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2007.09.30
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カテゴリ:カテゴリ未分類
国家を構成している個人が「自立」していないと、その国家は、国家として「独立」できません。

ここで言う「自立」とは、生命としての「自立」です。

あらゆる生命、特に動物は、その両親から生命に必要な知恵を伝承されます。
一番重要な知恵は、自分たち種の「食性」です。
何を、どのようにして「餌」を捕獲して、どのように捕食するのか。
更には、天敵から身を守るため、どのようなところに、何を材料にして巣を作るのか。

このような知恵を獲得した子供は、生命として一人前となり、親離れ、巣立ちして、「自立」していきます。

残念ながら、日本人は、これらを知恵を伝授されることなく、「自立」できないまま「野良犬」のごとく「放し飼い」状態になっています。
その極端な例が、「離乳期」を終えた「大人」が、未だ「乳離れ」できないで、牛乳やその加工品を飲食していることです。

何故、日本人は、両親からの知恵の伝承が途絶えてしまったのでしょうか?

                     ☆

江戸の末期、「尊皇攘夷」を掲げた「志士」たちは、アメリカ合衆国(USA)・イギリス・フランスなどの西洋の夷国を排し、天皇を尊する運動を起こしました。

しかし、残念ながら、彼らは、結果として「西洋の夷国」に取り付かれ、虜になってしまい、「従来の天皇」を排してしまいました。

誕生した明治政府は、「西洋の夷国」の傀儡政権に過ぎません。
すなわち、日本が植民地化したのです。

この「西洋」を西郷隆盛は「野蛮」と喝破しました。
同じ薩摩の大久保利通は、西洋を「文明」と確信しています。
結果、西郷は消され、大久保が傀儡政権を握り、その系譜は今日まで「官僚」として継承されています。

新しい天皇は、それまでの天皇の定めを破り、肉食を始めました。

                    ☆

大東亜戦争(USAが言う太平洋戦争)に負けた日本は、占領軍(を実効支配する商人ども)に、「軍国主義」に繋がるとして、日本のあらゆる文化・伝承は「民主化」に反する「野蛮」なものであると「洗脳」を受け、強制的に捨て去られました。

ここで、日本人の生命としての「知恵」が、お祖父ちゃん、お祖母ちゃんから伝承されることがない「核家族」化、都市化が進み、日本人は「自立」に必要な知恵を獲得することなく、今日に至っています。

人間の食性は、牛や羊と同じ「草食」です。
人間の走る速度では、他の動物に「追い付け」ません。
人間の平爪では、動物を「捕獲」できません。
人間の平歯では、動物の肉を「捕食」ことはできません。

ですから、動かない「植物」すなわち「穀物」や「野菜」を食べるような生理を持っています。
後になって、道具や火を使うことを覚え、肉食を始めたのは「食性」ではなく「食文化」に過ぎません。
穀物が生らない「地域」では、その「代用食」として「肉食」が主流になっていきました。
この地域限定の「代用食」に過ぎない「肉食」が、「文明」の旗印を掲げて世界を席巻してしまいました。

このように、人間の「生理」は「穀菜食」です。

1977年2月、USA上院栄養特別委員会は「USAの食事改善目標」を発表しました。
この「原文」には「病気の原因となっている肉・卵・牛乳・砂糖は摂ってはいけない」とあります。
つまり、「食性」である「穀菜食」に反する「肉食(肉・卵・牛乳)」は、人間の生理に適合しない「病因食」であることが、科学的にも証明されました。

                   ☆

日本人は「日本人の伝統食」を復活させることでしか「自立」できません。

生命力豊かな米に代表される穀物を主食として、野菜、豆類、海藻を副食としたもののが「穀菜食」です。
これらのものは、一般的には「炭水化物」と呼ばれていますが、実際は「複合炭水化物」です。
つまり、複合炭水化物には、
炭水化物
粗脂肪
類たん白
各種ビタミン
各種ミネラル
穀物繊維 などが含まれています。

この「粗脂肪」は、腸内で「脂肪」に転換され、
「類たん白」は、腸内で「たん白」に転換されます。

この他、人間に必要なものは、すべて、腸内で転換・合成されます。
これで、人間の心身形成に必要な材料がすべて揃い、必要なエネルギーが作られていきます。

勿論、私たちの心身は、土・空気・海などの環境が生み、育ててくれた存在です。
この心身を健康に保つには、同じ環境が生んだ「穀物」「野菜」でなければなりません。
かつてお祖母ちゃんは言いました。
「一里四方の食べ物を食べていれば、病気にならない」と。

「身土不二」の大原則です。

勿論、お祖母ちゃんの「食べ物」は、化学肥料・農薬を使っていないものであり、
穀物を精白しないで、野菜を丸ごと食べる全体食でした。
食品添加物も入っていません。
外国からの「作物」など、ありません。
良く噛んで食べていましたので「少食」で充分でした。

これが復活すべき「穀菜食」です。

「穀菜食」にしますと、外国から「食料」を輸入する必要がありません。
「精白しない米」すなわち「玄米」ですから、良く噛んで食べますと「一膳」でお腹一杯になります。
主食である玄米で充分、栄養が摂れますので、副食である野菜や豆類、海藻類も少なくて良くなります。
食費も安くなり、病気に罹らないのですから「医療費」もかかりません。
万が一、病気になっても、自分で、自然治癒力を高めて根治することができます。

これで「自立」した個人の誕生です。

そして「食べ物」と「環境」の有り難さに気が付き、週末だけでも「自分たちで食べ物を作ってみよう」と思い立ちます。

「国民皆農」のスタートです。

週末や余暇を利用して、郊外を訪ね、「有機農業推進員」からの指導を受けながら、野菜作りをすることになります。
自分たち家族の食べる野菜を自分たちで作るという、ごく当然のことです。
共同して「米作り」にも挑戦してみましょう。

結果、日本の食糧自給率は「110%」になります。
10%は「不作」に備えて「備蓄」しておきましょう。

このように「自分の命は自分で守る」は、あらゆる生命にとっては当然のことではあります。
あらゆる生命は、「医師」の資格はありませんが「医者」です。
「医者」でなければ「生命」ではありません。

健康で穏やかな長寿を満喫して、老衰という「お迎え」がきましたら、静かに還りましょう。

国民の生命を形作り、健康に維持していく「食べ物」を自国で自給することで、
社会が誕生し、国家として「独立」します。

食料の自給こそ、独立国として最低限、実行しなければならない政策です。
食料自給こそ、最大・最高の安全保障ではあります。

身土不二

尊農攘夷

食は命なり

                 追記:「尊農攘夷」連載は、6回で一応、終了します。
                 





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Last updated  2007.09.30 23:43:12
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