは美味いなー。 ブログ界隈でも評判の良いポマールだったが、高評価も納得。 味も香りも流石のバランス。 味の枠組みがしっかりしてて、穏やかでも存在感が明快。 “香りの味”がゆったりと拡がる感覚が高級感を真っ直ぐにアピール。 牡蠣のリゾット 悪酔い防止も兼ねた(?)温製・炭水化物。 ポマールはもう単独で通用するので、こちらはあっさり系白ワインと合った感じ。 6:エシェゾーGrandCru2004 クリスチャン・クレルジェ 香りは緑茶、アンズ、バラ?生肉? 味は渋味と酸味をしっかりと出し、肉厚な印象。 う~ん、それほどでもないかな!? 不味くはないけど、味も香りもパッとしないかも。 グラン・クリュ格の割にはどうも拡がりに欠ける。 熟成の谷間みたいで、先のポマールと比べちゃうと華が無い。 7:ポムロール ラ・ローゼリエル1979 香りは土、枯葉、鉄、プルーン、餡? 酸味と苦味を伴う軽い渋味。 熟成・保管はステンレスタンクのままで行い、瓶詰め自体はごく最近と言われる珍品のポムロール古酒。 たしかに熟成した右岸ボルドーの感じは有るが、それほど古酒っぽさを感じないな。 香りは良いけど、どうも酸味の出方がしつこい気がして鼻に突く。 全体ではまろやかな味わいだけど、個々の要素には粗さが見えてしまう。 羊の腿肉の丸焼き うおっ!?何これ・・凄く美味い。 単独で食べた時はおよそ普通の肉料理だが、右岸ボルドーと合体した瞬間に化け始める。 肉の適度な歯応えと、羊独特のクセのある香りと味が、先程のパッとしなかったポムロールワインを完全覚醒。 さっきはワインの酸味がしつこいと感じたが、そうじゃなかった。あれで良かった。あれで正解。 この酸のしつこさが肉の臭みやクセを適度に抑え、むしろ肉の個性的な味を引き立てる様に働く。 と同時にスパイスの香りと肉の旨味がワインのしつこい酸を整え、トータルのまろやかさの長所を押し上げる。 肉料理と赤ワインの相性がガッチリとハマった瞬間に久しぶりに遭遇。 8:サンテミリオン シャトー・フォーリー・ド・スシャール1967 香りは土、腐葉土、インク、灰? 味は渋味と酸味。余韻に甘味を伴う酸味と軽い苦味。 これも今回の羊に合いそうな右岸古酒。 味本体の押しはそこそこだが、余韻の酸がもう粘る伸びる。 このしつこいまでの余韻がボリュームを生み、40年超経過の古酒に似合わぬ存在感を出す。 もし料理が無かったら このワインも酸のバランスを乱したままで終わってたかもしれない。 後編に続く・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011/01/11 11:56:51 PM
コメント(0) | コメントを書く
[ワイン会・オフ会] カテゴリの最新記事
|