カテゴリ:ヒトコトモノ
去年の初詣は節約?して、珍しく一般参拝で簡単に済ませた。
「それが悪かったのかな」と、姑事で夫婦そろって振り回された一年を苦笑い。 「今年はちゃんとご祈祷してもらおう!」とダンナの鼻息も荒く。 仕事の疲れが溜まってるから、もう少し先でいいよと止めるのも聞かず、 ひとりでも行く!!と言い張るので、八幡様まで初詣。 正月らしさはあっという間に消え、街中には二月のイベント物が店の入り口を 陣取るように溢れてるけど、ここの周りはまだ、正月気分が漂っている。 色とりどりのやや派手すぎ&やや違和感のある着物姿の家族だなーと思ったら、 言葉が聞き取れず。どうやらここにもアジアンな風が届いているようで。 他には、いつでも薄着の欧米の方達とか・・・少しだけ無国籍な雰囲気も漂いつつ、 いつもの本殿ご祈祷所へと向かう。 大所帯のややマナーの悪い一団にきつきつに囲まれながらのお参りとなり、 かなり居心地が悪い。新年早々、『忍耐』を強いられる。 お御籤を引いたら、私は中吉。ダンナは凶を二度引いた。 川崎大師は凶がばんばん出るので慣れてるが、八幡様で凶を引いたことに ダンナ本気で青ざめる。 でも、凶を幸運に変えてくれるお御籤納め所がいつの間にかできており、 一応はそこで悪運を落として、気を鎮める。 ひと通りの用事が済み、お茶でもしようとレトロな喫茶店に落ち着く。 後でわかったのだが、そんな憩いの最中に私の留守電に施設の看護師から 恐怖のメッセージが・・・ たまたまだが、その内容を聞かぬままダンナがちょうど施設に行ったので、 直接話を聞けてよかったのだが。 姑の体調にまたおかしな症状が出て、それが年末年始と続いてるという。 数日前、看護師からの電話で軽く私が話を聞き、緊急性はないと言ってたのに 僅か2、3日でこの変わり様。ダンナが施設に着いたら、早急に受診を! くらいの迫られようだったと。結局その日は診療時間も終わってるので、 近々また病院付き添いをすることに(嘆)。 この施設に移ってまだ1か月とちょっとなのに、その僅かの間に 体調崩したと緊急呼び出しされ、病院に連れて行くことが続く。 薬で進行を遅らせているとはいえ、完治するわけじゃなく緩やかに進むだけなので、 今の体調の変化も、認知症の症状が思った以上に速く進んでいるせい、と思う。 調べた限りでは、ことごとく自律神経がやられるらしいので、それに由る異常が 次々と起こる。高齢者が一度体調崩すと、階段を転げ落ちるようにみるみる弱ってく のは、避けられないと覚悟はしている。 それにしても彼女のここ数か月の弱り方は、想像以上に速い。 いやホントは3年前、本人の不注意から背骨と腰の圧迫骨折して、医師や家族の 話も無視して治療と真面目に向き合わなかったせいで、嫁の私に丸2か月間 完全寝たきり介護をさせたあの日に遡る。 あの時から徐々に彼女の崩壊は始まっていたのだ。 それが3年分の加齢により、今一気に厄介な症状として現われただけ。 ダンナには悪いが、これこそまさに『自業自得』の見本である。 人間ここまで自分の体や運のよさを過信し、我慢も努力もせず自分勝手に生きてると こんなに酷くてイタイ目に遭うんだなー、という最悪のケース。 同居して8年を越え、姑と日々接する中で、もう充分すぎるほど学んだ。 当の本人が一番それに気づくべきなのに、最早今自分が何者かさえよくわからず 何のため生かされているのかも考えず、ただ気力もなく、小さく息だけをしてる。 正月に最愛の呑気な次男が、娘と奥さんを連れて面会に行ったところで、 次男だけの自己満足にはなっても、今の彼女にはなんの足しにもなっていない。 施設に入る随分前から彼女には、この先の目標などあるわけもなく、 たったひとりの孫さえ生き甲斐にもなっておらず、ただ死ぬのが怖いから、 必死で周りにしがみつき周りに守られ、生きていただけ。 この所その恐怖さえ感じないのか、生きようとする力がまるでない。 「目の表情がおかしい。なんか違ってる」と、面会を終え帰って来たダンナが呟いた。 そんな調子で、せっかく気持ちも新たに1年を始められると思ったばかりの その瞬間さえも私達には赦されず、こうしてまた去年までと何ら変わらず 姑の面倒に巻き込まれ、既にもう何が何だかわからない。 進むべき道を見失いそうで、ふたりとも戸惑っている。新年なのに気が重い。 こんな暮らしがいつまで続くのか、終わりが見えないのが介護の地獄。 『今年こそ平穏に。夫婦穏やかに暮らしたい』 欲張りはしない。願いはシンプルにひとつ。 ただそれだけなのに、どうしてこんな辛くて重い試練が続くんだろう。 ★ ★ ★ ★ ★ 今日のひとこと。「今の姿、必死すぎて見てらんない。輝いてた時代、確かにあったのになぁ。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.01.17 01:05:22
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